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藤前干潟で野鳥を見てきた話 ~実写版ウイングスパン~


ある日の夜、自宅にてライスカレーをおいしく食べ終わり食後のコーヒーでも飲もうかと考えていたらふと思い立ちました。


そうだ、干潟ひがた行こう



脈絡なんぞありません。人生なんてそんなものね。

実は以前の旅で使った青春18きっぷの残りが2日分あり、期限は4月10日までなので使わにゃ損損ということで無理やりヒネりだした行き先が藤前干潟だったということです。日帰りで行けそう&鳥がいそうという単純な理由で。




やってきました最寄り駅の野跡。自宅近くの駅から名古屋駅まではよかったんですが、名古屋駅からこの野跡までは「あおなみ線」という鉄道なのでJRではありません。よって18きっぷでは乗れないので別途料金を払ってきました。本末転倒か?


大きなパネルが駅なかにありました。
結構ポップな雰囲気ね。では歩いて向かいます。






道中のマンションには側面に鳥のレリーフがあります。
6番と7番以外にはどんな鳥がいるのか気になるところ。





松林の向こうに干潟が見えてまいりました。






林を抜けたらそこはオーシャンビュー


右側
正面
左側

ほほ~これが藤前干潟かね。
思ったよりただの海だな。

海だのオーシャンだの書いてますがこの辺り汽水域っていうんですかね?
匂いは結構磯っぽい。


もうちょっと潮干狩りでもできそうな空間がずっと広がっているのかと思いましたが汽水が満たされていました。そりゃあ当然川の水量や潮の満ち引きによるのか。時間帯とか全く考えていなかった。

とはいえかなりの浅瀬になっているようで、ところどころ地面が露出して見えています。

テクテク歩いているうちに第一村人ならぬ第一干潟鳥を発見。




うむ、普通だ。

見慣れた鳥だけど汽水域にいるところはそう見ないからね。
写真を撮ったらば次の干潟鳥を探してみましょう。





ふ、普通だ…。

説明不要にもほどがある。普段と違うところといえば潮風に当たっているので食べたときに塩味がして少し美味しそうなことぐらいでしょうか。


さて次こそは……。





すまんキミたち帰ってくれるかな!?

わざわざ電車を乗り継いでここまで来てるのは非日常を求めておるのだよ。近所の川に行けば見られる普通の鳥たちはノーセンキューさ。そこんところをご理解いただきたい。

ちなみにカワラバトの画像を貼ってますがこの方たちはまあドバトですね。こちらもよい塩味が付いているのかもしれません。

はいはいつぎつぎ。






オッケーうみねこゲット

いや~ようやく海っぽい鳥を撮れましたね。
若干翼とかクチバシとか見えにくいけどええねんええねん。
海の近くのネコだからうみねこでええねん。
こっちにもノルマがあるんだから(?)





おっコガモですね~。冬にはそこそこ見られるけど4月になって見たのは初めてです。日本を離れるのは意外と遅いカモなのかな?

鳥の方向を撮るとだいたい逆光になってしまうのが残念。
オスの顔のカラーリングがよく見えませんな。





ヒドリガモかな?
以前に岐阜県のとある河川で大量に見たけどそれ以来あまり見ていない気がする。ようやく非日常の鳥観察が出来てきましたよ。





これも干潟っぽい一枚ですね。
足跡だけですが左の大きいのがアオサギとかダイサギなのかな?中央下らへんから右に歩いている小さい足跡がいわゆるシギチ系なのかしら?ちょこちょこ小股で歩く姿が想像できて愛らしいですね。




おっキミが足跡の主か?

一番それっぽいということでコチドリの画像を貼ってますが自信はありません。翼長も30cmぐらいの大きさに見えたけどなあ。シギチ系はほとんど目にしたことが無いので見分ける特徴など何も知りません。かといって詳しいカテゴリーも無いけども。鳥の世界は奥が深そうですなあ。




飛び立った瞬間。
この日は風がものすごく強かったので両者とも大きく体がブレている。
私の接近により警戒して飛ばしてしまったのなら反省。
望遠レンズが欲しいな。



次に見つけたのはカワウ(ひょっとするとウミウ?)
泳いでいる姿を撮っていたら水面から空へ飛び立っていく様子を偶然連射で撮ることができました。











どうでしょうこの身体能力。
肩まで水に浸かった状態から一瞬で飛び去っていく力強さ。
人間なんて布団から出るだけでモゾモゾ15分くらいかかるというのに。





キンクロハジロたち。多分。
距離が遠いな~。持って行ったズームレンズの限界ですね。
本気のフォトグラファーが持っているあのバズーカみたいな望遠レンズだとしっかり撮れるんだろうか。一回使ってみたいもんです。




