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魚と人の物語

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釣りと魚と人のナチュラルストーリー
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記事一覧

釣った魚を二日間楽しむハレとケの料理

それぞれの好きな魚 先週末のこと、夫と友達二人が釣りに行ってきました。 夫が持ち帰ってきたのは珍しいSnake Fish(雷魚)1匹でした。 しかもとても大きい個体! 実は、これは夫自身が釣ったものではなく、夫の親友が釣り上げたものらしいんです。 この日、夫自身が釣ったのは大きめのティラピア3匹と小魚数匹。 夫の親友は、この雷魚の捌き方や美味しい調理の仕方を知らない(できない)ので、夫のティラピアと交換してもらったらしいのです。 親友の家では親友自身しか魚を捌いたり

夫婦それぞれの休暇/釣りキャンプとカフェ

先日、お正月休みが終了しました。 本当のお正月は先週木・金・土の三日間のみ。日曜日・月曜日は皆さん祭り疲れのためか、街は静かになっていました。 そのお正月休み中の二日間、私たち夫婦はそれぞれ別に過ごしました。 夫は、夫の親友とダムで釣りキャンプ。 私は友人とのんびりカフェ。 この時期、気温は40度を超え、湿度も50度以上。私はそのような環境では到底釣りキャンプを楽しめません。過去の体験から、夫もこの時期の釣りキャンプは一泊二日で十分だということで、今年もそれぞれの二日間を

衝撃の味だったけれど...ざわつく

先日、人生初めて知った魚を食べた。 Seaperch (シーパーチ) 仕事の用事で外国製品を扱うスーパーマーケットに駆け込んだ際に、その時私の仕事を手伝ってくれていた夫が 「買いたい魚を見つけた。普段は結構高い魚だけれど、今すごくお買い得な値段で出てるんだ!刺身として食べてみたかったんだよ〜。」 というのだ。 実は同じ日に業務用スーパーにも行ったのだが、そこでもSeaperchが本日の目玉商品として安く売られていて、その隣にGiant Seaperchも売られていた。

あぁ...まぐろ。

釣り行に出た際にボウズだった日。 ”釣り”という行為自体が楽しいので、全く釣れなくでもまぁいいんですけどね。もちろんそんな日もたくさんあります。 けれど、時々どうも口が魚の味を求めている時があるのです。 そんな時は、帰りに魚を買う事があります。 釣り道具を持ったままで魚(魚料理)を買うときの、販売員さんの笑顔にはとろけるように癒されます。 先日のバイクライドを兼ねた釣りでは何も釣れずに帰ってきたのですが、 ふらりと立ち寄った業務用スーパーでマグロを見つけて買ってしまいまし

再生

KOI in the water garden/ Gill Breathing/鰓呼吸

4本目のYouTubeビデオを作りました。 魚を見ているのが好きです。 何も考えたくない時 感情を動かしたくない時 -5分間だけ- 呼吸を忘れないで

おばあちゃんのきらいな料理

先月投稿いたしました『人生初の料理はキャンプ飯だった』の記事の中で、 ガールスカウトのキャンプで作っていた料理で、サラダ、フルーツポンチ、カートンドッグ、カレーライス、豚汁、魚のホイル焼き、そして重ね煮の7つのメニューだけが私の記憶に残っていると書いたのですが、この記事を書いた直後に思い出した1品がありました。そしてその1品がなぜ全く思い出せなかったのには理由がありました。今日はその料理について書きます。 私の中で封印されたメニュー 私がまだ小学校低学年の頃、ガールスカウ

柔軟な男の涙と魚料理

柔軟さとフラットさ ”柔軟な男”はとにかく人に好かれた。 子供からお年寄りまで、誰でも彼と話したがり、皆彼の名前をすぐに覚えた。会社の同僚の中には仲良しグループや敵対するグループがあったが、彼はどこにも所属せず、誰とでもそつなく話すことができた。 誰の悪口も言わず、怒らず、イラつかず、そのため他人と言い争いにもならず、喧嘩もしない。かといって、大笑いもしなければふざけ合いもしない。 彼は初めて会った人とも会話をし、そして誰にでも合わせられる。 それは、人間に対してだけでは

