株式会社ツギステでは、mederi株式会社の協力の元、2024年3月6日（水）SLOTH GALLERYにて「アイドルのココロとカラダ」をテーマに、国際女性デー特別企画イベントを開催しました。

本イベントは、「アイドル100名超のココロとカラダに対する実態調査」の詳細共有と、以下それぞれのトピックについてゲストをお招きしクロストークを実施いたしました。

今回、大変多くの方にご応募をいただき、参加いただけなかった方も多くいらっしゃいましたので「イベントレポート」を掲載させていただきます。

■調査結果note(2024年2月13日公開)

イベント概要

登壇者

登壇者: 竹中 夏海（振付師）
　　　 坂梨 亜里咲（mederi株式会社 代表取締役）
　　　 橋本ゆき（渋谷区議会議員/株式会社ツギステ代表取締役社長）
司会　:桜のどか（株式会社ツギステ 執行役員）

ご参加者・アンケートについて

当日は、「大手金融業、エンタメ業、フェムテック関係、大学関係者、メディア、アイドル当事者」など多様な領域の企業・団体様、計36名の方にご参加いただきました。
閉会後のアンケートではイベント満足率100%と大変ご好評をいただき、たくさんのコメント・ご感想も寄せられました。

調査結果共有

まずは、「アイドル100名超のココロとカラダに対する実態調査」の共有を橋本ゆき（渋谷区議会議員/株式会社ツギステ代表取締役社長）より行いました。主なトピックは以下の3点です。

1. カラダについて

2. ココロについて

3. 就労環境について

1.カラダについて

2.ココロについて

3.就労環境について

トークセッション

その後、調査結果の全容の報告を踏まえて、
各課題について、そしてその解決策についてクロストークを行いました。

アイドルの業界課題や、若年女性のカラダの理解促進への課題、一般的な就業環境との比較など多岐にわたり、意見交換が行われました。

トークセッション抜粋

Q.カラダの課題について

竹中 夏海(振付師)
「2010年代まではアイドル業界では公開ダイエット企画なんてものもあった。"痩せなきゃ"と思い込んだりプレッシャーやストレスを感じるコミュニケーションが運営やファンとの間でとられるシーンもとても多いのがアイドル。」

橋本 ゆき(株式会社ツギステ 代表取締役)
「過激なダイエットやストレスで生理が止まっても"生理が来ない方が楽"で済ませてしまうことも。その結果、女性として妊娠・出産がしにくい体になってしまったりするアイドルもいる。」

坂梨 亜里咲(mederi株式会社 代表取締役)
「生理が来ないのは体に異常があることが多いから、生理で健康管理をすることを教えてくれる人が周りに必要。」

Q.ココロの課題について

竹中 夏海(振付師)
「PMS(月経前症候群)やPMDD（月経前不快気分障害）といったホルモンバランスによる精神的不調を抱える子も多い。
しかし、メンタルの落ち込みの原因が分からないず、さらに落ち込んでしまう悪循環も起きたりしている。」

坂梨 亜里咲(mederi株式会社 代表取締役)
「ホルモンバランスでメンタルが揺らぐのは女性なら当たり前のこと。ピル以外にも漢方や鎮痛剤など様々な選択肢があるので何かしらのケアをしていかなきゃいけない。」

橋本 ゆき(株式会社ツギステ 代表取締役)
「将来のことやお金の漠然とした不安を抱えながら活動するアイドルはとても多い。将来への不安なく活動するためには、アイドル卒業後も別の道で活躍するロールモデルが身近にいることがカギになると思います。」

Q.働く環境の課題について

竹中 夏海(振付師)
「アイドル業界では、男性スタッフが多いプロダクションや運営がほとんど。しかし、女性スタッフが多ければいいという問題ではなく、
男女に関係なくヘルスリテラシーが高い人からの支援があればいい。」

坂梨 亜里咲(mederi株式会社 代表取締役)
「女性特有の困りごとを男性が知る機会があればコミュニケーションも変わっていくかも。」

竹中 夏海(振付師)
 「"事務所に相談や意見をすると干されるのでは"と悩みを抱え込んでしまうアイドルも多い。事務所ではない第三者に相談できる機会やアイドル本人の意向を代弁してくれる人が必要。」

