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エゴン・シーレ展(激混み!)に行ってみて

「エゴン・シーレ展、行くよね?」
「もちろん」

昨年末、美術好きの友人Y嬢とそんな会話をした。うさぎ年の2023年初頭の激アツ展覧会は、やっぱエゴン・シーレ展だよね、と。日本では30年ぶりの回顧展らしい。これは観なきゃ。

場所は、上野の東京都美術館(漂う王者感…!)。会期は、2023年1月26日から4月9日。

本日、2月18日。

会期終了ギリギリになりがちな私にしては、超優秀な日程。

『一般論ですが、展覧会は閉幕に近づくほど、混雑します。(お早めのご来場をお待ちしています)』(マウリッツハイス美術館展のポスター/2013年 朝日新聞社)

という広告コピーがある。フェルメールの名作『真珠の首飾りの少女』が来日した時のもので、コピーライターは渡辺潤平さん。

もうもう、おっしゃる通り。

締切に追い立てられないと行動できない私は、いつも終了間近の混み混み展覧会に行き、「次はもっと余裕を持って来る…!」と誓うのだけど、結局またズルズルと終わりがけの混雑展覧会に滑り込んでしまう(その度にこのコピーを思い出し、やはり「次こそは」と誓う)。

そんな私もようやく学習し、今回はお早めのご来場ができそう。

意気揚々と上野へ向かった。



歴史感じる看板、かっこいい。

東京都美術館、ふつうに混雑してました(笑)。

土曜の15時という行きやすい日時というのもあったと思うけど、館内に入るための行列ができていたほどだった。

(閉幕近くなったら、途方もなく混みそう…。と、今noteを書きつつ、コロナ対策で来場者数に制限〈事前予約がオススメです〉があるから、ありえない混雑にはならないかも)

いずれにしても混雑=人気。あらためてシーレ人気のすごさを体感。



~心をギュンと持っていかれた作品たち~

|第3章|
《装飾的な背景の前に置かれた様式化された花》《菊》エゴン・シーレ
まだ学生だった頃のシーレ作品。クリムトの影響を受けて描いたという、絵の具の初々しさと完成度のギャップに心奪われる。

|第5章|
《キンセンカ》コロマン・モーザー
思わず足が止まる。シンプルなのだけど、心がトゥルンとなった。

|第7章|
《ほおずきの実のある自画像》エゴン・シーレ
本展覧会のチラシにも使われている絵。これは、ぜひぜひ本物を観てほしい!!

こちらがチラシです。

|第13章|
シーレの裸婦ドローイングが展示してある、個人的にいちばん好きだった章。むきだしの才能を鑑賞しているようでゾクゾクした。宮崎県美術館からはるばる来てくれた《黄色の女》が特に好きだったな。



すばらしい作品たちは、混雑なんて物ともしない。

展示室に入った瞬間は「おぉ…、大盛況…!」と後退りしそうになった私も、すぐにシーレやウィーンの作家たちの世界に引きずり込まれていった。

天才。

今回はじめて50点というまとまった作品数を見て、シーレは天才だと思った(公式サイトの『本展のみどころ』に『一目見れば天才ぶりがわかる作品。才能を目撃できる貴重な機会』と書いてあるけど、それに尽きる)。

スペイン風邪によって28歳で夭逝したシーレ。

その無念を埋めるかのように、今日も東京都美術館の展示室には多くの人が集っている。


◆◇◆


お読みいただき、ありがとうございました。気づけば1年以上ぶりのnote…!今年はもうちょっと書きたいなと、昨年も言っておりました(笑)。気ままに更新していこうと思います。それではまた、いつか。

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