物資は多分足りている。できることは足をひっぱらないこと。

個々人で物資を運ぶことについて賛否ありますが、役所として考えられることを共有します。

今、熊本には全国からさまざまな物資が届けられており、その物資は直接避難所に届けられる場合を除いては、いったん熊本県民総合運動公園等に保管されているようです。

しかし、そこに保管されている物資がなかなか配分されていないという現状があるようです。それはなぜか。

物資を仕分けるための人員が圧倒的に足りていないから。

役所職員は避難所の運営に始まり、情報収集、復旧対応、その他さまざまな対応に追われています。そんな中で、各避難所の人数と物資の数の把握、何が必要で、何が足りていないのかなど、物資を上手に配分するために考えなければならないことがたくさんあり、そんななか、個々人が持ってきたペットボトル1本単位の水、サイズがバラバラな服とおむつ、何が入っているのかわからない段ボール箱の仕分け、等も同時並行で行わなければなりません。

ペットボトル1本単位の水は箱いっぱいに溜まるまで持っていけない。服やおむつは一つ一つサイズを確かめなけらならない。段ボールや袋は開けて、中身を確認し、それぞれ仕訳しなければならない。

つまり、個々人が少量の物資を運んでも、その物資の仕分けという作業が発生し、結局、運び込まれた物資がうまく配分されない。

個々人が個々人へ、また避難所に直接もって行く分についての状況はよくわかりませんが、個々人が車一台分くらいの物資を持って行っても、結局は保管に回されて被災者のもとには届きません。持っていくならば段ボールにサイズや個数、何が入っているかなどをしっかりと明記することが必須、そうでなければとりあえず福岡県など隣県の役所に預けて、まだ動ける職員がまとめて仕分けをし、仕分け済みのものをまとめて運ぶというほうが効率がいいようです。

役所職員になってみた。

僕は役所職員ではありませんが、役所の中で仕事をしている身として、今、ここで震災が起き、いろんなところから次々に救援物資が運び込まれたらどうかというのを考えてみました。

うん、たぶん、裁ききれない……。

どの避難所にどんな人がいるのかわからないという状況でどう配分していいものか。中には正体不明の段ボール箱。袋いっぱいに詰まった日用雑貨、サイズがばらばらのオムツと服。

まずはそれらを仕分け、つまり、水は水、おむつはおむつ、しかもSサイズはこっち、Mサイズはこっち、男性用の服、女性用の服、こっちもサイズをS,M…気が遠くなる。。。

予想されるに物資は十分集まっているだろうと。

ただしそれがうまく配分されたらのはなし。そのためにできることは仕分け済みの物資を、わかりやすい形で運ぶこと。


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