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志存高遠                目標は高く持て その2

そうだな。
意外な、自分としても意外な目標設定の話から始めようかな。

前回の話に書いたと思うけど、「ものを書く仕事」について父に相談した時に「大学へ行って4年間遊んで来い!」って言われて、本当に遊ばせてもらった。
あんな自由な時間は人生でまたとないだろうな。

よく、4年で卒業出来たなあ、といまだに不思議だけど・・・。

でもね、社会は甘くない。
4年も遊んでいた学生を雇ってくれる会社はなかなかないんだよ。

結局、友人たちは10月ごろ内定をもらって旅行へ行ったりしていたんだけど、僕だけ就職活動。いろいろアクシデントもあって、年越しとなったんだ。

正月に東京にいても仕方ないので、実家へ帰って、父に「親父の職場に入れてくれない?」って最後の手段を使おうと試みたら、珍しく「可愛い息子を、今後駄目になるとわかっている業界に入れる親がいるものか!」と怒られた。父は金融業だった。
その後、銀行が倒産する時代が来たんだよね。
父は偉大だと思った。
でも「ちょっと待ってろ」
というと、一本電話を掛けた。
戻ってくると「話は付けたから、1月15日に渋谷の東急プラザの前で○○の社長がお前を迎えに来るから待ってろ」だって。
その人、小学生の時に会ったことがある人だった

なんでも、父が祖父の親戚を頼って新宿から疎開してきた時に、遊んでやった近所の年下の少年で、大リーグのファンだったそうで、高校生だった父が英語でファンレターを代筆して送ったら、大リーガーからサインが届いて「恩人だ」って言ってた人。(入社してからもその話を涙ながらに言われるので困った)

そう、結局、父のコネで、渋谷の会社に入社することになった。それも1月15日に会社訪問のつもりで行ったのに、すでに入社決定済みで、給料が友人たちよりもかなり高かったので、嫌ですともいえず「よろしくお願いします!」と言ってしまった。そうしたら、大学を卒業してないのに、1月21にから入社しろって。おいおい。

そこで、実は、同い年だけど、ちょっと先に入社していた同僚と出会い、6月には両家に挨拶に行って結婚の承諾を得るという急展開。

一般的に言えば、大学を卒業して3か月経たないうちに結婚が決まったという話。

その時に、我が家の両親は手放しで喜んでた。
なぜって、父は僕のことを「結婚不適合者」だと言っていたし、僕もそう思っていたから。母は、娘が欲しかったのに、男しか生まれなかったから。すぐに気に入ってくれて全く障害なし。

彼女の家もご両親も祖父母も、すぐに承諾してくれたけど、母親が「でも若いからねえ」って一抹の不安を・・・。それが気になった。


まあ、僕にとっても、まだ22歳だったし、まさか結婚なんてと思っていたし、実はほかの女性にプロポーズして返事待ちしていたけど、なかなか返事をもらえずしびれを切らしていたところへ、逆プロポーズになびいてしまったという、意思の弱い結果なのだ。

そうなんだ。自分からプロポーズしたのは、結局結婚できなかったほかの女性1人だけなんだよ。

実際に結婚したのは「結婚して」といわれて、つい「うん」と言ってしまった人。
言動には責任を取るしかないからね。


そして、僕は仕事で目標を掲げた。結婚式までに、社内で売り上げでトップになってやる!

そうすれば、彼女の母親も安心するだろうって思たんだ。

6月に挨拶に行って、8月に両家の顔合わせをして、9月に入籍。翌年2月に東京で挙式で披露宴と決まった。

それまでに、売り上げトップ!
新卒1年目の挑戦だよ。
3月に卒業証書をもらって、1年経たずに売り上げトップになろうって、普通は無謀だって思うよね?
<続く>

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