見出し画像

全国旅行支援のこと〜ビジネスホテルのフロントから〜

前回のビジネスホテルで働き始めた話から続いて、今回は全国旅行支援の話を。


10月から始まった全国旅行支援
全国を対象にした観光需要喚起策とのことで、以前の地域割やGOTOトラベルキャンペーンに引き続き、旅行好きな方や出張が多い方はもう馴染みのキャンペーンかと思います。

ざっくりとした内容を上げると
旅行割引は、旅行代金から40%割引(1人1泊あたりの上限あり)

さらに、旅行先の土産店などで使用できる地域クーポンを平日3,000円分・休日1,000円分を配布する

という内容です。

私も山小屋にいる時は扱っていなかったため無縁であったものの、

ビジネスホテルで働き始めてからは毎日のように全国旅行支援の予約を受けたり、クーポンをお渡ししていますし、
個人的に岐阜や山梨に出かけた際には大いに活用してきました。


岐阜県のぎふ旅コイン
山梨県のグリーンゾーン旅割


さてこちらの割引とクーポンを受けとるために必要なこととして以下の条件があります。

免許証などの本人確認書類と、ワクチン接種歴3回接種済証または PCR検査等の陰性結果の証明が必要

というもの。



ビジネスホテルのフロントに立ち始めてから、しばしばお会いするのが

そもそもワクチン接種証明または陰性結果の証明が必要なことを知らない
というお客様。

百歩譲って、
知っていた上で忘れてきてしまった(T ^ T)
というのは理解できるのですが、
そもそも知らないことってあるんだ、
と驚きました。


知らない方にもパターンはあって、
ホテルに直接予約して
現地で決済をする場合は
そのような方は少ないのですが、

じゃらん」や「楽天トラベル」など
オンライントラベルエージェント経由で
申し込みをする方に多い印象です。


じゃらんや楽天トラベルで予約すると、
証明書を提示する前提で割引を適用した金額で事前決済ができるのですが、

どうやら証明書が必要という文言を読み飛ばして予約してしまっている方が多いご様子。


例えば1泊10000円として
全国旅行支援の割引を適用にすると、
支払い金額は6000円になって、
証明書の確認を現地でする前
そのまま決裁されてしまうのです。

決裁をした上で証明書が無いと
私のホテルでは予約をキャンセルをしていただいた上で再度予約を取り直すことになります。

キャンセル料こそいただきませんが、
お客様にとっては割引無しの料金になってしまいますし、せっかくの旅先でそのショックは大きいでしょう。

ホテルの立場としてはチェックインの手続きが倍以上にかかるため、次のお客様をお待たせしてしまうことになり、双方困った状態になります。


この事前決済のシステムも少しイジワルな気もするのですが、サイト上にはしっかり注意書きが書いてあります。

楽天トラベルの事情はわかりませんが、
じゃらんでは割引適用にする前に
赤字で説明が書いてあるのですが、

あれを読んでないのか…と。



知らないことも不思議ですし、
説明を読んでないこともビックリなのですが、 

「案外、世間ってそういうものなのかなー」
とこの件から思いました。


それは私も例外ではなく、

一部では常識なことでも、一般的には知られていなかったり、
説明書きはあっても読み飛ばして損をすること
って多いのかなと。


自分自身お客様など受け取る立場でも、
日々情報を取り入れる努力はしないといけないですし、
大事な取引をするときは文言をしっかりチェックしなければ、と思います。

一方で会社など、提供する立場の場合、

何かを説明する時、周知する時、宣伝をする時、

それって本当にほとんどの人が理解していることなのだろうか、ということを確認したり、

一部の人が説明を読み飛ばしたり、あるいは聞き逃したりする前提
ものごとを進めないといけないな、と。


非常に常識的なことを書いているような気がするのですが、
日々フロントで色々なお客様にお会いしながら改めてそう思いました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?