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祝!あいみょん センバツ行進曲に「愛の花」 

選抜高校野球大会(3月18日開幕=甲子園)の行進曲が、あいみょんの「愛の花」に決まった。1月12日に日本高野連が発表した。昨年放送されたNHK連続テレビ小説「らんまん」の主題歌として親しまれた。

あいみょん好きの私としては、うれしい限りだ。

あいみょんを聴く契機は、「ハルノヒ」の歌い出しにあった。

「♪北千住駅のプラットホーム♪」

北千住は、私がよく飲みにいく町である。JR、日比谷線、千代田線、東武スカイツリーライン、つくばエクスプレスと、数多くの電車が乗り入れており、人があふれている。

かつて宿場町だった歴史ある下町で、近代的に整備されているわけではなく、情緒ある古い建物も多くて、レトロ感にあふれている。懐かしいような、ホッとする街並みといっていいだろう。

若手の女性シンガー・ソングライターが、歌詞にするような駅とは思っていなかった。北千住を歌うなんて、おもしろいシンガー・ソングライターだと思い、Amazonミュージックで彼女の曲を多数ダウンロードした。

のちに、同曲は映画「クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン~失われたひろし~」の主題歌で、しんちゃんの父が母にプロポーズしたのが北千住駅だと聞いた。その頃には、もう、あいみょんのファンになっていた。

北千住の名店「五味鳥」

もっとも気に入っているのは「風のささやき」である。

初めて聴いたのは、ちょうど電車に乗ると体調が悪くなる「電車イップス」に悩んでいる時期で、メンタルクリニックに通って睡眠導入剤にも頼っていた。

それでも眠れず、布団の中でもがく日々が続いた。こんなときはマイナスの感情しか生まれないものだ。もう何年も前のできごとを思い返して腹を立てたり、嫌いな「あいつ」を心の中でののしりながら朝を迎える日が続いた。

しかし、「風のささやき」を聴いて、少し気が楽になった。悩みを抱えているであろう人物の心境を描いている同曲は、前向きな言葉ばかりが並ぶ歌詞ではない。でも、自分の思いをあいみょんが代わりに言ってくれた気がした。

あいみょんは、デビューする前に「事務所に正式に入るまでに、50曲作ってみて」と言われ、実際に作ったという。100曲以上も作ったという話もある。

もちろん才能があって、志も高いのだろうけど、それ以上に音楽に寄り添って生きているように私は感じた。

ORICONのインタビューで「普段は朝起きました、ちょっと時間あります、ソファの横にあるギターを持って適当に歌ってみました」「もう日記を書くような感じで作っています」と発言している。

私も、そうありたいと思う。原稿を書くのは仕事で、30年以上も記者をやっているのに、いい記事を書けるわけではない。才能はまったくなく、志の高さも自信を持って断言できるほどではないが、取材したり、原稿を書いたりする作業は苦にならない。成果を抜きに考えてみれば、好きなことを仕事にできた幸運に感謝している。

昨年4月から特別編集委員というポジションに就き、主に会員制サイトに記事を書く役目を担っている。

恥ずかしながら、私の記事はそれほど閲覧数が多くなく、社内にいると冷たい視線も感じるようになってきた。

もちろん仕事だから成果を出す努力は続けていく覚悟を持っているが、同時に書く作業を好きなままでありたい気持ちも強い。

朝起きて、ちょっと時間があるから、日記を書くような感じで…… このnoteは、そんな意味も込めて書き始めた。

あいみょんが作った曲が、100周年を迎えた甲子園球場に響き渡る日を楽しみにしている。


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