グーグーグー
目覚ましが鳴動した


あぁ、もう朝だ
さっき寝たような気がする
何て早いんだろう

窓の外は真っ暗だった
時計を見ると5：20
あぁ、もう少し寝よう

のり子はスヌーズを掛けてまた目を閉じた



目覚ましが鳴動した
5：28
もう5：30になるのか
起きなきゃ
でも、まだ眠い


えーと、今日は何がある日だっけ？

のり子は昨日の日記の内容を思い出そうとした

のり子は毎日日記を書いている
その日の出来事を時系列にし
終わりには翌日の予定を書いていた

あれ？
昨日、日記を書かずに寝てしまった！

やれやれ
最近、寝不足がつづいていたからな

えっと、今日は何がある？


あ、そうだ
社内アンケートは今日が期日だった
忘れないように提出をしよう

後は会議が2つ
そして社労士の講義を聞いて・・・


のり子はウトウトし始めた
もう少し寝ていたい

まだ大丈夫
今日はあれとこれを端折って会社に行こう

あと少し
次のスヌーズまで寝よう


のり子は足元の毛布を足でかき集めひざを少し曲げて目を閉じた

あの気持ちのいい真っ白な世界に行こうとした




ハッ！

のり子は思い出した！
起きなければ！
こんなことしていられないのだ


それからののり子の行動はオリンピック競技に出られるくらいの機敏さだった。


素早く着替えてお化粧をして
お財布の中を確認する


携帯電話は持ったか？
よし！


のり子は車のエンジンを掛け軽くアクセルを踏んで車を走らせた。





その日、のり子は予定がビッシリだった。
当初は、会社の帰りに月一の美容院による、それだけの日だったが、

役所に手続きのために出向かなければいけなくなった。

更に、もう一つ、大事な用ができ、のり子は午後に有休をいただいた。

会社の帰りに役所へ出向いた。
その後、もう一つの用を済ませ、その帰りに運動公園に寄り、ウオーキングをした。

久しぶりの公園でのウオーキングに、ふくろはぎが喜んでいた。


その後、一旦帰宅したのり子はこの一週間の疲れが突然やってきた。
肩が痛い。目がじんじんして悲しくもないのに涙がじわーっと溢れ出す。

首の後ろのあたりがグワングワンする。


のり子は眠くて起きていられず服を脱いで目覚ましを掛けてベッドに潜ったのである。




そうなのである。
目覚めたのは朝ではなく夕方だった。

朝の時間は自分だけの時間だから少し遅くなっても何かを削ればどうにかなる。


しかし、これから美容院の予約を入れていたのり子は、その時間を伸ばすことができない。
また、場所柄きちんとお化粧をしてそれなりの身なりをしないといけない。


のり子はいつもの倍速で美容院へ向かった。





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寝坊しました！