こんにちわ。マジシャンの立花です。
緊急事態宣言が早く明けないかなとその時を待っています。

さて、今回はストリートマジックでのネタ選びについての話です。
どんなネタがストリートでは向いているのか、いないのか。
そんな感じのお話です。

まず初めはマジック冒頭についてです。
そこで意識したいのは”瞬発力”と”衝撃”です。
冒頭に行うネタ次第では続きを見てもらえるのか、
あるいはそれで終わりなのか変わってきますので非常に重要です。
（観客は意外とシビアでもあります。）

まずは瞬発力についてですが、
マジックが始まってから現象が起きるまでのスピードを意識しましょう。
道行く人は食事や待ち合わせなど何らか用事がある人が多いので、
初っ端から間延びしたマジックをすると付き合えないという方も
中にはいらっしゃるでしょう。
遅くとも30秒以内には何らかの現象を起こしたいなと個人的には感じています。

続いて衝撃についてですが、
いくら秒速で現象を起こせたとしてもそのネタが微妙ならば、
同じようにそのネタを見て終わってしまう可能性があります。
冒頭には観客を強烈に惹きつけるインパクトのあるネタをチョイスするのが
良いでしょう。
（一つネタをしただけでもチップが出ることもありますが、
それじゃやっぱ、なんか違う感じがするんですよね。）

上記の2点を押さえた上で冒頭に良くやっているのは
『コインアンダーザウォッチ』
（観客の時計と腕の隙間からコインが出現する。
インパクトが相当でかく、すぐ仕掛けられる。ハマると気持ちいい。）
『マウストゥカード』
（口からトランプのあれ。秒で出来てインパクトもでかい。
ただし、本格的なパフォーマンス時にはトランプは変えましょう。
あまり印象が良くないので。だって歯に当たってますからあれ。
そんなトランプ嫌じゃないですか。）
『シンプルにカラーチェンジ』
（ダブルリフトでカードを見せて、相手の手の上で振ると変わる。
マジシャン的にはシンプルですが、結構インパクトはでかい。
ぱっと見でマジック知ってそうな人には避けましょう。）

こんな感じでしょうか。
個人的にコインアンダーウォッチが好きでよく演じています。

続いてパフォーマンスのメイン部分についてですが、
最も自信のある演目で臨みましょう。
パフォーマンスを見ていただけるといっても、
観客には時間がないことには変わりませんので、出し惜しみせずやりましょう。
とは言っても観客的にはマジックの王道はトランプという認識がありますし、
分かりやすく華やかな現象を起こせますから、
メインはトランプを使ったパフォーマンスが良いかなと思います。
（マジシャンでトランプはあまりやらないって方もそんな多くないのかな）

そして、メイン部分のネタ選びについてはテンポと派手さを意識しましょう。
間延びするようなマジックと地味なマジックは避けたほうが無難です。
（具体的にはジャズエーセスやビジターとかですかね。
完全に不向きだと思います。）
ちなみに指を鳴らすと上に上がってくるやつを
やってほしいということが多いので、
例のやつは一連の流れを組んでおくといいと思います。

さて、メイン部分の演技を終わると最後はトリネタです。
ここで最も意識したいのは綺麗に終わることです。
具体的には『トランプが消えたのでマジックが出来ません、よって終了です。』や
『トランプが白紙になったので、これにて終了です。』という感じです。
パフォーマンスを終了するのに理由付けをするという感じですかね。
オムニデックやブランクフェイスへのデックスイッチが思い浮かぶかと思います。
（逆にそれ以外のトリネタが思い浮かばないのですよ、誰か教えて下さい。）
脈絡なく『以上です。』と終わらせても問題はありませんが、
やめるのに理由がないと何だか個人的に締まらないんですよね。

というふうにパフォーマンスの構成について書いてきました。
この考え方はストリートだけでなくどんな状況でも共通しているポイントだと
思いますので、ルーティンの組み立ての参考にしてみて下さい。


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