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「わんわん」と「しゃち」

次男は
小さい頃
全ての四脚の生き物を
「わんわん」と呼んでいた。

あんまりおしゃべりが得意な子ではなかったので
わたしもあんまり気にせず、
彼が「わんわん」と言えば
犬だろうが猫だろうがゾウだろうが
そうだね、わんわんだねー
と返していた。


次男が
四脚の生き物の次に覚えたのは
「しゃち」
だった。

シャチのショーを見て
大きさと強さに感銘を受けたらしい。

その後
魚っぽい形をしたものは
全て
「しゃち」
と呼ばれるようになった。

大小様々な魚は
どれも
「しゃち」。

食卓にのぼる小魚も
「しゃち」。

かわいくておもしろかったので
わたしは
訂正もせず
「しゃちだよ!」と言って
小魚をあげていた。


ワニなどは
「きょーりゅー」だった。

思えば
非常に
分類にいいかげんな子だった。

そして
わたしも
おもしろがって訂正しないまま
時が過ぎた。

大きくなったら
母が訂正しなくても
なんとなく
ちゃんとしゃべれるようになり、
いつしか
正しく動物の名前を覚えたので、
あぁ
すごいな
成長するもんだなーと
思っていた。



そして時が過ぎ、
三男が
言葉を覚えるようになったとき…

三男は
言葉は達者なほうだったが、
わたしのなかで
四脚の生き物は
「わんわん」だったので
わたしは三男に
全ての四脚の生き物を
「わんわん」と教えてしまった。

結果。

健診のときに
絵本を見せられ
保健師さんに「これは?」
と聞かれて
全て
「わんわん」
と答えた
三男。

別室でご相談受けますね

と声をかけられてしまった…

いや…
すみません…
この子の言語能力じゃなくて
教え方が悪いんです…
我が家では…


言い出せなかった😂

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