1年前に発した言葉が、うれしい形で自分に返ってきた。

町の教育行政に関わるようになって数年。
この時期は、町内にある小中学校すべてを訪問して、学校の先生たちと意見交換したり、授業の様子を見せてもらう『学校訪問』がある。
我が子の授業参観の時とは違う角度から学校を見ることが出来るので、毎年楽しみにしている行事でもある。
先生からしたら面倒な行事であることは重々承知しているが、その空気感さえも楽しい。
1年に一度、2時間程度の訪問で『ご指導・ご助言』をしていくのだから、私が先生だったら「うっせー、ばーかっ!」と帰った後に言ってるだろうなと思う。
それでも、刺激を与えるという意味はあると思うので、日ごろの感謝を述べつつ言いたいことも言うようにしている。

昨日の午後は自分の娘が通っている中学校に行ってきた。
中学生にもなると慣れたもので娘も平然としているが、教室を出るときにアイコンタクトをとってニヤッとする瞬間が楽しい。
保育園の頃から知っている子も多いので、ニヤニヤが多めになる。

校長先生は赴任して2年目、去年も『ご指導・ご助言』をした相手だが、昨日は私にとって初めての経験を味合わせてくれた。

去年の私は、この学校の「めざす生徒像」に掲げていた『根拠のある行動を』という文言がどうにも気になって、校長先生にかみついた。

自分の行動に責任を持つという意味合いだとは分かるが、根拠がなければ行動できないのか?かえって行動の足かせになることもある。一体どれだけの大人が日々の行動に根拠を持っているだろうか?
直感やインスピレーション、なんとなくの思いつきで動いてもいいじゃないか、根拠は後からついてくることもある。
教師が正しいと思う根拠で判断せず、大人から見たら「バカだなー」と思うことでも、子ども達には経験を沢山させて欲しい。
むしろバカだったなーと思うことが、人生のいい学びになってることが多いじゃないですか。

そんなことを言ったのを覚えている。
帰った後に「うっせー!ばーかっ!」と言われていただろうと思う。

その文言は今年の学校要覧にも載っていて、校長先生の話を「まぁ、そりゃそうだろうな」と思いながら聞いていた。
すると校長先生は去年の私の意見を持ち出して、「この部分に『挑戦する生徒』という文言を追加しました」と説明してくれた。
去年私が言った後に考えてくれたらしい。
失敗を恐れずに行動する、挑戦することの大切さを盛り込んだと。

え・・・?
マジで・・・⁉
・・・嬉しいっ‼
校長先生が去年の私の言葉を覚えてくれていたこともうれしいけど、それがきっかけで、学校の運営方針に盛り込んでくれたの・・・⁉

いやいや、ヨイショしてるだけかもしれない。
たった一言追加されただけ。
・・・でもいいじゃんっ!

自分の意見を述べて、それが相手に伝わって、現実に変化を起こしている。

それを目の当たりにできた喜び!
本当にうれしかった!

そして、それは自分に言われている気もした。
バカだなーって笑っちゃうような事、何やってるんだろう?って突っ込みたくなるような事でも、思いついたら行動していけ―って。

自分から出たものが自分に返ってくる。
『挑戦するお母さん』の姿を見せていこう!




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