焦燥感と年の瀬


もう年が明けたら10年前の作品になりますか…
当時長くお付き合いさせて頂いていた彼と、私が観たいと言って2人で観に行きました。
結果、彼の方が映画の内容の社会性や重さ、最後まで辛い内容だった為か、ろくに言葉も交わさず帰って行ってしまい…。私としては確かにテーマも内容もとても重く辛いものですが、有事じゃない今だからこそ撮れて、私たちが目に出来る映画。自分はどの立場にいるのか?と、とても考察したくたくなる映画でした。

独裁者の肖像画を飾った貧困極まりない理髪店の店主は、敬愛する独裁者に脅されながら髪を剃る。そして息子が手に抱えて帰ってきたパンを奪い、そのまま去る。
遺体から服を剥ぎ変装する。
はたまたクーデターの混乱のなか、挙式を上げた若い夫婦に軍は酷い仕打ちをする。
若く傷を負った兵士は何とかパートナーの元に帰るも…

教科書に載っている戦争は遠い過去のように、遠い国のことのように描かれているけれど実際には違う。日本には沢山の米軍基地があるのに遠い国のこと?なぜ韓国は兵役があるの?そもそも軍人ってどんな社会的立場?スターバックスやネスレとイスラエルの関係ってなに?

と、多くの日本人は何も疑わず何も知らないまま戦後を過ごしてきたと思う。こんな事を言ったら「意識高い系」と、言われる世の中。私の生きる世界が私を生き辛くする世界なら変えなくてはいけないと思うことは、そんなに異端なのだろうか…。

とは言いつつも、私にとって年の瀬はフラッシュバックするものばかりで外からの情報は全てなくしたい、貝になりたい…。年明けの通院まで頓服と眠剤が足りるかが目下の心配です。


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