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フェイクファーは地球環境に有害?

皆さん、この夏どのようにお過ごしでしょうか。
私は草野球をしたり友達と打ちっぱなしに行ったり、結構アクティブに動いています!大学生になった途端、汗っかきになったのでかなり地獄ですが…笑
この夏が過ぎると、秋は本当に一瞬で終わり、すぐ寒くなってしまいますね。
冬になると、ファーの付いたダウンジャケットやロングコートなどを着ている人をよく見かけます。何気なく着用しているファーですが、ファッション業界の環境問題でもよく取り上げられています。

リアルファーの残酷さが多くの人に知られるようになり、フェイクファーに代用する動きは世界中で起こっていますが、一方で、フェイクファーも地球環境に有害だと言われることもありますよね。気になったので、その真相を調べてみました。


本記事のライター K

○リアルファーの悲しい実態

リアルファーとは、動物の毛皮を剥いで作られるファーのことです。
日本で販売されているコートやバッグなどの毛皮商品の背景には、とても悲惨な現実が存在しています。

毎年、数千万匹もの犬、猫、ウサギ、キツネなどが劣悪な飼育環境の中に置かれ、毛皮のために残酷な方法で殺されています。

○飼育期間

飼育される動物たちは、毛皮養殖場で飼育されることになります。

名称未設定のデザイン


非常に短い期間の中で生活することになり、水や食料などはコストがかかるためほとんど与えられることがありません。
そんな中で生活していると飢えに苦しんだり、時には死んでしまう動物がいます。

○病気・感染症

毛皮養殖場では非常に狭い檻の中に入れられます。
劣悪な環境・極度の恐怖・強いストレスで多くの動物が病気にかかってしまいます。時には、自傷行為や他の動物に攻撃してしまうこともあります。
そんな中でも、治療が行われることは一切ありません。

○殺し方

毛皮にされる動物の多くは、棒で首の骨を折られたり感電させられて殺されます。
安楽死はコストがかかってしまうためこのような方法で行われてしまいます。

○毛皮を剥ぐ

最後にナイフで皮を剥がされます。
時には、完全に失神せず、生きた状態のまま皮を剥がされてしまう動物もいます。

どうでしょうか。

身近であったファーですが、実際は、こんなにも悲惨な工程で生産されていました。

この動きを止めるために、ファッション業界にフェイクファーが登場します。

○ファーフリーで広まったフェイクファー

フェイクファーが世に出回ったのは1970年ごろからでした。動物保護団体が抗議デモを起こしたことにより、合成繊維を用いたフェイクファーが作られました。

素材は化学繊維、羊毛、モヘアなどが用いられ、本物に比べて丈夫で安く手入れも楽になっています。

暖かさに関しては、リアルファーのように空気を閉じ込めて断熱材の毛皮を作り、保温性を高める役割を果たしてくれています。
一昔前までは、リアルファーの方が暖かいのが現実でしたが、最近の技術改良により、リアルファーに劣らない温かさのフェイクファーも多く存在しています。

○フェイクファー=エコファーなのか

倫理的観点からリアルファーの生産がかなり抑えられた現在、代役としてフェイクファーが出回っていますが、フェイクファーにも問題点があります。


それは、環境汚染を引き起こすフェイクファーも多く存在しているという点です。


たいていのフェイクファーは石油由来の化学繊維から作られています。そのため、他のプラスチック製品と同様に生分解されることはなく、洗濯のたびに排水に含まれる合成繊維の粒子がマイクロプラスチックとして海に流されたり自然環境に残り続けます。マイクロプラスチックは野生動物に摂取され体内に蓄積され、やがて生態系や人体にも影響する可能性があります。

一方で、こうした問題点を把握し、環境にも配慮したフェイクファー=エコファーを作っている生地工場もあります。

○エコファーを提供するブランド

ここでは動物愛護と環境の両方に配慮したファーを作っているブランドを二つ紹介します。

一つ目はUnreal Fur(アンリアルファー)です。
オーストラリア発の動物愛護を訴えるフェイクファーブランドです。

常にフェイクファーの中の、最高級のファーを使いコレクションを発表しています。まるで本物を身につけているかのような肌触りと統一感のある贅沢な光沢が魅力のブランドです。

二つ目はEcopel(エコペル)です。
リサイクルや美しさ、機能性に重きを置いているエコファーブランドです。

Ecopelは、使用済みのペットボトルから美しく高級なエコファーを作り出す技術を開発しました。この方法は動物を犠牲にすることなく、かつプラスチックのリサイクルも兼ねたすごくサステナブルな方法だと思いました。

○まとめ

ファーは美しく、機能性にも優れていると思います。
今後もっと環境に配慮したファーを生産するブランドが出てくると、周りのブランドもその姿勢に学んでいくようになるはずです。ファッションを長く楽しめるように生産者も消費者も少しずつでも意識を変えていけるとより良い世界になっていくと思いました。  

tunageruでも環境を考慮した素材を多数扱っています。

今回はフェイクファーをテーマにしましたが、tunageruに参加するサプライヤー企業も日々、サスティナブルな素材を開発されています。tunageruにも登録されていますので、「リサイクル・エコロジー」で検索してみください。

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