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#2 「移り変わる消費の生態系」

「テクノロジーが生活を変えつづける」

現代のテクノロジーの進化は消費の生態系を完全に変えようとしているし、お金そのものの在り方まで変えてしまっている。
それは「消費(お金)」だけでは収まらない「物」や「時間」の在り方まで完全に変えてしまおうとしている。
 
ここで素朴な疑問。
「お金」や「物」「時間」これらがアップデートされた世の中に対し、美容師(業界)の在り方はデザイン(再定義)されているんだろうか?
ちゃんとしたビジョンを持っている美容師(美容師経営者)はどれだけいるんだろう??
 
今もシリコンバレーや中国の天才たちは地球儀レベルで熾烈な経済圏の奪い合いをしている。
このことは美容業界にとってまったく無関係!ではすまされないとボクは強く思う。
 
なぜなら、ボクにとってのシリコンバレーの歴史は今後の美容サービスに対したくさんのメッセージを感じるから。
だってさ、そもそもあいつら電卓業界だったんだぜ??それが今コレだぜ??
ボクらなんてまだそろばんかもな。
スゴいと思わないかい??
 

「MicrosoftとApple」

今から25年も前のこと。
Windows95という爆弾が世界の先進国に投下され、あっという間にオフィスの景色を変えた。
ほどなくしてMicrosoftCEOビル・ゲイツは世界一の大金持ちになっちゃうんだけど、彼が目指したビジネスはソフトウェアに特化したモデルだった。
ハードウェアは一切売らない。それが彼らの考えだった。
 
この時代のTEC業界は、オフィスワークの最適化に特化したものであり、PCの活躍のシーンはそこにしかなかったことも言える。
そこにはすでにIBMを王者としたハードウェア群が放たれていたので、わざわざ大企業に勝負を挑むよりはコバンザメのように寄り添って共有できるソフトウェアを提供し勝ち抜く道しか残っていなかったことも事実だろうし、結果それが正解だった。
 
その後Appleの時代がおとずれる。
PC(MacOS)シェア4%でしかない会社が世界一になってしまう時代だ。
仕事の道具としか見られていなかったPCをライフスタイルに必要不可欠な存在にまで昇華させたのはAppleの功績といっていいでしょう。
 
それ以前のAppleはMicrosoftに追時しようとOSのシェア獲得に奔走していた。
というのも、元々Windowsの原型を作ったのはAppleだったし、後出しジャンケンで勝ち誇っているゲイツをぶっ潰せっ!ってなるのはすごくまともなことだと思う。
とは言え、高価なMacでしか使えないMacOSなんかより、安価でメーカー問わず使えるWindowsOSの方が市民権を得るなんて当然といえば当然なんだけどさ。
 
そんな時期に再就任したのがスティーブ・ジョブズ。
彼のビジョンはゲイツのそれとは根本的に違っていた。
仕事の最適化ではなく、生活の最適化に着目していたからさ。
まずはPCそのもののデザインをカジュアルに一新し、Macをオフィスから追いやることに成功した。
その後、音楽、映画、電話、テレビ、読書、スポーツ、健康、それ達にまつわるあらゆるハードウェアをソフトウェアとセットでユーザに提供することで、すっかり我々の生活に馴染むことになる。
もうレンタルショップの延滞金に冷や汗を流す必要もないし、初めて訪れた町の道の端っこで大きなロードマップを開く必要もない。
ほんのすこしの課金を許すだけで私たちの生活は飛躍的に最適化される時代がAppleによって切り開かれた。
これはソフトウェア一辺倒のMicrosoftには真似のできない仕事だった。
 
実はiPhoneはサブスクリプションの中継端末としてリリースされたことは意外に知られていない。
音楽、情報、ストレージなどのサービスを課金をするためのデバイスでしかないのだ。
当時これは「アップル税」と言われたが、間違いなく「従量制」の生活に「課金制」の選択肢を投げかけられた出来事となっている。
その後、高速回線4Gの時代が到来しアップルの戦略は盤石を極めることになった。
 
これがApple世界一へのシナリオ。
そもそもGAFAと呼ばれるシリコンバレーの賢者はすべて4G戦争での勝利者だ。
 
今も、テクノロジーは高速回転するタイムテーブルの上でエコシステムを拡張し続けている。
もっとも注意深いことは、これらの流れは私たちの生活の中で大きな特別感もなく、当たり前の出来事として馴染んでいることだ。
 
10年前では考えられなかったことが、今ではあたりまえのように実現できている。
大げさではない話が、24時間で達成できるタスクの数はあの頃とは比較にならないだろう。
でも、それでさえあたりまえのこと。
だって、生活が便利になることは誰もが歓迎されることだと思うからさ。
たぶん。。笑
 
そして5Gの時代がそこまできている。
われわれ美容師経営者はどんなビジョンを想像しデザインしていくんだろう?
ボクは楽しみでならない。

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このnoteは「美容師の未来は明るい!」と決めたボクの迷走の記録として記してます。

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