成長に差がつく「学習率」という考え方

突然ですが、ドラマ「鈴木先生」が大好きです。(原作も大好きです)
※画像は”みんなのフォトギャラリー(β)”の中で最も鈴木先生っぽかった一枚です。

話し合いというのは、お互いが不完全な材料を持ち寄って、お互い気づけずにいたことに気づき合い、なにかを発見する場のはずです。
はじめから結論を用意して持ち込むわけにはいきません。
全ての価値観は、許されている。
ひとりひとりがたくさんの価値観を胸に抱き、面倒で苦しくても、向き合い、葛藤し、まわりの価値観との共有を一生懸命探れば、僕らには別の道が開けてくはずだ

これらの名言は私の人間性に強く影響を与えたと言えるでしょう。
エンディングソングである尾崎豊のカバー「僕が僕であるために」と併せて、素晴らしいドラマだと思います。

ドラマ紹介はさておき、本日の本題はその中に出てくる下記の図式です。
まさに膝を打った考え方でした。

学び / 経験の質量 = 「学習率」

鈴木先生曰く、
・人は一日24時間の中で何かしらの経験をする。
・同じ経験をしていてもそこから何を学ぶか、どれだけ学ぶかは人によって違う。
・この率が「学習率」。これをもっと高めていくことが大切。

「成長」について考えるとき、どんな経験をするかを考えることが多いと思いますが、”経験からいかに学ぶか”に着目した考え方です。

自分なりに学習率の高め方について考え、チームでも共有したことがあるので、一度まとめてみます。

学習率は「振り返り」によって高められる

「振り返り」を取り入れるチームは増えていると思います。
単なる反省に留まらず、過ぎた「経験」を振り返り、失敗ならどう生かすか、成功ならどう繋げるかを整理し、思考し、学びに変えていくプロセスが「振り返り」だと私は考えます。
あまり大袈裟に考えすぎず、下記のようなやり方で試してみるのはいかがでしょうか。

■日報
1日の終わりに出来事や考えを振り返り、文章に落とし込むという作業は学習率向上に強く寄与します。
PDCAが整理されるとさらにいいでしょう。
P:何をどういう状態にしようとしていたか
D:それを受けてどう行動したか
C:それを評価するとどうか
A:次どうするか
ざっとではありますが、こういったことをきちんと考えること、文章にすること、上長やメンバーに共有しフィードバックをもらうことは覿面に学習率を高めるでしょう。
きちんとそこに目的を持てば、継続するモチベーションにもなると思います。

■1 on 1
Yahooの1on1という書籍で書かれていた「1on1は業務報告の場ではなく、メンティー側の振り返りのエンジン」という言葉にハッとしたリーダーも少なくないと思います。(まだの方はぜひ)
つまり、1on1とはメンター側が何に困ってるの?どんな業務をやっているの?と一方的に情報収集するものではなく、振り返りに必要な「なぜうまくいったか/いかなかったか」を考えるための問いを投げかけ、深掘りしていくことで振り返りの精度を高めることが本質であるという考え方です。
もちろんメンターの能力に依存しますし、こういう1on1ができるメンターは少ないと思います。(私もそれを目指してPDCA回しつつ取り組んでいました)
この記事を読んでいるリーダーの方は、メンバーの学習率を高めるためにもぜひ「この1on1が振り返りのエンジンになる」と意識して取り組んでみてはいかがでしょうか。

■成果発表資料作成
成果発表会の有無に関わらず、例えばそのクォーターは何をしていたのか、何が成果で、改善点は何か、スライドなどの資料にまとめるというのも振り返りの一つと言えるでしょう。
特に発表形式にすると定量情報や複数観点での分析、わかりやすく言葉にするなどパワーがかかるので、大変ですがその分振り返りの精度は上がります。

■職務経歴書作成
転職エージェントがこれを言うとポジショントークっぽくなっちゃいますが、これ本当に試してみて欲しいです。私自身も転職活動に取り組んでみて気づいたのですが、これまでどういうキャリアを歩んできたか、どんなプロジェクトでどんな成果を出してきたか、それらを言葉にし、アウトプットすることはこれまでのキャリアの振り返りツールとして優秀です。

どこから手をつけて良いか分からない方は手伝いますのでtsou@tixaitex.jpまでメールください。これは、ポジショントークです(笑)


まとめ

これらはそれぞれ粒度が違うので、併用することが望ましいと考えます。
まとめるとこんな感じでしょうか。

日報      :タスクについて振り返る
1on1      :仕事の取り組み方や大きなタスクについて振り返る
成果発表会   :プロジェクトや社内キャリアについて振り返る
職務経歴書作成 :自身のキャリアについて振り返る


日々多くの経験をしても、学習率が低ければ身についていきません。
マーケットバリューを高める「専門性」「経験」を身につけるための技術として、ぜひ振り返り習慣を取り入れてみてください。

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