神様にお裾分け

葉っぱのお皿 日帰りでも一泊からのキャンプでも、朝から晩まで釣りをするときに行う習慣がある。 その釣りを行う場所に来て食事を摂る時、食べる前にその土地の神様に自分達のご飯のお裾分けをする。 やり方は、その場所に生えている木の葉っぱを一枚いただきお皿がわりにする。その葉っぱに自分達が食べる食事のミニチュア食のようにひと通りのご飯やおかずをのせて、その葉っぱに乗せた食事を近くの木の枝の上に乗せてご挨拶をする。 「今日はここで釣りをさせていただきます。この土地の恵みを私たちに

虹の根もとを見た日

今月初めて自分で調理し、食べたナマズ。 その美味しさに魅了されて、「自分でも釣ってみたい!」と新しくルアーを買ってみた。今私が住んでいる地域でこのルアーを使う場合はナマズ系の魚を釣るのに使用する。この日はとにかくナマズのルアー釣りに専念することにした。 踏んだり蹴ったり とても爽やかな朝。 今日は釣り日和だねーと言いながらウキウキで湖に到着。 いつもの通りコーヒーを入れて一服。見渡すと、この広い湖に私たち以外他の釣り人が全くいない。貸切状態だ。 これは歩き回って釣りをす

木陰コーヒー店

私達が釣りやデイキャンプに行く時、私は大概いつもコーヒーセットを持参する。 そしてその時同行した人には全員漏れなくコーヒーとお菓子が振る舞われる。 気温が常に高く(30℃〜43℃)、直射日光が危険なほど容赦ない季節と、先ほどまで晴れていても突然雨が降り出す雨季があるこの国では、木陰がなければ私は安心して過ごせないので、木陰もしくは屋根がある野外限定のコーヒー店を開店する。木陰コーヒー店だ。 休日なら朝イチに家を出て、できるだけ長く釣りを楽しみたいと思う。普段は昼間の仕事が

小さな巨人、珍客を釣る

小さな巨人”レック”の忘れられない初釣り。 前回のレックのお話はこちら。 私の夫から釣りというものを知ることになったレック。しばらくは夫や夫の釣り友の釣り道具を借りて一緒に釣り体験をしていたが、とうとう自分自身の釣竿とリールが欲しくなった。夫と共に釣具屋に行き、釣具店の店主とも相談して買った真っ赤なかっこいい釣竿。なかなかいいモノだった。そしてSHIMANOの初心者にもいいリールを手にした。この二つを購入するのに彼の1ヶ月の給料の半分ほどを使った。レックはまず初心者でもち

小さな巨人の釣りとコーヒー

名前はレック レックとはタイ語で”小さい”という意味だが、レックと呼ばれている彼はかなり大きい。背も高いし(190cmはゆうにある)幅もある。太っているのではなく、大きいのだ。 レックは、勉強は苦手だったので進学には興味がなく、技術高校に進んだものの中退をしてすぐにレックの母親と同じ会社の別の部署に就職した。シングルマザーである彼の母と二人で暮らしていた。 レックが私の夫と職場で出会った頃、彼はすぐにカッとなる性格だった。真面目で優しい子なのだが、10代の彼はまだまだ若

僕のことは忘れてください

1〜2ヶ月に一度、私は意識的に夫のことを忘れる時がある。 それは夫が釣り仲間と泊まり込みの”釣りキャンプ”にいくときだ。 海と船と女性 昔から、漁に出る船に女性は乗れないとか、海の神様は女性で女性が来るとヤキモチを焼いて海が荒れるとかよく耳にしていた。以前は”男尊女卑”なのかなと思ったこともあったけれど、スカンジナビアのバイキング時代の女性たちの事を勉強していた時に自然と理解できたことがある。  船で海に出るバイキングの男たちにかわり、陸の上では女性たちが圧倒的な権力を

魚は沢山いるけれど釣ってはいけない/釣りたくない独特な暗黙の了解の4ヶ所の話

チェンマイで釣りというものを知り始めてから肌でだんだんわかってきた、その付近に住んでいる人間だけがわかる”魚がいる/いそうなのに魚を釣ってはいけない/釣らないという暗黙の了解の場所”というのがある。私はチェンマイにしか住んだことがないので”チェンマイ”と書いたが、恐らくタイ全国で同じだと思われる。そう言った場所では大概「釣り禁止」とは書いていないが釣ってはいけない。タイの常識の一つなのだ。そんな場所が4つの種類に分けられるので、今日はその4つの場所について紹介したい。 1-