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一人旅の温泉宿 意外と知られていない予約の極意

年度末で社業が慌ただしい時期と確定申告の時期が重なってしまい、提出締め切り当日の朝にようやく提出することができた。眠い。

そんな状況ではあるけれど、3月15日発売の雑誌にインタビュー記事が掲載されているのでご紹介する。

1ヶ月ほど前にお話をいただいて
「執筆じゃなくオンラインでインタビューを受けるだけなら!」
ということでお受けして1時間ほどお話した内容が記事になっている。

「ひとり旅の魅力」「おすすめの旅先ベスト 3」「ひとり旅を楽しむ ポイント・気をつけていること」などを語ってほしいというご依頼で。
あまり喋るのが得意ではないのでインタビューも慣れないテーマだとしんどいのだけれど、そのテーマならこれまで何度も聞かれていてある程度喋り慣れているし大丈夫でしょう!ということでお受けした次第だ。
いつもブログに書いているのと同じような話なので、ブログやnoteの読者の方は特に買っていただく必要はないかと思う。私を含む「一人旅の達人」3名がそれぞれのこだわりのテーマに沿って一人旅について語るという特集なので、いただいた掲載誌で自分以外のところはおもしろく読ませていただいた。

実は婦人公論がどういう雑誌なのかあまりよくわかっていないまま引き受けてしまい
「伝統工芸とかきらびやかなお着物とかを掲載している、写真が多くてハイソな感じの雑誌だったっけ?」
などとうっすら思っていたのだが、どうもそれは婦人画報のほうだったようだ。

婦人公論の読者層の中心は60代以上の女性だそうで、特集テーマも
60代から始める「ソロ旅」の極意
だった。
「一人旅を始めたきっかけ」を詳しく聞かれたのだが、私が一人旅を始めたのは20代の頃なのでそんな小娘の話が参考になるんかいな?と思ったりもしたが。まあ、これから一人旅を始めようと思っている方の某かの役に立てば良いなと思う。

インタビューを受けた際に
「宿を選ぶときのこだわりって何があるんですか?」
という質問があった。
これも毎回聞かれることなので答えは決まっているのだけれど、私の場合
「お湯」と「食事」の両方か、あるいはどちらかがスペシャルに良い宿、というのが前提条件となる。
ただ「泊まってみたいな」と思う宿があっても、その宿が一人泊の受け入れをしていないことも多いし、受け入れはあっても火・水・木曜日などのド平日だけだったり、直前に空室があるときのみだったりするとなかなか計画を立てることができない。だからできれば土曜日に1人で泊まれる宿がありがたいし、それが無理でも金曜や日曜は1人で泊まれる宿を宿泊先の候補としてピックアップしている……という話をしたのだが。
よく考えると、婦人公論の中心読者層である60代以上の女性で、平日週5で会社勤めをしている人って少ないんじゃないだろうか……なんの参考にもならない情報だったかもしれない。

そういえば
「宿選びはとにかくお湯と食事を重視!」
と言い放ったところ
「窓から見える景色がいい宿、というようなことにはこだわらないのですか?」
という質問をいただいたのだが、実は私、景観にはまったくこだわらない人間なのである。部屋の窓を開けたら目の前に別の建物があった!とかだと、視線が気になりそうでちょっと嫌かなとは思うけれど、部屋の窓からすばらしい景色を眺めたいとはあんまり思わない。だから食事などの内容は同じだけれど「景観が良くない」という理由で少し安く泊まれるプランがあると、迷わずそのプランを選んでしまう。

たまには部屋から夕日を眺められるこんな宿も良いけれど

だけど「食事の量が少なめ」という理由で安くなっているプランを選ぶことはめったにない。少なめプランで予約して本当に量が少ないなあと思ったら「やっぱりスタンダードプランにすれば良かった!」と思ってしまうし、食事がおいしかったときも「やっぱりスタンダードプランにすれば良かった!」思ってしまう。
「食事少なめにしておいて良かった」と思うのは「思ったより食事がおいしくなかった」ときだけなので、できればそんな宿には巡り会いたくない。というわけで、基本的に食事は「スタンダードプラン」以上で予約したいのだが、女性はどちらかと言えば「食事は少なめでよくて景観がいい宿」を選びたい人のほうが多いのではないだろうか。まして掲載誌の読者層である60代以上の女性であれば尚更だろう。どこから切り取っても役に立たない情報ばかり話してしまったような気がする。

ただ、ひとつ言えるのは「一人旅は同行者に気を遣わず、すべてを思いのままに決められる」のが醍醐味なのだから、誰もが泊まりたいと思うような宿を選ぶよりも、どうせなら自分が重視したいポイントに振り切った選び方をしたほうがいいんじゃないか、ということだ。

私の場合は食事とお湯だけど、もちろん景観を求めたっていい。
「誰もが泊まりたいと思うような宿」を選ばないほうがいいのでは?と書いたけれど、誰もが泊まりたいすばらしい宿は宿泊料金が高いことも多い。同行者がいる旅では「1泊にその金額は出せない」と意見が割れて泊まれなかったりということもあると思うが、一人旅であれば、宿が受け入れてくれて自分が金額に納得できるなら気にせず泊まることができるのだ。

一人旅は「自分が何を一番好きなのか」「何に心惹かれ価値を見出すのか」を探す旅でもあるように思う。私自身も最初の頃は、有名観光地がある街に行ったときは「ここまで来たんだから」と思って、特に興味がなくても立ち寄ってみたりしていた。しかし今は、自分は観光をしても何も心が動かない人間なのだなと自覚し、なんでもない街を散歩したり、昼から酒を飲んだり喫茶店やカフェでのんびりしている。

小諸駅前の「寿徳」の小倉クリームトースト

自分が何を好きで何が必要で、何についてはどうでもいいと思っているのか、一人旅を始めたことではっきりと自覚したようなところもある。
そうすると、日常生活でも取捨選択がしやすくなって、ある意味生きやすくなったようにも思うのだ。

ところで、この記事のタイトルである「一人旅の温泉宿 予約の極意」だが、何のことはなくて「オフシーズンに予約をする」というだけの話である。

通常は一人泊の受け入れがない宿、土曜日は1人で泊まれない宿であっても、その宿にとっての「オフシーズン」であれば一人で予約しやすくなる、ということはかなり多い。
それだけのことなのだが「この季節はこのあたりの温泉をチェックすると良い」という法則にまでは気づいていない方も多いと思うので、私の経験に基づく「温泉地のオフシーズン」について簡単にまとめたいと思う。

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