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思い出のケジメ

突然だが、読者の皆様には思い出に残った戦いというものはあるだろうか。初めての章ボスであるアカマル、いきなり敵が強くなったエリミネーター、巨大ボスに度肝を抜かれたミドガルズオルム……とストーリーをなぞっていくだけでも思い出の勝負というのは沢山あると思う。

勿論、ストーリーにはあまり関係しないけど前後のエピソードのせいで強く記憶に残っているという勝負もあるはずだ。追放チャージフォトンが今回ブログの記事としてしたためるのもそんな勝負の一つである。

エリゴス。長くメギドをやっている方なら彼女のことはきっと分かっているだろう。彼女は特性として虫特効を持ち、スキル+では2ターンの反撃状態+2回攻撃無効を自身に付与することができる攻撃力貧弱お姉さんである(参考:Gamewith)。覚醒スキルと奥義はこの後の話にはあまり関係しないので割愛させていただく。

いきなりエリゴスの話をして何だ!?と思われるかもしれないが、何を隠そう彼女こそが今回話題にあげる思い出の戦いの主人公なのである。話は2019年1月上旬にまで遡る。

○追チャ、名前を誤るの事

2019年1月、色々界隈を騒がせたイベント「悪夢を穿つ狩人の矢」にて、追放チャージフォトンはある幻獣に悩まされていた。エクストラステージの逢魔である。あまりにもコンスタントに点穴を放ってくるゴリラに追放チャージフォトンは辟易としていた。

点穴のダメージは攻撃無効バリアを張ればどうにでもなるという事実のみを知っていた追放チャージフォトンは、適役のメギドを探した。残念ながらウチのアジトにはアムドゥスキアスやボティスといった簡単にバリアを張れるようなメギドは塵一つ存在していなかった。結果フォロワーに泣きつき、最適解としてお出しされたのがエリゴスさんなのである。

実際、エリゴスさんを採用したパーティはあまりにも簡単にゴリラどもを駆逐していった。最初こそエリゴスさんが育っていなかったせいで先制ゴリラ点穴を食らうという事故も発生したが、その辺りは速度オーブで何とかした。バリアがこんなに強いとは。エリゴスさまさまである。

しかし思い出の勝負とはそのことではない。本当のきっかけは簡単にクリアできたよ!というフォロワーへの報告ツイートだ。


皆様方はエリゴスの別名をご存知であろうか。少し悪魔学をかじった人間であれば分かることだとは思うが、ソロモンの霊(72柱のこと)たちはとにかく別名が多い。これは原典にあたる書物が複数の版存在し、その版を作った人間によって悪魔の名前が変わってしまうからなのだが、その結果エリゴスさんにも「エリゴール」という別名が与えられている。このエリゴールという別名は女神転生シリーズなどでよく採用されている名前であり、そして追放チャージフォトンはそのイメージがとてつもなく強かった。

そう。名前の誤字をしてしまったのである。功労者エリゴスさんの名前を、エリゴルさんにしてしまったのだ。無論Twitterにおけるフォロワーなるものがそれを見逃すはずもない。以下はその際のやりとりをうろ覚えで再現したものである。

《記録開始》
追チャ: 逢魔どうすりゃいいんだよって思ってたけどフォロワーにおすすめされた通りエリゴルさん使ったら簡単にクリアできたよ!
フォロワー: エリゴルさんじゃなくてエリゴスさんやで
追チャ: あっ、間違えてる……エリゴールのイメージが強すぎて……ゴメン……
フォロワー: これはケジメやろなあ ケツアルコアトルのHとVHやってきてよ
追チャ: なんで?
《記録終了》

なんで????????????????

このフォロワーはエリゴスさんの名前を間違えたケジメとしてケツアルコアトルのHとVHの攻略を強いてきたのである。ご存じの通り、追放チャージフォトンは戦術がクソである。無論ケツアルコアトルのHとVHなど触りもしていない。

しかしここでケジメをつけずにおずおずと逃げ帰っていてはソロモン王の名が廃る。いくら戦術がクソだろうと追放チャージフォトンはソロモン王なのである。さんざん挑発しやがってやってやろうじゃねえかこの野郎!!!!

