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ラッキーストライクじゃない兄

見だし画像は昨日どうしても食べたくて一人でガストへ行って食べた唐揚げ定食。
ウマかった。
それとは関係のない話をするよ。

余裕で喫煙している壺井は今日、まいばすけっと(というイオン系列の小さいスーパー)で煙草を買いに行くと
いつも吸うショートホープがないのでどれにしようかなと少し悩んでおりました。
ラッキーストライクが並んでいるのを見ていると青春時代を思い出し少々心がヒリっとした。

壺井が初めて煙草を吸ったのは10年前。
地元三重のライブハウスにいたギターを弾く男に「煙草を吸ってみたい」と言うとすんなり与えられた。
その頃は1◯歳だったので自分で煙草を購入することはできず
悪い少女だった壺井は兄の部屋から兄がカートン買いしていたラッキーストライクをくすねていたのです。(後に自白して謝罪するのだが兄はわたしを詰めることはなかった)
こうして悪い少女壺井はラッキーストライクを吸うようになったのです。

兄はわたしと5つ離れており、おっとりしていて優しかったが暗いというか、よく何かに憎しみを抱いている様子でいたのですが
子供の頃いじめを受けていたのは一つ原因かと思う。
ある時兄とリビングに居て、テレビで殺人事件の報道が流れていました。
近所の人のインタビューで、殺人犯を挨拶をしないとか、暗い子だったわね〜とか言ってるのを観ながら兄が

「こいつのこと、本当に分かっている奴なんか一人もおらん。俺は中学の頃いつも鞄に包丁入れた、俺もこいつと変わらん、俺がこんな風にテレビに出てもおかしくなかった。」

と言うのです。
わたしは動揺し、何故そんなことを?兄にそうなってほしくない等と言うしかなかった。
すると兄は、お前には分からんよ。と言い、自分の部屋に戻りました。

そのあたりから兄と気まずくなり、あまり話さなくなり、そのまま8年は話していない。
わたしは高校時代から今に至るまで実家にほとんどおらずフラフラしてきたが、兄はずっと同じ会社に勤め実家に住んでいる。
わたしはたまに実家に帰ったりするが、兄は基本部屋から出てこないので、アパートの隣人のような感覚です。
いつぞや、たまたま兄が外出している時に久々に部屋の中をチラッと覗いたことがあるのだが
机と椅子、ベッド以外の物がなく、ヒットマンの部屋みたいになっていた。
今や兄が何を考えて思って生活しているのか本当に謎です。
女の話を聞いたことがないが、最近は週末どこかへ連泊しているらしい。
女じゃないとすればどこに行っている?!
これもまた気になります。

ガキだったわたしは兄の苦しみに寄り添って言葉を選ぶことができなかったと後悔している。本当は分かっているよ、と伝えたい。
が今後、わたしは兄と会話する時があるのだろうか....

兄は今幸せだろうか....

殺人を犯さないだろうか...


おわり

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