「薪ストーブってすごい」といまさら思った話
4期生の大賀です。今回は僕も薪ストーブについて書いてみます。
先日、家の裏に放置していた丸太を片付けるべく、ぜんぶ斧で割って薪にしました。
僕が住んでいる家には薪ストーブがありませんが、ダルマ型の薪ストーブを先輩から借りています。納屋や屋外で作業するときの暖房としてたまに使っていて、そこで少しずつ薪を消費しています。
薪ストーブは実家にあるのでとくに新鮮だとは思っていませんでした。けれど自分で薪をつくって燃やしてみて、あらためて「薪ストーブっていいもんだなー」と思いました。
薪を燃やすのは何がほしいから?
ところで、薪というのは単純に言えば木を加工した燃料です。
たとえば暖をとる場合、熱がほしいわけで、薪ストーブでなくても灯油ストーブやガスストーブ、エアコンでもいいわけです。
なので熱がほしい人に熱を提供する場合、電気、ガス、灯油は薪のライバルみたいなもんです。
・・・
以前に読んだ本の中で『ドリルを売るには穴を売れ』というマーケティングについての本がありました。内容はほとんど忘れましたが、そこでは「顧客が買う価値には2種類ある」と書かれていました。
引用すると、
①物理的な価値
・早い
・うまい
・便利
②情緒的な価値
・優越感、特別扱い
・名誉、ステータス
・かっこいい、モテる
・思い出、記念
・充実感、達成感
という感じ。
この分類を見ると、電気、ガス、灯油は物理的な価値にすぐれています。専用機器のスイッチひとつで暖がとれて、燃料の維持管理も品質管理も外注なのでラクラクです。
薪は火をつけて暖まるのに時間がかかるし、乾燥具合にも左右されます。大きくかさばるので維持管理や持ち運びには不便です。
その反面、薪は情緒的な価値をたくさん持っています。うまく言語化できませんが、箇条書きした情緒的価値の要素すべてがあるように思います。焚き火をイメージすればわかりやすいかも(燃料を燃やす行為そのものに価値がある的な)。
電気やガスや灯油には持ち得ないものだと思います。
薪ストーブってすごい
そして薪ストーブを使っていて思いました。「これすごくね?」と。
先ほど薪は物理的価値(早い・うまい・便利)に劣る的なことを書きましたが、薪ストーブで燃やすと話は少し変わってきます。
ストーブとして暖がとれるのにくわえて、熱を利用して湯を沸かしたり料理ができます。内側の炎がいい感じの照明にもなります。(先日の細谷さんの記事を読むとわかりやすい→薪ストーブで出来ること)
つまり物理的な価値(便利)が強化されます。ストーブとコンロとオーブンといい感じの照明が合体した商品って、家電量販店には売っていないはず。おまけに情緒的価値はそのまま、あるいは強化されるくらいです。
もちろん手軽さはガスや灯油に劣るし、燃料である薪を調達する環境でコストも左右されます。お金と時間と手間を天秤にかけて、それでも得る価値が大きいかは人によるので判断の難しいところ。
けれど薪をかんたんに調達できる環境にいるなら、薪ストーブはあってまったく損はないものだと思いました。薪割り楽しいし。
おしまい。
書いた人:大賀
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