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「岩瀬の後継者」 橋本侑樹とは何者か

どうもかわうそです。橋本投手が小学生の頃から書いていたnoteが書き終わりました。(大嘘)

2019年ドラフトで中日ドラゴンズに2位指名を受け、岩瀬投手の背番号13を受け継ぎ話題になった橋本投手について見ていきましょう。


オープン戦の成績から見る特徴

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無失点投球回よりも多い奪三振数と支配的なピッチングを見せています。
被打率が高めですが、オープン戦ということもありカットボールとスプリットチェンジをあまり使わず、ほぼストレートとスライダーのツーピッチで投げていたのが影響しているだけなので心配ないでしょう。

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こちらは打球傾向のデータです。
オープン戦のみのデータでサンプルが少ないということもありますが、ゴロの割合が81%とリーグ平均の48%と比べて極端に高く、ゴロピッチャーだということが分かります。
12球団屈指の堅実さと守備範囲を誇る中日ドラゴンズの内野守備とマッチすること間違いなし!



フォーム

次は橋本投手のフォームを見ていきましょう。



テイクバックが小さ変則的なフォームであることが分かります。

バックネット裏から見ると球の出所が全く見えませんね。
タイミングが取りにくく、打者はとても打ちづらく感じるでしょう。



球種一覧

橋本投手の球種はストレート・カットボール・スライダー・スプリットチェンジの4つです。

ストレート

最速148キロ。少しムービングするタイプのストレートです。
タイミングの取りにくい小さいテイクバックから打者のイメージしているストレートの軌道と乖離して動いてくるストレートはとても強力です。
打球傾向でゴロが多い要因の一つでしょう。


スライダー

120中盤〜120後半。左打者の外角と右打者の内角によく投げられるボールです。
左打者から見ると、背中から急に自分に向かってきて気づいたら外角に決まっている感覚でしょう。
曲がりが大きい上に、球筋に無駄な膨らみがないため捉えられにくい魔球となっています。

カットボール

130中盤〜130後半。
ドラフト後に行われた明治神宮大会の前に操れるようになったと本人が言及しています。
ストレートの軌道から小さく鋭く曲がり、空振りとゴロを量産します。

スプリットチェンジ

130中盤。右打者の外角によく投げられます。
打者がストレートだと認知し、振りに行った瞬間に落ちることで空振りを奪います。

「フォークいきます」と宣言した決め球は、苦肉の策から生まれた。橋本の指は短い。大商大2年秋に「落ちる球がほしい」と思ってボールを挟んだ。でも、挟みきれず制球は安定しない。本来なら使わない薬指、小指を伸ばしてみた。わしづかみに近い握りにして完成させた新球だ。「使えるな、と思いました」。

人差し指と中指の間にボールを挟み、薬指と小指をボールに添えることで投げられるチェンジアップとスプリットの要素を持ち合わせた球種です。
中日ドラゴンズでは小笠原投手や福谷投手、他球団では主に今永投手や前田健太投手が投げています。



起用法

ここからは橋本投手の起用法についてです。
大学では主に先発投手として活躍し、ドラフト指名後も先発で起用すると言われていた橋本投手ですが、ドラゴンズのチーム事情もありオープン戦ではリリーフとして起用され結果を残し、今季はロングリリーフ兼勝ちパターンとして使うと与田監督が明言しています。
大学時代もちょいちょい火消しとして中継ぎ起用をされていたり、ピンチの場面でも投げられるメンタルとここぞで三振を奪う支配力もあるのでリリーフ適正は申し分無いでしょう。


ただ、リリーフをやる上で多少心配なのは、橋本投手がゴロピッチャーだということです。何故心配なのかと言うと、ゴロの割合が多いことによって打ち取った打球でも内野の間を抜けてしまったり野手がエラーをしてしまう危険がフライボールピッチャーと比べて高く、短い回を無失点で抑えなればならないリリーフでそれは致命傷になりかねないからです。

なので橋本投手には、今季のリリーフ起用の経験を生かして、将来的には先発も経験することで起用の幅を広げて欲しいです。


中継ぎ時代の経験を生かし、先発投手として輝かしい成績を残した投手は実は沢山いるのです。
2009年に70登板 防御率1.47  34ホールドの結果を残し最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得した後に先発転向、2012年に17勝を挙げ沢村賞に輝いた摂津正投手は「ピンチの時など、中継ぎでの経験を生かせたからこそ受賞できたと思う」と受賞時に語っています。



オリックスで先発として活躍している山岡投手も「中継ぎをして得たものがある」と語っています。

山岡が中継ぎをする中で得たものがある。それは「中継ぎでしか出せない力の出し方」だった。「先発ピッチャーにはどこかに、長い回を投げなきゃとか、7回1失点や6回2失点で上出来という意識がある。それが癖になっているから、『ここは1点を取られても、1アウトをもらおう』という場面も出てくる。でも中継ぎはそんなことできないですからね」先発の時には知らず知らずのうちに働いていたリミッターが、中継ぎの時には取り払われ、自分の中に今まで気づかなかった一段階上のギアがあることに気づいた



多少の向き不向きがあるものの、奪三振能力が高くどこで投げても活躍できるポテンシャルを秘めている橋本投手なら、「先発の層が薄い年は先発、中継ぎの層が薄い年は中継ぎ」というようにその都度転向する“ユーティリティー投手”のような使い方をしても面白いかもしれません。




ここまで橋本投手について書かせて頂きました。
最後まで読んで頂いた方、本当にありがとうございました。
面白かったら拡散等よろしくお願い致します。
ご意見ご感想お待ちしております。







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