Q.若年女性のヘルスリテラシー向上に必要なこと

竹中 夏海(振付師)
「人はルールよりも ムードに弱いっていう言葉があるので、マスコミも含めて様々な人たちがアイドルや若年女性のヘルスリテラシーを上げることは、みんなが考えていかなきゃいけない問題だというムード作りが大切だと思う。」

橋本 ゆき(株式会社ツギステ 代表取締役)
「メイクやファッション、ダイエット法などアイドルから流れてくるトレンドの様に、ヘルスリテラシーもトップダウンで変えていくことができるんじゃないかと感じる。
アイドルが発信すると男性ファンの方も気づくきっかけになるので、
アイドルの方のリテラシーが上がって発信が変わってくることによってムードも男性の理解も進んでいく可能性があると思う。」

坂梨 亜里咲(mederi株式会社 代表取締役)
「女性の働く環境にも気軽に相談できる医師や専門家がいることが大切だと思う。体と心の話は自分だけで抱え込みがちなので、周囲の人がおせっかいでも定期的にそういう機会を設けることが非常に重要。
インフルエンサーがピルを飲んでると発信したことによって、その影響でピルを知る女性も増えている。その結果、将来的に子宮内膜症や不妊症のリスク軽減に繋がってくると思うとそういうきっかけもアリだと思う。」

竹中 夏海(振付師)
「婦人科の情報をキャッチアップしている人が、それを発信するのが当たり前になっていくと知る機会がより多くなるんじゃないかなと思う。」

Q.これからのエンタメ業界や働く環境に必要なこと

竹中 夏海(振付師)
「自分自身が知識をつけてさらに相談しやすい肩書きを持つことによって第三者の立場で相談を受けられる様になったり、専門的な第三者の人間がステージに立つ子の近くには必要だということを周知させていきたい。
とにかく専門家に繋げ ていくことが1番大切。」

橋本 ゆき(株式会社ツギステ 代表取締役)
「最初からタレントの心が病まないように投資をする方が良いはず。
事務所としても対策するのが当たり前になってどういう取り組みをしてる事務所かっていうのが可視化されていって欲しい。
企業も社会貢献をしていることをPRしてそういった企業の商品が選ばれるように、タレントのケアをしている事務所に仕事が来るし、新しいタレントも集まるようなエコシステムを作りたい。」

坂梨 亜里咲(mederi株式会社 代表取締役)
「企業の女性従業員様からは”生理休暇というネーミングを変えてほしい”、”もっと気軽に意見を言えるような機会が欲しい”という声があり、そういう細かい意見に対応できているかが、本当の意味で会社が女性従業員を大切にできているかに繋がると思う。
実際、従業員様からセミナー実施のリクセストがあったり、従業員様の提案をきっかけに、低用量ピルの福利厚生導入に至るケースもあり、セミナーを通してマネジメント側が知る機会を提供したり、女性社員の意見を吸い上げる機会を提供する動きが企業では高まっている。」

などなど、それぞれの立場からとても濃い話が出て、
アイドル業界を通して、若年女性のヘルスリテラシー、女性の働く環境についての課題を深掘りしていくことができました。

すべての若年女性の健康意識向上と働きやすい環境を目指して

過度なダイエット、ハードなスケジュール、人気競争のプレッシャー、コンプレックスetc…
アイドルには様々な要因による健康課題があることは明らかです。

今回、国際女性デー企画としてアイドルのココロとカラダの課題について発信をさせていただきましたが、
株式会社ツギステでは、すべてのアイドルのウェルビーイング実現と
アイドル業界の健康リテラシー向上を通して、男性からの理解促進やすべての女性のヘルスリテラシー向上を目指してまいります。

共感や連携の可能性を感じていただける企業様はぜひご連絡ください。

【お問い合わせメールアドレス】

info@tsugisute.com

株式会社ツギステ
代取締役　橋本 ゆき

協賛企業ご紹介

今回イベントにご協賛くださいました【mederi株式会社】様にもこの場をお借りして、厚く御礼を申し上げます。