小説✴︎梅はその日の難逃れ 第35話
「ぼくのじいちゃんだよ」
「こんにちは」
千鳥は春翔の祖父を見て
(あ、確かに似てる。そして木杉さんにもやっぱり似てる)
流石にいとこだなと、思った。
「千鳥ちゃん、じいちゃんも梅干し欲しいらしいから、案内してくれる?僕は凛を探してくるから」
「はい、わかりました」
春翔の祖父は少し気難しそうに見えた。怖い人かな?と思いつつも、春翔の祖父なら大丈夫と勝手な想像で笑顔を見せる千鳥。
「は、初めまして、米村千鳥と言います」
千鳥から挨拶すると、祖父はパッと目を見て千鳥に使って
「