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【詩の森】595 モノサシ

モノサシ
 
だれかと話してみれば
すぐにも分かることだけど
世の中いろんな人がいて
考え悩んで生きている
好きなことも嫌いなことも
したいことだけしたいけど
want とmustの板ばさみ―――
それではたして食えるのか
したいだけでは生きられないと
自分宥めて暮らしてる
 
顔が違えば心も違う
生まれた時間もその場所も
もともとみんな違ってる
当たり前のことなのに―――
さんすう・こくご・りか・しゃかい
テスト大好き点数つけて
並べ比べて順位をつけて
頭のいい人悪い人
自分のpositionわきまえさせて
自分で自分諦めさせて―――
 
嗚呼嗚呼
そんな世の中ならば
サベツだってあるだろう
イジメだって起きるだろう
大人になって社会にでたら
頭のいい人悪い人が
できる・できない人になる
そんなモノサシいらないと
酒でも飲んでくだ巻いて
布団かぶって寝てしまえ
 
だれが作ったモノサシか
そこのところが核心だ
事の起こりは明治の初め
長州・薩摩の為政者が
4%のエリートつくり
国を動かすためだった
武力と法の権力で
民を牛耳る人たちだ
人の上に人を作って
人の下にも人を作って―――
 
嗚呼嗚呼
それでも僕は訴える
人はみんな違うのだから
人はもともと違うのだから
モノサシなんて意味がない
人間の価値お金で測る
経済学もまっぴらだ
ある俳優はこういった
お金お金それがもうイヤなのよ
そんなモノサシ僕もいらない
 
2024.1.28
 

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