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大学生でのトレーニング【Part.1】

大学生ともなると、人生の岐路に立ち、水泳から離れる子供も多いなか、競技を続けている選手は、競技生活も終盤に差し掛かっている年齢帯である。

大学に入り、ドライトレーニングを思い切りできる環境になっている選手も多いので、ウエイトトレーニングなどを取り入れ、スピード強化を課題にしている選手も多いと思う。

だかここに、大きな落とし穴がある。

ウエイトトレーニングをすると、体の表面に近い筋肉の強化につながる。
これによって、スピードは一気に上がってくる。
これは大きなメリットだと言える。

しかし、大きく進化したアウターの筋肉を支える、インナーマッスルをしっかり蓄えられている選手は、怪我や故障が少ない。インナーマッスルの少ない選手は、怪我や柔軟性の低下などの弊害も多い。

この相反するデメリットの部分もしっかりと考えてトレーニングを進めなければならないなぁと実感。

もうひとつの大学生の特徴は、

ウエイトトレーニングによって速くなる術を覚えた選手は、そのトレーニングが成功法だと思い、ウエイトトレーニングの負荷をあげたがる傾向がある。

ある一定のところまでの能力向上は見込めるが、筋肥大のみを起こし、あるラインを超えると、持久力の低下を起こしてくる。

これは何が原因か?

体内では無酸素でのエネルギー回路では解糖系のエネルギー消費を行う、この時体内でできたエネルギーを消費する際に、副産物として、乳酸を生成し、筋肉中に乳酸を溜め込んで、アシドーシスを起こす。
これが、後半バテて動かなくなる大きな原因である。

ここで大切な考え方は,

元々、持久力レベルの高い選手は、乳酸を再生成してエネルギーにする力が高い。

この中・長距離の選手に求められる能力が優位だったのが、ウエイトトレーニングの頻度が上がることにより、筋肉量が増えたことで、乳酸が出る量も増え、蓄積するタイミングも早くなり、レース後半まで乳酸の再合成が間に合わない状況が生まれバテるタイミングが早くなる。

これを絶対に忘れてはいけない。

だから、大学生で必要なトレーニングはいかに速いスピードを楽に泳ぐ中で出せるかがキーポイント!

これがなぜ必要か?

それは、筋肉中の乳酸を血流の中に戻してあげることによって、乳酸の再合成を促すため!
これをきちんと理解すれば、しっかりと中・長距離の選手でも、スピードアップと持久力の向上が可能!

また次回、大学生のトレーニングについてPart.2nにて

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