フォローしませんか?
シェア
十月最後の土曜日、下北沢に出かけた。片手で数えるほどしか降りたことがない場所だ。乗り慣れない電車なので座らず吊革につかまる。 ふと網棚に目をやると男物の革の手袋が一組置いてあった。 前の座席にいる男性は次の駅に着くと同時に席を立ったが網棚には目もくれずに下車していった。ドアに寄りかかっていた人はと見るとそちらも下車していた。 時刻は正午。その日は台風がやってくる前日で例年より肌寒いと天気予報で言ってはいたが手袋をするほど気温は低くない。 手袋から目が離せないで
帰宅時乗換駅を歩いていると 本日最終日。限定販売です! と大きな声が聞こえる。 メロンパンだかシュークリームなのか、両方のいいところをとったようなものが売られているらしい。 らしい。と言うのは見ていないから。 私が興味をひいたのはその、声の大きさだ。 凄いなぁと素直に思う。大声を出して注目を浴びることが苦手なのだ。 大声に限ったことでもなく挨拶もなんだか苦手だ。 社内では挨拶するのに一歩外に出ると無視する、そんな人が多い。 いつしか私もそれを真似る様になった