ゴマのついたチーズバーガー
先々週くらいの休日。
息子と遊びに出かけた後、お昼ご飯にマクドナルドに寄って帰る。私は念願のチーズ月見バーガーを頼んだ。息子には大好きなプチパンケーキをあげて(実際は飽きつつあって、前ほど喜ばなくなったけど)、私はいよいよとチーズ月見バーガーに手をのばす。持ち上げる。………………軽い。軽いのである。
嫌な予感がする。マクドナルドで7年間アルバイトをしてきた経験が、VIVANTの乃木並の能力を私に身につけさせた。ハンバーガーを手に持つだけで、そのハンバーガーに必要な質量に達しているかを推し量ることができる。
これは明らかに質量が足りてない…!
恐る恐る包み紙を開いて見ると、案の定足りていなかった。しかも、まさかのたまごがサンドされていなかった。
あろうことか月見バーガーを月見バーガーたらしめる「月見」の部分がないのである。これじゃあただのゴマのついたチーズバーガーじゃあねぇかァ……‼︎
正直、近所のマクドナルドには、何度もミスをされたことがある。ソースが入っていないとか、頼んだものと違うものが入っているとか。
でも、ことごとく許してきた。私も経験があるから、ぜんぜん許せた。だから今回も、ゴマのついたチーズバーガーを食べてやろうかと心底思った。だけど、だけどヨォ……月見バーガーにたまごがないのは流石にちがうやろ……!
人生で初めてお店に電話して、たまごが入ってなかったことを伝える。
電話に出たマネージャーは「え、たまごがなかったですか⁉︎ それでは、ゴマのついたパンに、ただチーズとお肉が挟んであるだけ……ということですか…?」と言う。
そうです~~!! あなたがくれたのはゴマのついたチーズバーガーなんですぅ~!! という気持ちを幾重のオブラートに包んで伝えた。
休日のランチタイムで忙しかっただろうに、すぐに家まで届けに来てくれた。持ってきてくれた人のはアルバイトの子で声が震えてた。クレーム処理に行かされるって嫌だよね。ごめん、ぜんぜん怒ってないよ。僕は月見バーガーが食べたかっただけなんだ。むしろ面白かったよ。ありがとう。たまごは入れようね。
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