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年上彼氏を侮るべからず。③

年上の彼氏とのなれそめのお話。②はこちら→

ふいに彼が手を目の前に出し、同じように手を出してみて?という。その行動に疑問はありながらも、素直に従う私。出した手を彼が優しく握る。

「綺麗な手。……こうやって素直に触ってくれるのも嬉しい」

そこからはほめ言葉のオンパレードで、マッチングアプリで本当にこんなにタイプの子がいるなんて思わなかった、とか、写真と違ったらどうしようかって不安だった、本当に可愛い。……など、普段褒められ慣れてない私は、こそばゆく思いながらも、彼の手を離すことはなかった。そして、脳裏にふとよぎる、「この人と結婚するかもしれない」と思ったあの日。

彼とは話していて楽しいし、気持ちをストレートに伝えてくれる。安心する。落ち着く。もしかしたら私の予感は、当たるのではないか。そんなことを考えてからは、彼が早く告白の言葉を言うのを待っていた、のだが。

「……ほんとに可愛い。めちゃくちゃタイプだよ。俺多分、フラれたらしばらく立ち直れないくらい落ち込むと思う。それでもあきらめないくらい、」

もうここまで言われていればどんな鈍感な人間でも自分が好かれていると気づくようなものだ。私のこの時の心境は「早く告白してきたらいいのに!」だった。ちなみに、当時のこの時を彼に聞くと、「好き過ぎたから」だそうでもっと愛おしくなったのだけれど、ここでは割愛。

そして、突然にその時は訪れる。

「もし、もしよかったら、俺と付き合ってくれませんか?」

つづく。

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