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推しの子 考察1(アイ死亡の真実・リョースケの謎・DVDの謎等を解説)


2023年5/11日時点の考察です
2023年5/12日リョースケについて追加、全体少し修正
2023年5/13日星野アイの性事情を追加、全体少し修正



結論から言うと星野アイの死はほぼ計画された自殺である


以下に根拠を述べる


自殺の根拠

小説45510より

①メンバーとの関係悪化→和解の失敗


メンバーとは本当に仲良くしたかったのがパスワード設定がメンバーの頭文字からとっている所からもわかる

本当の自分である弱さを吐露してもファンもメンバーも見てくれない(動画が弱音部分から途中で切られている、メッセージは消される)

小説45510より


完璧なアイ以外は皆興味がなく、見たくもなく、素の自分を出せる場所がなくなっていた
なので星野アイは24時間公私共にアイドルとしての星野アイを演じきっている

②没入型演技≒メソッド演技のデメリットは精神病を引き起こしやすく自殺の危険性が高いため現在ではあまり推奨されない演技法である
同じ没入型演技をする黒川あかねも自殺未遂をしている


③事務所と子供にお金が必要なため自ら辞めることはもはや出来ない

④周りに素の弱さを吐露できる人物の欠如

事務所の人間も子供すらもアイの演技で喜んでくれる
そのため演技を切ることが出来ない

本当は嬉しくない


気づけた人物は二人いるがどちらも失敗
元B小町メンバーはブログのメッセージに気づくのが遅すぎたため失敗


五反田監督はドキュメンタリーを撮る時に素の星野アイを撮っていて気づいていたが手を差し伸べることはなかった

以上の根拠から

自殺のために自分を殺してくれることを期待してカミキに連絡を取る

なぜ今更カミキに連絡を?

もちろん子供達の不穏な会話を聞いたから、という描写がある
だが本当にそれだけだろうか?

感づいたから秘密主義に※1


ゴローが出産日にいなくなるような性格ではないことはアイもよく知っていたため
ゴロー失踪にカミキが関連しているのではと感づく(出産予定日にカミキ来てほしいと連絡を取った?)

またドーム公演の打ち合わせをしている時に姫川の母も心中でなくなっている
これもまたなにか察する事があったのだろう

子供に教えられない失敗とは?
7巻より


なぜならカミキと出会い、妊娠するきっかけとなった劇団ララバイのワークショップはほぼヤリサーと化していて男女間トラブルで失敗に終わった可能性が高いからだ
わかっているだけでもカミキが姫川とアイを妊娠させているし、姫川の夫であった上原も女遊びが酷い要注意人物である

精神的に追い詰められるまでは本気で秘密主義を貫き、子どもたちを守ろうとしていたが
素の自分を出せず徐々に精神的に追い詰められると、カミキを利用して自分を殺人するよう誘導した
カミキが父親として活躍してくれるかも、という期待はあるが可能性が極めて低いのは自覚しているためどっちに転がっても良いと考えていたのだろう

星野アイの性事情


演出上すべて正しいと思われるあかねによるアイ考察
ここを根拠として引用することが多いため
※1とする

この画像から分かる通りアイは精神的に追い詰められると破滅的行動※1をする可能性が高い
アイは12歳から芸能活動をしており、劇団ララバイのワークショップに入るまでは芋娘でプロ意識の低い子供だったが、ワークショップに入ってからは一気に大人の顔になったとの記述がある

ワークショップに入った時期が正確には不明なので2パターン考えられる

①15歳より前に入っていた場合、ここで男遊びを覚えた事(破滅的行動※1)で承認欲求が満たされ身なりが改善されたが、
体目当ての男ばかりで本当の愛を知ることはできなかった
妊娠を契機に子供なら愛せると考え希望を持ち出産を決意する
破滅的行動が奔放な性行為のことを指しているとすれば、出産を決意したことで改善されるためである

②プロ意識に欠ける行動が破滅的行動であった場合、また「15歳」でワークショップに入った場合、そこでカミキと出会い、恋をすることで改善していったが
妊娠をきっかけに一悶着有り、愛されていなかったと感じ、子供なら愛することができるのではないかと希望を持ち、出産を決意する

星野アイの最後


既に電話済み、もはや自分の感情がどこにあるのか没入型演技によってわからなくなっている


最後の瞬間まで星野アイの演技を続けていたが、最後のセリフは自分の気持ちが本当だったことを自覚して満足して逝く(完璧主義者※1)

母の愛を知らずに育ったため、自分の子供に対する愛情すら確信が持てなかった

また、こちらの画像からも彼女の子供に対する愛情が本物であったことがわかる

素の表情が一番という伏線

この素の笑顔を状態化することで彼女はスターダムへとのし上がっていったが
この笑顔の時の感情や表情を嘘のアイドルとして摩耗するまで使ったことでも子供への愛情も本当なのか、いつもの演技なのか、徐々に自信が持てなくなっていったと考えられる

