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母の言葉

月盛です。
スーパーで後ろから聞こえてくる方言が美しく柔らかで、思わず振り返って見てしまいました。
品の良いおばあさまで春らしい薄いピンクのカーディガンが素敵です。
この地域の方言は最近あまり使われていないようで、若い方からは出てきませんが、なんとも懐の深い感じがする良い方言だと思います。

その方言で思い出した事です。
田舎から上京して初めての仕事の日をむかえて、自分の部署に案内されたときに緊張して自己紹介をしたのですが
「今朝、電車からおちた時に人が多くて・・・」
「大丈夫だったの?」
「・・・?」
いきなり皆さんに詰め寄られました。
方言の誤解でした。
電車からおりる➡電車からおちると言うのです。
本人はまさか方言だと思っていないのでびっくり!
ゴミを捨てる➡ゴミをなげる・・・これも方言だと思わずに思いっきり「なげてきまーす」とはりきって言って笑われました。
語尾のニュアンスが違っていたりして方言が抜けるには長く時間がかかりました。
同郷の友人と会い久々に方言を話す時は懐かしく、新宿のホームで「だばね」と大きな声で手を振った別れた時の情景は今でもはっきりと覚えています。

この街に来て新しい方言を耳にしたときは早く話せるようになりたいと思ったのですが、皆さん普段はあまり使うことが無く過ごしているのでいまだにあの言葉は使いこなせていません。

定点観察です。
居間は

家計簿をつけて。
この頃寝るのが遅くなりすぎです。

キッチンは

2食分になりました。
リセットです。


娘が小さかった頃実家に行くと「おばあちゃんの言ってるの意味わかんない~」よく小声で言ってきました。
母の言葉は昔の方言ですっかり言葉の字ずらも変わっているので私ですら「?」ってなりました。
今でも覚えているのは
「なんもさー」優しい響きで呟くのですが(大丈夫だよ)の時もあれば(ほんとに~)とか(心配ないよ)とか言い方で何通りもの意味がありました。
優しいニュアンスに凄く励まされたのを思い出します。

それではまた明日!

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