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私はしいたけ


気づかない振りをしていたが、どうやら人に嫌われてしまったらしい。
私が何かしてしまったのか何か言ってしまったのか、分からないが、どうやら人に嫌われてしまったようだ。

困ったことに、私はその人のことをだいぶ尊敬している。

私は全方位型気遣人間で、気が弱いのでとてもヘラヘラしている。対してその人は「人に嫌われても全く構わない」と態度にも言動にも出ていて、判断力があり、仕事もできる。見目も麗しい。

ルネサンス絵画の裸婦像のような体型と、ニキビ跡と大きい前歯と、前述した気の小ささがコンプレックスな私はどうしてもその人が羨ましい。

色眼鏡か勘違いか、果たしてその人が私をどう思っているか確かめようはないが、私が「好きな人に嫌われている」と思い込んでいる状態。


という日々を送っていた冬、ツイッタランド(まだXと言えない)でフォローしている漫画家さんの投稿が、タイムラインに上がっていた。
(「パグ嫁と姑」という漫画ご存知?犬好きさんも猫好きさんも何も好きでない人も、ほっこり刺さる漫画だと思ってます。)
その投稿は、パグ姑の孫、トミちゃんが(もちろんパグちゃんです、可愛い)が、「このこきらい」と何もしてないのにおともだち?に嫌われてしまったエピソードだった。小さいトミちゃんは相手を責めることも悲嘆に暮れる事もない(強い)

「トミモ  シイタケハ ナニモワルクナイノニ  
ドウシテモ キライダカラ」


トミちゃっ・・・・

私も誰かにとってのしいたけなのかもしれないなあ。見た目なのか味なのか食感なのか何なのか、嫌いな人は嫌いだし。いずれにしても、しいたけが悪いのではない。

栄養もあるし好きな人は好きだから、しいたけの自負を持って生きようと思う。

でもやはり気が小さいので、己の行動言動振り返り、私が悪かったのかなと1時間に1回は思うが、そんなところもいじらしいよなと、遅い朝マックを食べ、おキャット様と日向ぼっこをしている。勝利。



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