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山小屋の仕事に持って行って便利だった物

つい数日前に山小屋への入山日が決まり、それに合わせてヘリコプターによる荷揚げ予定日も送られてきました。

私の山小屋では自分の荷物の一部をヘリコプターで上げてもらえることになっています(重量制限アリ)。自身の入山前に荷物を小屋に上げてもらうためには6月下旬までに山小屋の事務所に荷物を送る必要がありますので、ここ最近は少しずつ買い物に行ったり荷造りがスタートしています。

山小屋には概ね生活に必要なものはそろっているのですが、衣類や山小屋暮らしを充実させるために必要なものは自身で用意する必要があります。

そこで今回はそんな荷造りにちなんで、過去の山小屋での経験から持って行って良かったものを紹介したいと思います。
ちなみにこれらは山小屋に限らず私が下界で住み込みで仕事をする際や、旅をするときにも重宝している品でもあります。


①セームタオル

まずはセームタオルです。世間でどれだけ認知度があるかわからないのですが、水泳に携わったことのある人なら必ず知っているものです。

タオルと言ってもフワフワした肌触りではなく、ゴムのような肌触りですが、とにかく吸水性に優れています。
普通のタオルは一度濡らしてしまうと乾くまで吸水性は期待できませんが、セームタオルは絞ることによって吸水性がすぐに復活。乾かす必要がありません。
また普通のタオルは一度使用したらしっかり乾かさなければ生乾き臭等が発生してしまいますが、セームタオルはそのようなことはありません。

もう一つの特徴がかさばらないこと。山に登るのにかさばる荷物が嫌煙される中でセームタオルは非常に優秀です。



②カルピス

カルピスと言っても水で希釈して飲むタイプのカルピスです。山に嗜好品としてコーヒーや紅茶、スティックタイプのドリンクを持っていくのはよくありますが、ジュースを持って行こうとすると重いうえにかさばるので大変です。

そこでこのカルピスですが、水やお湯で5倍希釈して作るため小屋に水さえあればカルピスを作ることができます。
470mlでだいたい2ℓ以上作ることができるので重量にしてはお得感があります。また水・お湯どちらでも希釈することができるので、寒いときはホットカルピスにすることも。
そして季節によってメロンや苺、マンゴーといったフレーバーがあるので普段は飲まない少し変わった味も楽しめます。

ちなみに山小屋でカルピスを販売しているところでは恐らくこの希釈タイプを使用していると思いますので、もしかしたら自分で持って行かなくても置いてあるかもしれませんね。


③Kindle

登山に限らず私が近年購入した物の中でも最も良い買い物をしたと言えるのがKindle Paperwhiteです。電子書籍リーダーでamazonで購入しダウンロードすれば手のひらサイズの端末なのに書籍を数千冊入れることができます。

これまで私は暇つぶしのために山に必ず本をもって上がっていましたが、「重い・かさばる・水に弱い」の三重苦でした。
Kindleはその悩みを全てクリアしてくれました。特に水に強いのは登山にもってこいであります。

山小屋では電波に期待できないので下界で事前に読みたい本をダウンロードしておきます。
一般の書籍はもちろん、山小屋では料理をする場面があるので料理本もダウンロードしておきます。
全部購入しているとすごい金額になりますが、Kindle unlimitedという読み放題のサブスクがあり、毎月980円で200万冊以上が読み放題。


もちろん全ての本が対象というわけではないですが、例えば山岳雑誌なら『山と渓谷』『Peaks』『ランドネ』といったものが対象になっていますので、いかに便利かわかっていただけると思います。(現状対象となっていますが、今後対象外になる可能性もありますのでご注意ください)
料理本にしてもタイトルにこだわらなければ何冊もありますので適当にダウンロードしています。

山小屋では何もすることのない時間ができるので存分に読書時間に充てることができます。


今回は以上3点を上げてみました。山小屋での住み込みでは用意されている物品が限られていますので、いかに自分で持って行くかで生活環境が大きく変わります。
もちろん不便さをいかに楽しめるか、といったことも重要ではあるのですが、2年目を過ぎると「もっと快適にしたい欲」がでてきてしまいますね。

今シーズンも入山日まで「良い品はないかな」と探す日々が続きます。

つの

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