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成人式に行けなかったあなたへ。

今日が成人式だということにさっき気がついた。Twitterにはたくさんの「成人式」という言葉やお祝いが並んでいたのに、私の意識には一ミリも入ってこなかったという事実にビックリした。

私は中学の半分以上をいわゆるひきこもりで過ごした。その時できた親友は今も親友だけど、ほとんどの人のことはあまり覚えていないし、会いたい人もいないので、成人式どうするか?の話の時も「行かない」と即決した。そこに悲しみはなく、晴れ着を着たい気持ちも無く、ただただ関心がなかった。

今でこそ明るく健やかなイメージ(?)で生きているつるうちはなさんだけど、その形が出来上がるためにはあのとても暗く重いひきこもりの時期や、ぐちゃぐちゃの恋愛や、あらゆる痛みが必須科目だったと思う。

私は幼い頃から大体のことが人並み以上にできたし、かつなんでも一生懸命やるし、クソ真面目かつ底抜けに明るかった。もしそのままイケイケで歳を取り、自分の影の部分を知らずに突き進んでいたなら、とてつもなく傲慢で平たい大人になっていたかもしれない。だからもし人生をやり直せるとしても、私は経験してきた痛みや悲しみの全てどれも無いことにはしたくないと思った。そして何より今の自分が好きなので、起こった全ての出来事に感謝していて、だから、不登校で、成人式に出れなくて、良かった。

多くの人が当たり前にできることができない子たちにしつこく言い続けたい。少数派であることはある種の才能だし、発想次第で強みにもなるし、学校に行けなくても、友達がいなくても、すねかじりでも、悪い男に振り回され続けても、それがあったから今は幸せ、と思えるタイミングは、諦めなければ必ず来る。生きてさえいれば、潮目が変わる時が来る。

ただしそれにはいくつかコツがあって、なるべく誰かを恨まないこと、人のせいにしないこと、起こった出来事がどんなにクソでもその地を耕し花を咲かせられるのは自分しかいないと知ること、誰かがなんとかしてくれることを待たないこと、そして、いつも少しだけ人に多く与えること。もらえないことを悲しむ暇があったら、与えることに喜びを見出すこと。そのシステムがきちんと循環し始めれば、幸せだと感じられることは自ずと増えていくし、どんな場面でもその心のシステムは役に立つと思う。

だから、自分が幸せに生きるにはどうしたらいいかを、考え続けてほしい。面倒でも分からなくても、例えば啓発本とかでもなんでも利用して、全てを自分の血肉として、あなたが幸せに生きるためにこの世界のあらゆることを正しく使い、使えるためにたくさん考えてほしい。その考える力は、どんな地位や名誉や金や恋人よりも、必ず最後まであなたの役に立つから。

成人式に出られなくても、あなたが大人になる=自分の幸せを自分で責任を持つ、と決めたときが、大人の始まりなんだと思います。全ての大人に、おめでとう。


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