アイにとって愛とは返報性

嘘の愛には嘘の愛しか帰ってこないのではないかという不安


(愛情の抱き方になにかしらバイアス有り※1)とは返報性のことを指しており、愛してくれた人には愛を返したいと本当に思っている

嘘の自分ではなく本当の自分を愛してくれないと自分も本当の愛を返せないという不安から「アイドルになればファンを愛せると思った」のコマが不穏
うまくいってない描写である

嘘の自分を愛してくれてもそれは自分ではない
本当の自分に向けての愛が欲しかった

小説45510より


素の自分を出した上でも愛してもらうことを本心で望んでいたが
素の自分を出す機会が失われたため
最後の瞬間に子供への愛が本心であったことがわかるまでは、愛を知ることはなかった


リョースケの名前を覚えていた謎



恐らく彼は相当に目立っていた
出産のことを知れば反転アンチになり殺人者になると強く確信できるほど
アイのことを強く愛しているファンだと外目から推察できるほどに目立っていたと考えられる
なぜならカミキが彼のことを利用しているからだ
多数のファンに出産の事実を伝えて場所も教えるのは情報流出の観点から得策ではない
そのためアイも返報性の原理から彼のことを覚えていた

小説45510より
また※1でも発達障害の傾向
と書かれているのが確認できる

発達障害で個体認識に難がある彼女が名前を覚え、彼から貰った星の砂を大事に飾るほど、信頼され愛されていたと考えられる

アイドルの二面性や闇の部分にスポットライトが当てられがちな本作品ではあるが熱心なファンの想いは届いているのだ、という肯定的な描写でもあるともすれば、アイドル活動や推し活そのもの否定に繋がりかねない界隈全てを焼き尽くすナパーム弾のような本作品ではあるが昨今の過度な偶像表現と誹謗中傷に釘を差しつつお互いに一人の人間同士、節度を保って楽しく推し活という道徳的なテーマがこの作品の伝えたいことである


DVDの謎


本当の自分を公表して欲しい事が伝えられていた


自分が死を望んでいたこと、子供がいたこと、できたら本当の自分が映っているドキュメンタリー映画をノーカットで完成させて欲しい事を伝える
なぜなら本当の自分を知った上で愛してほしいのがアイの本当の望みだからである

秘密の暴露はアイの意思

ルビーのDVDはアクアの手によって渡されていない
ドキュメンタリー映画の内容には恐らく子供がいることやアイドル活動の闇の部分が暴露されている(暴露願望※1)

112話より

①なぜ15歳のアクアとルビーに宛てたのか
自分がこの時期に精神的に失敗をしたから、同じ失敗をして欲しくないため

②なぜ俺に預けたのか
自分がいなくなった後の事務所はどうなっているかわからないため、アクアも懐いて、一番信用できるから、ドキュメンタリー映画を完成させてほしいから

③なぜDVDを2枚にわけたのか
アクアには復讐をして欲しくない
ルビーには嘘をついて欲しくない

③なぜアイは亡くなる直前に俺にこのDVDを託したのか
殺される可能性が高いことを自覚していたから


ラスト展開雑予想



カミキという真犯人をついに見つけ出したことで
全てのカードが手に入り計画スタート
アイの願いを叶えるため隠し子がいたことを暴露
アイドルの闇も描いたドキュメンタリー映画を作りカミキの所業も白日の下に晒すことで罪を問いにくいカミキの社会的信用を地に落とし、アクア自らの手で殺し、アクア自身も周りに迷惑をかけないように、自殺する
もしくはカミキに証拠が残る形で自分を殺させる
映画が成功した段階で重曹ちゃんに殺人と自殺を諭され思い直し、アイのファンの一人として一線を越えず、アクアが重曹ちゃんを新たな【推しの子】として推して、アイのファンとしての呪縛から真に開放されタイトル回収


アク抜きには重曹がよく効く

アクアのアク抜きをする重曹ちゃん


謎の少女とカミキの最後

それ以上の意味とはアイドルとファンの関係の改善と殺人犯の断罪
なので頓挫しそうになるとルビーの前に現れた


謎の少女の正体は芸能の神様「天鈿女命」の使いであるため、将来のあるアイドルや役者を殺し続けるカミキをなんとかしたかったのと、死亡者がよく出る昨今のアイドルとファンの関係の改善である
アイドルの闇を描き偶像を破壊し、それでも推せる人だけ推してほしいという新たな関係性を提示した道徳的価値の高いドキュメンタリー映画を作ることでアイドルとファンの関係は少しずつ改善され、黒川あかねとアクアのタッグでカミキの余罪が暴かれる、もしくは釣り出され捕まることで達成されハッピーエンド

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