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摂食障害 無限に太りそうで怖い

小さい頃は食べ物に興味がなかった。しかし、11歳ごろから異常に食欲が亢進していった。
今考えると、あれは母親から虐待を受けた少し後からだったと思う(このことについては詳しく書きたくないので割愛する)。

ポテトチップスやチョコレート、冷凍食品などを大量に食べるようになり、「空腹耐性」がなくなった。中学校では同級生にデブだ、ブスだと罵倒され、高校に入ってからは体重の激烈な増減を繰り返し、摂食障害であると診断された。

激烈な増減、と記述したが、自分の場合最低でBMI16、最高で23という程度だ。更に重度の人々も世の中には多く存在するのだろうと考えると、やや忸怩たる思いに駆られる。

最重度の拒食症患者の中にはBMIがひと桁だというものも少なからず存在する。
自分は全くそれに至らない。体重も40キロジャスト程度であった。
私の中にボディイメージの歪みがあるためだと思うが、40キロを切っていない人間が摂食障害と診断されて良いのだろうか?という疑問が湧いてきてしまう。勿論体重だけで痩せを判断するのは馬鹿馬鹿しいことではあるのだが。



私の体重が40キロだったのは去年の春頃の話である。その頃は朝食としてエンシュア(経口栄養剤)を飲み、昼間から夜はゼリーやゼロカロリーの清涼飲料水、エナジードリンクなどを腹に入れ、ひたすらスマホゲームをして生活していた。食べなさすぎて吐いたこともあるが、まともな食事をとることは決してしなかった。

その頃に徹底的に食事を制限した生活ができた理由は、「インターネットの質問箱で体型を誹謗されていたから」である。匿名で、痩せろ、食べるな、デブ、豚などと言われ続けていた。
いつの時代にも、腐った人間は、いや人間の皮を被ったゴキブリは、存在するものである。

私は痩せなければならないと思った。食べないことはほぼ苦にならなかった。
「食べて誹謗され続ける苦痛」と、「空腹に耐える苦痛」を天秤にかけたのだ。結果、誹謗され続ける苦痛の方が遥かに大きかった。私は質問箱はすぐに退会していたが、拒食は続けた。過食や嘔吐はなく、完全制限型であった。


その後、案の定リバウンドした。
あの生活をしていた頃から約1年経ち、40キロだった体重は57キロにまで増えていた。よく1年でそこまで増えるものだなと逆に感心してしまう。

それから「もう二度と食べすぎたりしない」「また拒食に戻って今度は30キロ台前半になってやる」などと決意を幾度となくしては、毎回失敗してきた。どうしても食欲に負け、特に深夜になると食べてしまう。

食べた後に吐くことができない。いや、本当はできるのだが、吐く気力が全くない。そして、食べても食べてもそれがすぐに消失したように空腹を感じ、満腹感を得るのが難しい。

当然体重は増え、見た目も如実に太くなっていく。このままだと60キロの大台に乗ってしまう。身体的に不健康だし精神状態の悪化にも繋がる。
実際、私は過食期は鬱っぽい傾向にあり、拒食していた時は非常な爽快感があった。
拒食して体重が減り続けていた時期は、気分が爽快で、視界が晴れていて、何もかもが最高だった。


私は双極性障害だが、それの患者の半数以上は肥満だという。しかし、私は「そちら側」には断じて属したくない。肥満という単語を見るのも嫌である。




私は、健全に食べることはもう一生できないのかもしれない。

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