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読書要約#15 問題発見プロフェッショナル

問題発見のための指南書。適切な問題がセットされなければ問題解決の質も落ちる。問題を見つけるのは難しくかつ重要だとわかる王道の一冊。

そもそも問題とは何か?本書では「あるべき姿-現状=ギャップ」をすなわち問題と定義していた。それを踏まえて問題発見のポイントを3つ紹介する。

①あるべき姿を描く

上記定義より、あるべき姿がないと問題をセットできないことがわかる。でも描けないケースも多々あるわけでそれは以下の2つが考えられる。

-ビジョン構想力が欠如
そもそも未来について構想する力が足りていないということ。これは簡単にいうとインプットが少ないから起こる。世の中で起こっている出来事、自分の志向性など基本的な情報をつかむことで変わるのではないか。
-パラダイム変化の認識力が欠如
これだ!とビジョンを策定したとしてもその時代に即していないものだとうまくいかない。今、カセットテープやフロッピーデスクを売り込もうと思っても難しいように、今、顧客が欲しがっているのは何で、世の中の動きはどのようなのかというのを踏まえなくてはならない。

また、あるべき姿を描くためのフレームワークとして問題発見の4pが紹介されている。これも中々に使えそう。
1. purpose そもそもなんのために?
2.position だれにとっての問題?
3.perspective 問題を俯瞰する
4.period どの時点での問題とするのか?

②現状を正確に把握する

また、現状を把握できていなければギャップも認識できない。現状を把握できないのには以下の2点が考えられる。

-will:現状を直視する問題意識の欠如
人間誰しも現実から逃げたくなる時がある。〆切やテストや絶起など。挙げればきりがない。しかしながらその現実を受け入れ前に進むしかないのだ。強く生きるのだ。
-skill:現状を把握する分析スキルの欠如
昨今様々な場面でマニュアル化が進んでいる。その影響からか物事を機械的にこなすだけになってしまい、自分の頭で考えることが苦手な人も多いとか。いかに自分事化し認識することが鍵か。

③ギャップの構造を解明し問題の具体化、優先順位をつける

あるべき姿を適切に描け、現状も正確に把握したところで初めてギャップが発生する。しかしながらこの出てきた無数のギャップを全て片付けようとしても無理がある。行動に移せるまでにギャップを具体化し、解決の優先順位をつけることが大事だ。全部やろうとすると全て中途半端に終わることになってしまう。

④所感

「あるべき姿-現状=ギャップ」のあの図はどこにいてもいつでも頭の中に入れておこうと思う。非常にシンプルでわかりやすくので詰まったらあの図の通りシンプルに考えたい。問題発見のコツを3つ紹介したが、これってそれぞれ独立して発生するのではなく、相互に複雑に絡み合って起きているのが現実的なので、全てを意識するべきだ。ただ個人的にはあるべき姿を適切に設定することが問題発見の8割型を占めているような感覚だ。現実逃避してしまうのはwillがないからだと思うし(目標があれば頑張ろうという思考回路になる)、ギャップの優先順位づけも、あるべき姿達成のためを考慮しなければならないし、最初の設定がとても重要であるなと思う。

⑤転用

ここで今一度、自分はどこに向かいたいのかを考えたい(2020年3月現在)。最近後輩が進路に悩んでいるのをみて自分も悩むほどに将来を考えた時期があったなと思ったと同時に今はそんなに考えずにすごしてはいないか?と再考するために。やはり将来について考えたときに最初に思い浮かぶのは、身近にいるコーチたちだ。このコーチたちがもっと輝ける場を提供したい。もっと気軽に、将来はコーチになりますと言える環境をつくりたい。日本ではコーチという職はいまだに確立されていない(認知、パワー、給与など)。市場規模的にはスポーツ自体が小さいのだが、コーチ市場はもっと小さい暗がりのようなものだ。しかしながら昨今はSNSの普及もあり、そのおかげで影の立役者にライトが当たる流れがきている気がする。本そのものやその著者ではなく”編集者”、広告そのものではなくて”クリエイティブディレクター”など。その勢いは増すばかりで外野から見ていても面白い。次はコーチの番が来てもおかしくない時代を生きている。自分はどこで貢献するのか。2つあると思っている。1つはコーチ集団をまず1つ世に大きく出していくこと。コーチたちの技術は確かなのでそれを武器に商売をするということ。必要なのはざっくりいうと経営力。ヒトモノカネの動かし方、マーケティングなど。2つ目はスポーツ市場自体を大きくしてコーチにも循環する環境をつくること。必要なのは政治力?多くの人からの信用、信頼?あまりイメージがわかないが時間はかかりそう。順番でいうと1つ目をやって自然と2つ目に貢献しているイメージ。その中でやっぱりあなたの得意分野はなんなのですか?という問いが重要になると思う。人に何をやらせるのにも何者かがわからないと任せられないから。現段階ではマーケティングに染まってみようと思う。オプトに意思決定したのはそれを学びに行きたいという思いもあるので。ライフプランとしては30代まではけっこう仕事ガッツリ、40代から徐々に仕事の量を調整して、どこでも働けるマンになっていたい。そのためにも20代というかこの3年くらいは結構山場で積極的に生き急ぐくらいの気持ちでいくことになりそう。マーケティングにどっぷり浸かりながら常に陸上競技界、コーチ界、スポーツ界にもアンテナを張る生活が待っている。まず明日から早速コーチングの現場へ。

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