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全てのスタートアップに必要な「Punkさ」とは?

・メディカルフォース社の強みは?
・「medicalforce」がPMFした理由は?
・「medicalforce」が20年選手を追い抜いて3年で市場シェアトップになれた理由は?
・メディカルフォース社がシリーズBまでこれた理由は?

上記の問いには全て同じ回答ができます。
正解は「Punkだから」です。

資金調達しました!

この度、メディカルフォースはシリーズBラウンドにて、ALL STAR SAAS FUNDさん、Globis Capital Partnersさんの2社共同リードで総額15億円の資金調達を実施いたしました。本ラウンドにて、累計調達金額は約23億円となります。

本題に入る前に、せっかくなので去年から現在までの1年間を振り返りたいと思います。

2023年2月から2024年2月の事業変化

・導入院数:200→400
・継続率:99.5%(解約の大半は閉院によるもの)
・導入クリニック様の平均予約増加数:150%
・機能リリース:8→12(あくまでも大きな単位での機能数です)

お陰さまで多くの美容クリニック様にご愛顧いただき、マーケットシェア1位になることができました。先日お客様と会話した際に、「業界最大手2社から独立開業する先生はみんなmedicalforce使ってるよね」と言っていただき、嬉しい限りです。

今回の調達では、無事シェアトップを取ることができたので次のフェーズを目指すための資金として出資を依頼しました。次のフェーズが何か、という話は本noteの主題ではないので社内の誰かに譲ります。

スタートアップに必要なPunkさ

さて、冒頭の話に戻りますが、僕は全てのスタートアップにはPunkさが必要だと思います。

メディカルフォースではコアバリューの1つに「Punk」を置くくらい、「Punk」を経営競争力の1つとして捉えています。

メディカルフォースのコアバリュー

僕自身Punkという考え方が大好きで、最近ではこの言葉を発さない日は多分1日もないです。
採用候補者さんに対しても「Punkですね」とか言ってます。「Punkですね」は内定の合図だと思ってもらってもいいくらいこの考え方が好きです。

なぜここまで好きなのかというと、Punkさは企業や人を成長させるからです。
メディカルフォースの設立から今までを振り返っても、僕の人生を振り返っ
ても、転機となるタイミングではほとんどPunkな意思決定をしています。

ではPunkさとはなんなのか。上記キャプチャ記載の定義がありますが、簡単にいうと以下です。

思い込むこと:目標に対しての執着
②折れないこと:自分の意思に対しての一貫性
③やり切ること:現実を直視して目の前のことをやり抜く力

この3つが揃ってPunkだと思っています。
目標だけ壮大で何も実行してなかったらPunkとは言えないので。

スタートアップなんて最初は誰でもただの思い込みからスタートすると思いますが、この思い込みにどれだけ執着するかはゼロから立ち上げる上で非常に重要な要素です。起業家が自分の目標やビジョンを信じていなかったら誰もついてこないです。

最初は強かった執着も、人から否定されるとブレるのが人間。でも、スタートアップはその程度でブレていたら成り立たないです。起業家が持つインサイトは顧客と徹底的に向き合った結果自分にしか得られないレベルにまで達しているはず。なので、人から理解されないのは当たり前だと思った方がいいです。(最初のただの思い込みを実現して人を巻き込んで大きくしていくスタートアップのプロセスは本当に楽しい!)

また、強い思い込みと折れない心があったとしても成果主義の世界では何も評価されないです。現実を見て、目の前のやるべきことを着実に一歩一歩進めていくしかないです。

メディカルフォース創業期のPunk

メディカルフォースは最初誰にも賛成されることなく立ち上がりました。業界未経験であること、社会人経験が創業者3名合わせて1年しかなかったこと(共同創業者の畠中と組田は当時大学生でした)、電子カルテという機密情報を扱うプロダクトであることなど、できない理由を挙げれば枚挙にいとまがない状態でした。実際、初期に相談した投資家(アンリさんを除く)や医療業界の先輩起業家たちは基本的に否定的なスタンスでした。

しかし、僕は潜在顧客へのインタビューを通して確かなニーズを感じていたし、他業界を見ても業務の一元管理化は避けられない流れだと判断していたため、あまり気に留めませんでした。ピボットをする気はずっとなかったです。

一方で、自分の思い込みが強すぎることで周りが見えなくなることは本末転倒です。僕にもその時期はあり、その時期の受注ヨミの精度は壊滅的だったと思います。お客さんの「使いたい」を鵜呑みにしてました。(受注できるかできないかというよりは時期ズレがとんでもなかったという記憶)
これについては最初からバランスよくできる人はいないので、失敗を重ねて学習することさえできればオッケーだと、僕は開き直っています。ちなみに内省はPunkの中でもかなり重要な要素の一つだと思っていて、思い込んで行動した結果失敗に至ったとしても、そこから何も学ばなければPunkではないです。

思い込みが強すぎることでの良いことももちろんあります。
メディカルフォースはリリース後半年間鳴かず飛ばずの暗黒時代を経験していますが、その暗黒を断ち切ったのもPunkな意思決定でした。

まず一つが、とにかく開発を続けたことです。リリース初期は開発を進めて顧客のもとに持っていくたびに「〇〇の機能があれば使う」と言われていましたが、実際に作って持って行っても売れないことがほとんどでした。
これが半年近く続くと流石におかしいと思うのが普通かもしれないですが、当時僕はピボットなんて1ミリも考えていなかったので、当たり前のように開発を続ける判断をし、開発メンバーにお願いしていました。(今振り返ると当時開発をしてくれたメンバーが一番Punkだと思います。普通だったらこんなリーダーについていけない、と離れててもおかしくないです)

