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デジタル工作機械が使える「ファブラボ山口」で、レーザーカッター講習会に参加しました

こんにちは。ヤモリーズ4期生の大賀です。

今回は「ファブラボ山口」というところで、レーザーカッターの講習を受けてきたことについて書きます。

なんでそんなとこ行ったのか?

以前から3Dプリンタに少し興味があって、最近『門田先生の3Dプリンタ入門』という本を読んだところ「ファブラボ」という存在を知りました。

ファブラボはとっても簡単にいうと「デジタル工作機械(3Dプリンタなど)が使える、一般に開かれた工房」です。個々の運営主体は会社やNPO、個人などいろいろですが、そのネットワークは世界規模。

近くにないかネットで調べてみると、津和野町から1時間ほどの山口市に「ファブラボ山口」があることが判明。

ホームページに掲載されていた、レーザーカッターで作成されたブナとカエデのステキな名刺に目を奪われ、「こんなの作ってみたい」と実に短絡的な感じでレーザーカッター講習会に参加することにしました。

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ファブラボ山口:山口県山口市米屋町2−4(山口駅から徒歩10分)

パッと見「・・・ここ?」という感じでしたが、シャッターのわきにきちんとファブラボの立て看板がありました(もとは薬屋さんだった場所みたいです)。

ちなみに講習会は、
・講習代:2,000円
・持参物:ノートパソコン(事前に「インクスケープ」というフリーソフトをインストール)
・10時〜12時までの2時間
・僕以外に4名の方といっしょに受講

という感じ。少人数なので気軽に質問できて、講師の方の説明も丁寧でわかりやすく、単純に楽しかったです。

やったことは大まかに2つ。

1. レーザーカッターでスタンプを作ってみる

まずはじめに、用意されている「スタンプ」のデータを流用して、実際にレーザーカッターでカットするところまでを習いました。

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レーザーカッター。中に素材を入れて、レーザーでカットしていきます。今回は松の6mm板で作りました。

作る工程としては
・素材をセット
・レーザーの位置を調整
・隣にあるパソコンで印刷を実行
・レーザーでカット
・換気が終わってから取り出す

流れ自体は簡単なので、すぐ覚えられると思います。プリンターに用紙をセットして印刷するのとそんなに変わりません。

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↑スタンプデータの出力後。3つのパーツをカットしました。3分もかかってないと思います。

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↑ボンドでくっつけてスタンプ完成。

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↑「津和野ヤモリーズ」という文字が、反転して浮き上がっています。

今回は木材をカットしましたが、ほかにもアクリルゴムガラスなんかが加工できるみたいです。

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↑レーザーの【スピード】×【パワー】の結果一覧表(左からエゾ松、アクリル、漆)。素材によってパラメータを調整するのがちょっと難しそう、という印象でした。

2. インクスケープを使って、カットするデータの作成

次に、出力するデータの作成方法を習いました。

使用するソフトは「インクスケープ」。詳しくないのですが、「イラストレーター」のような画像編集ソフトだと思います。

さきほど作ったスタンプの印字面を、自分でデザインしていきます。

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だいたい以下の内容を編集しました。

・スタンプのサイズ
・カットする線(ストローク:赤色)
・削られる面(フィル:黒色)
・残す部分(白色)

...と、講習会はここまでで終了。はれてレーザーカッターの免許皆伝です。

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↑レーザーカッター講習の修了証(ほかの○は別の機械)

講習会を受ければ、習った工作機械を自分で使えるようになります。なので素材とデータさえ持ち込めば、作りたいものが作れます。

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↑レーザーカッターの作品たち。

ほかの工作機械も面白そう

もちろんレーザーカッター以外にも、デジタル工作機械があります。

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3Dプリンタ:溶かした樹脂を積み上げて立体物を作成。ソフトクリームメーカーのすごいやつだと思います。

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↑3Dプリンタで作られたそうです。

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CNCミリングマシン:3Dプリンタとは逆に、上から削っていくマシン。

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↑ミリングマシンで作られた、木の富士山。

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デジタル刺繍ミシン

ほかにも、データ通りに紙をカットする「ペーパーカッター」があります。

インターネット的で面白い

ファブラボでのものづくりは、基本的に個人の探求です。

けれど個人で思考錯誤しながらも、そのノウハウを積極的にシェアする仕組みがあります(ファブラボFacebookグループへの投稿、紙媒体への記録、個人SNSへの投稿OK、など)。

その思想が、インターネット的でとても面白いと感じました。『門田先生の3Dプリンタ入門』に同じことが書いてあります。

”DIYは「自分でできることは自分でやろう」という理念のもと、自身で何かを作ったり、修理したり、装飾したりする活動のことであるが、DIWO(Do It With Others)という形で、インターネットで個人によるものづくりが世界中とつながることによって、その価値が他者へも影響するのである。(p126)”

僕らが今やっている林業も、もっともっとインターネットに繋がらないかなーなんて思いました。

・・・

以上、ファブラボ山口の体験記でした。今後は、レーザーカッター × 木材でなにか作ってみます。

少しでも興味がある方は、お近くのファブラボに足を運んでみてはいかがでしょうか?

>>ファブラボ山口


書いた人:大賀

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