○激戦、そして裏切り

しかし何もケツアルコアトルに挑むヒントが一つもないという訳ではないのだ。そう、エリゴスさんである。各所攻略サイトを覗けば出るわ出るわのエリゴスさん最適の文字。まあアムドゥスキアス(※いない)を前提としたケースも多かったのでどうだろうと思ったものの、まずはエリゴスさんワントップで、回復役と高火力ジャグラーを引き連れてVHに挑むことにしたのである。

結論から言うと、ケツアルコアトルVHはそこまで驚異という訳ではなかった。そりゃあまあ火力の脅威手数の脅威はあるものの、それは全てエリゴスさんが何とかしてくれる。ついでに虫特効がついているのでカウンター時の雑魚に対するダメージが地味に心強い。虫たちもそんなに一度に行動してくる訳でもないし、2、3回のチャレンジで容易く金冠をもぎ取ってきた。流石はドラゴンスレイヤーの頭領である。高火力ジャグラーの恨めしげな視線は今回は気付かなかったことにする。

ただ問題はHの方にあった。すでに攻略してしまった方はご存知だろうが、ケツアルコアトルHは何故か足が虫よりも速い(むしろケツアルコアトルVHが何故か足が虫よりも遅い)。これが何を引き起こすかというと、エリゴスさんの攻撃無効バリアを一発で剥ぎ取っていってしまうのである。こいつはスキルに「強化解除」がついており、それが容赦なくエリゴスさんの守りを突き崩す(そうでなくても二連攻撃なので問答無用で剥がされる)。しかもこいつ、特性で仲間が居るときにスキルフォトンを50%の確率で自分の頭上に湧かせる。これはやってみると分かると思うが2回に1回の計算にも関わらずまず湧いてくる。故に虫どものタックルをその身で受けることになってしまうエリゴスさんはすぐに御陀仏してしまうのだ。無情である。

そんな状態では無策マンに勝ち目などあろうはずもない。しばらく運ゲを仕掛け続けたものの「このままでは突破ができない」と理解し、まず構築を改めることにしたのだ。そんな状態から採用した戦術とは何か。

エリゴスさんをとにかく蘇生する作戦である。

「そんな作戦がなんだよ!大した作戦じゃねえだろ!」と仰る方もいるかもしれない。ところがどっこい、追チャという無策マンにとっては「戦術に蘇生を組み込む」という事態はかなり異常であるといっていいのだ。今までの追チャは「蘇生は軟弱者の戦法」という考え方に凝り固まっており、頑なに「蘇生」という選択肢を金冠を取るに当たって除外してきていたのである。そんなレジスタンス所属の主人公の奇抜な策に翻弄されて大敗を喫する帝国軍の無能指揮官将軍みたいな凝り固まった思想を一回ほどいて蘇生を採用しているのだ。これはスピンオフで無能指揮官将軍に転生したので、柔軟な知識を生かしていく冴えない社会人になったぐらいの驚くべきブレイクスルーなのである。そういう認識でいていただきたい。結果"蘇生が生えただけの無策"なのも見逃してほしい。

そうと決まれば後はケツアルコアトルH相手に運ゲをかましていくだけである。追放チャージフォトンは幸運なことに5回目のチャレンジでケツアルコアトルにスキルフォトンがあまり湧かない神乱数を引き当てることができたので、エリゴスさんと高火力ジャグラーに輝いてもらう形でHを突破することに成功したのである!なお先ほど散々ブレイクスルー!ブレイクスルー!と大騒ぎしていた蘇生は出番がなかった。何をしていたんだお前は。

ともあれエリゴスさんの名前を間違えたことによるケジメはつけたのだ。追放チャージフォトンは嬉々としてこの難題を押し付けたフォロワーに報告の突撃をかました。

《記録開始》
追チャ: エリゴスさんのケジメ勝負終わらせてきたわ ケツアルコアトルHとVH VHよりもHの方が大分きつかった
フォロワー: わーおめでとう!俺はケツアルコアトルのHもVHも突破できてないけど本当にエリゴスさんで突破できるんだ
追チャ: なんて?
《記録終了》

なんて??????????????????????????????????????????????????????????????

そう、このフォロワーは自分がまず攻略できていないにも関わらず追放チャージフォトンにケジメを強いてきていたのである。追放チャージフォトンは静かにキレたが流石に表に出すようなことはしなかった。TLはキレイなワードで整えておきたいがためだ。

彼にはいずれケジメをつけてもらうときが来ると思う。みんなは他人にケジメをつけさせるときはちゃんとクリアしておこう。わかったか。

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