コンサートに向かう途中、胸に広がった一抹の不安の正体は何だったのか
温泉宿に泊まった翌日、チェックアウト後は藤井フミヤ氏のコンサート会場のある駅に向かって移動する。
朝食もおいしかったし、チェックアウトギリギリまで部屋のお風呂ですばらしいお湯を楽しめた。とても良い宿だった。
各駅停車に10分ほど乗って、11時ごろにコンサート会場のある街に着く。
開場時間の15時まで4時間ほど時間があるので、最初の2時間は駅ビルにあるタリーズで、後半2時間は会場近くのスタバでブログを書いて過ごすことにした。
執筆の合間にふとXを開いてみたら「#お先にどうする」というハッシュタグがトレンドに上がっていた。今晩放送予定の大河ドラマ「どうする家康」の、BSプレミアム4Kでの先取り放送を見た人によるハッシュタグだ。
「どうする家康」は私もずっと見ていて、前半はちょっと微妙に思える回もあったし、松潤家康がただ情けなく「これが主役で大丈夫なの?」と思っていた時期もあったのだけど……。最近になってその前半の情けなさや、いまいちだと思って観ていた回にも大きな意味があったのだとわかり、毎週夢中で見ている。
実を言えばここ1ヶ月ぐらいは、できる限り日曜の夜にリアタイ鑑賞したくて、週末の外出の予定も20時までに帰宅できるようにして組んでいた。昨年の「鎌倉殿の13人」もけっこうハマってみていたのだけど、リアタイ鑑賞したのは1年を通して2~3回だったから、どうする家康のほうがよりハマって見ているということになる。
「#お先にどうする」タグを見る限りでは今週も非常におもしろく、目が離せない展開だったようで……ああ、今日はコンサートが終わってから帰ると22時半ごろになるはずだからひさびさの録画鑑賞になってしまうね。
ふと「コンサートの席が良くなかったら、このまま帰ってどうする家康を見ようかなあ」という考えが頭をかすめた。
コンサートのチケットはファンクラブ会員限定の先行予約で当選したのだが、先行予約は「ticket board」という電子チケットシステム限定で発行されている。このシステムでは転売防止のため、開場1時間前にならないと席がわからない。
「ファンクラブの先行予約なのに一般発売よりも席が良くなくてがっかり」
というポストを見たこともあったので、もしそうだったら……と考えてしまったのだ。
しかし、開場1時間前の14時に席を確認すると、前から5列目のほぼ中央というすばらしい席!これは、行くしかない……。
15時の開場時間になったところでスタバを出て、コンサート会場に向かう。
しかし、なんとなく億劫というか……行って良いのだろうか?という一抹の不安が心に広がって、なかなか晴れない。
いや、こんないい席を捨てるという選択肢はないでしょう!
実際のところは、いい席でなくてもチケット代を捨てるような真似はしなかったとは思うけど、1度は帰ろうかな……と思ってしまったほどに、楽しみでわくわくする気持ちと同じぐらいの億劫さがあったのだ。
この気持ちの正体は何なのだろう。考え続けるも結論は出ないまま、会場に着いた。
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