二つ目が、認知施策に資金を投下したことです。
暗黒時代に売れていなかった理由は認知がないからだと判断し、当時500~600万円近くしかなかった預金残高のうち、なんと7割ほどを学会や展示会の出展費用に使いました。(Punkとバカは紙一重という話もありますが、この意思決定は限りなくバカに近いですw)

Punkとも言えるしバカとも言える意思決定の結果、2つの意思決定を通して
メディカルフォースは綺麗な成長曲線を描き、今に至ります。今だから言えますが、学会出展直後に資金が枯渇しそうになりリアルに倒産しかけました。

起業家としてのPunkさ

起業家はPunkじゃないとやってられないというのが僕の意見です。
再掲しますが、以下3つにおいて突出していればいるほど起業家として強いと思います。

思い込むこと:目標に対しての執着
②折れないこと:自分の意思に対しての一貫性
③やり切ること:現実を直視して目の前のことをやり抜く力

会社経営には他にもたくさん必要なことがありますが、起業家はこの3つだけ強くして、あとは他の人に補ってもらえればいいと思います。そういう意味では巻き込み力も大事なので、とにかくPunkを背中で見せるのが大事。

メディカルフォースを創業する前の僕には3つの転機があります。
①リーダーを志して高校を中退したこと
②孫さんの本を読んでアメリカの大学に進学したこと
③美容医療という領域で起業したこと

全て説明すると長くなるので詳細は割愛しますが、僕は中学3年生の時から「世界を代表する会社をつくる」と友人に言っていました。SheとHeを言い間違えるレベルの英語力でアメリカに行ったり、そのレベルで現地のピッチコンテストに出たりしてました(結果はもちろん見るに耐えないレベルの惨敗)。当時から無謀とも言えることに挑戦しては失敗を繰り返し、その度に「自分はどこまで無能なんだ」と、猛省を繰り返してきました。

でも、それを繰り返すことで段々と精度が上がり、自分の戦い方がわかるようになってきました。挑戦と失敗と反省を繰り返すことで自分のことをメタ
認知できるようになった、という表現が正しいと思います。

その結果、大手が参入するほど大きくないが事業が成り立たないほど小さくないサイズの市場を独占する、そしてそれらを束ねてコングロマリットにすることで大きな会社にする、という構想が出来上がりました。

さらに、小さな成功体験を繰り返すことによって、周りからの雑音に対しても「知らんがな、黙っててくれ」と跳ね除ける力がより強化されました。

Punkは起業家だけの専売特許ではない!

ここまで読んだ方はPunkを起業家だけが持つべき要素だと思った方が多いかもしれないですが、そうではないです。だからこそメディカルフォースではPunkをコアバリューとして掲げていて、メンバー全員がPunkであることを奨励しています。

  • 未経験でも会社としてインパクトがある仕事だと思ってチャレンジする

  • 月の最終営業日締め直前に受注をねじ込む

他にも挙げれば出てくると思いますが、起業して上手くいく、みたいな大袈裟な話じゃなくてもPunkであることは全然可能です。「きつい状況でも言い訳せずに約束を守る」とかもPunkです。

ここまで経営を偉そうに語ってるように見えてしまっているかもしれないですが、メディカルフォースもまだまだ頑張り時のスタートアップです。

特に、これからのフェーズでは決済や保険診療向けの販売開始に向けて新しいチームが続々と立ち上がっていくことが予想されます。各チームには当然責任者が必要ですが、何か事業やプロダクトを立ち上げる時はPunkでありさえすれば最悪なんとでもなると思っています。

メディカルフォースの事業展開(美容医療)

まさに今、メディカルフォースではかなりいい流れがきています。
元々早かった開発スピードが爆速になり、プロダクト開発に組織が追いつかないことが予想されており、人材採用は喫緊の課題です。
基本的にあらゆる職種で募集していますが、大袈裟に言ってしまえば全ての職種で要件は同じです。

Must have

  • Punkさ

    • ①思い込むこと:目標に対しての執着

    • ②折れないこと:自分の意思に対しての一貫性

    • ③やり切ること:現実を直視して目の前のことをやり抜く力

  • HRT

    • もう一つの最重要コアバリュー

    • 謙虚・尊敬・信頼

Nice to have

  • スキル、経験

当てはまると思った方、まずは話しましょう!
https://hrmos.co/pages/medicalforce/jobs

最後に

もうお気づきかもしれないですが、Punkさはスタートアップの話に留まらないです。というより、留まるべきではないと思います。
今の日本は明らかに海外に遅れをとっていますし、未来に対して悲観的な雰囲気が漂っています。しまいには成功者や挑戦者の足を引っ張るような風潮まである。僕はこの風潮に嫌気がさしていますし、どうにかしたいです。

メディカルフォースはバーティカルSaaSのコングロマリットを実現することで、「これからの産業の成長プロセスを合理化する」ことを目指していますが、僕がその先にやりたいことはPunkを世界に広めることです。

僕らみたいな何者でもない集団が、Punkさだけで世界を代表する会社を作れるなら、世の中はもっとPunkになれるし、まだまだ発展します。
Punkさこそ、今の日本人に必要なマインドセットではないでしょうか?

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