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「小さい畑」の裏話【音声と文章】

山田ゆり
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致死性不整脈で夫は突然亡くなった。
そして私は専業農家の夫から田畑を相続した。

相続した田畑は大きく分けて「田んぼ」「大きい畑」「小さい畑」の3つ。

私と娘3人の我が家は、農業をする時間も体力もなく、農業をすることを諦めた。

そして農業委員会へ田畑の売買または賃貸の希望を出したが、農業の高齢化が進む中、誰からも何もなかった。



しかし、夫が亡くなって4年目にしてことは大きく動いた。


「大きい畑」は借り手が見つかった。30代の若い方が農業を始められていて、今後拡大したいからと言うことだ。
農業をしたいという若い人がいるのは意外だったが嬉しい。

一番条件が悪い「田んぼ」も買い手が見つかった。売買契約も済んだ。代金も入金になった。


「大きい畑」と「田んぼ」に関してはこれまでnoteでお伝えした通りだ。



「小さい畑」に関してはまだnoteに書いていなかったが、こちらも運よく買い手が見つかった。
こちらは、お隣の畑の方が買ってくださった。お客様は実はすぐ目の前にいたのだった。




これまで農業委員会へ売りたいという申請を出していたがなしのつぶてだった。

農業委員会の調整委員の方から何度か連絡があったが、昨年、「隣の畑の人が買ってくださったら一番いいのにな」と言った私のひと言で、「では、お隣の所有者に相談してみますね」ということになり、聞いたら「いいですよ」となったのだ。


ブロッコリーを綺麗に植えていらっしゃるその畑を見るだけで、我が家とは違ってしっかりされていると感じる。



この小さな畑をお隣の方に売るという段階になって驚くことが分かった。

土地の売買にあたり、法務局から図面を取り寄せ調べたら意外なことが分かったのである。


それは今まで我が家の土地だと思っていた部分の一部が、登記上はそのお隣さんの持ち物だったということが分かったのだ。


そこには我が家の大きなビニールハウスがあったのだが、ビニールハウスの後ろ3分の1くらいがお隣さんの持ち物だと判明したのだ。


私の父も、お隣さんのおじい様も既に他界しているからはっきりしたことは分からないのだが、恐らく、お互い口約束で「ここ、使っていいよ」「ありがとう」ということで話がついていたのだと思う。



知らぬとはいえ、長年、人さまの土地をタダでお借りしていたのだ。
そのことを農業委員会の調整委員を通じてお隣さんに謝罪とお礼を申し上げた。
これまでの賃借料を私は覚悟していた。


しかしお隣さんは、「別にいいですよ」とおっしゃってくださった。

そして、快く私の土地を買ってくださることになった。
そしてこの小さな畑は農業委員会を通して売買契約をし、手続きは全て終わった。





夫から相続した「田んぼ」と「小さな畑」は売ることができた。
そして、まだ所有していたい「大きな畑」は貸すことができた。


大きな大きな肩の荷が下りた。

夫から相続してからのこの期間は
農業の後継者問題を痛感した4年間だった。






※私が夫から相続した田畑に関する無料マガジンはこちらです。
https://note.com/tukuda/m/ma35047324572


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