とけたわたしの模様

最後の一滴まで
搾り尽くすように飛び回った夜

布団の上で仰向けになり
目の端に蛍光灯のまばゆさを感じながら
薄闇ただよう天井をみつめる

わたしは翅のとけた揚羽蝶
蜜さえ吸えば
また、ふわふるふわりと飛べるのに
手足は境目を失い
夢の世界へと流れ出す

(電気を消さなくては)

その一瞬の覚醒を飲み込むのは
『ドタン場でキャンセル』

コンクリートに溶けた蝶は
どんなふうに滲んでいったのだろう?

そしてわたしは、
いったいどんな模様になるのだろう?


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