遠すぎる。限界だ。
拡大すると、飛び立つヒドリガモと何やら頭の黒っぽいカモメのような鳥が写っているようです。
ユリカモメかな~ズグロカモメかな~。
一応ユリカモメということにしてカードを貼っておこうか。




少し干潟から離れるとこんなのがいました。


これまた普通だ。しかし海の近くで暮らしているのなら都市部のカラスとは食性が違っていたりするのだろうか?
中トロの炙りとか食べていたらどうしよう。




変わったさえずりに上空を見上げると何かいます。
が、何かわからない。
帰って調べるとカワラヒワとかが近い気がするんだけど確証が持てない。
小鳥も難しいっす。


君の名は?





さて帰る前に野鳥観察館を覗いていこう。
藤前干潟の野鳥を観察できる施設で、高倍率のフィールドスコープ(単眼鏡)がたくさん備え付けられており誰でも無料で利用できます。ありがたし。


かわいい看板があった。
あれ?この鳥なんか怒ってる?機嫌悪い?



中へ入るとスコープがずらり。


すげえぜ。一望できるぜ。
ついでに平日だから貸し切りだぜ。



スコープは何種類かあるみたいだけど倍率で驚いたのはこちら。


25倍


60倍

25倍から60倍までのズームができるスコープ。
普通一般の人が持っている双眼鏡は8倍ぐらいの倍率だと思います。

こんなすごいの使い放題なの?
100円玉入れなくてもいいの?


覗いてみると遥か遠くまでくっきりはっきり明るく見えます。

なんとかその凄さを表現しようとタブレットPCのカメラをスコープに当てて写真を撮ろうと試みました。



かなり難しいですが試行錯誤してなんとか撮れたのがこちら。正確な距離はわかりませんが、70~80mは離れていると思います。

時間帯によって潮の満ち引きもあるし、見られる鳥の種類も違うんでしょうね。半日ぐらいいて観察したい。ミサゴとか見たいのよ。



2階建てになっていて上にもスコープがずらり。


もちろんスコープがあるだけではなくて野鳥や湿地、干潟に関する資料が所狭しと置かれています。全部紹介すると50枚ぐらいになっちゃうので一部だけ。



黒板に手書きされた野鳥の数を集計したもの。
左下に1,379という数字が見える。
どうやって数えているのか?専門職ってハンパねぇな。



剥製もたくさん有り。
写真の撮り方がひどいな。疲れていたのか。



小規模な施設ですが機能が詰まっている野鳥観察館でした。持ち帰れるリーフレットや書籍販売、グッズ販売、双眼鏡販売までありました。

ただ市の無料施設なのでオシャレ感やスタイリッシュさは皆無です。
忘れかけていた学校の匂いがします。

比喩表現ではなくて実際にあの頃の匂いがします。
視聴覚室や理科準備室のような匂いが漂っています。
ノスタルジーを感じたい人はぜひ行ってみてください。




それでは最後に稲永ビジターセンターに向かいましょう。野鳥観察館のすぐ隣にある施設で、藤前干潟や環境について学べる無料スポットになっているようです。



途中にあるラムサール条約に関するモニュメントを通り過ぎ




あったここだここだ。
ん?何か様子が……?




おいいいいいいいぃぃぃぃ

また!?
最近こんなんばっかなんだけど!


なんとほんの少し前から休館日が変更になったとのこと。この日は4月9日の火曜日なのでお休みでしたとさ。

二人目の私を出さないためにも取り急ぎGoogleマップの営業時間に変更を提案しておきました。反映されるといいな。


尻すぼみで終わりましたが、面白く学びの多い小旅行でございました。鳥までの距離は結構遠いので撮りたい人はスマホだけでは厳しいかもしれません。見るだけなら野鳥観察館へ手ぶらで行くだけでも十分です。駐車場は遠くて少なめなのでご注意を。


最後までお読みいただきありがとうございました。

ではまた。

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