見出し画像

定数と変数についてディグる〜人間関係・コミュニケーションへの応用〜

関わる人との最大公約数を見つける

以前の記事(定数と変数を見極める〜数学的思考によって前に進む〜)で、定数・変数の話題から展開しましたが今回もこのテーマをさらに掘ってみたいと思います。


まず以前の記事で、
定数は、自分の力では変え難いこと。
変数は、自分の力で変えられること。
と捉え、
一人の人生で置き換えると、ざっくり
定数・・・天気、過去、他人、今の自分
変数・・・自分の行動
と考えられるということを書きました。

定数である「他人」は変えられない、これは事実かと思います。
ただし、人間社会の中に我々は存在してるので、生きていくためには他人と関わっていくことが必須と言えます。
もちろん自分にとってマイナスの影響ばかりもたらす人とは距離を取るなど工夫は必要ですが、なかなか好きな人ばかりと関わるというのも難しい点もあります。
(特に会社員の場合は、関わる人を選べないことが多いです)

そこでキーとなってくる考え方は、最大公約数を探ることです。

最大公約数を探る

例えば、下記のような二次関数の場合、

a,b,cが定数となります。動かせないa,b,cという定数があり、変数x(自分の行動)によってy(現実)が現れると考えることができます。
※現実世界はもっと複雑な関数となると思いますが、わかりやすく二次関数で表現してみてます。

yの値が高ければ良いとした場合、
cが他人によって決まる数値なのであれば、なるべくこの値は高めたほうがいいということがわかります。

そして、そのcという値は、他人によって決まってきますので、どうしようもないように思いますが、ちょっとした工夫で高めていけると考えることができます。

自分の力では変えられないが、相手を観察することがカギ

他人は自分の力では変えられないということは確かだと思うのですが、他人を観察してその人との最大公約数を探り見つけ、自己の関数の最大値を出すということはできます。
他人にも自分と同じようにポリシーがあり、譲れないポイントがあって当然でしょう。
他人にも自分と同じように個別の関数がありますので、その関数が交差する場面が訪れるとき、なるべくy(現実)を高め合えた方がいいですよね。

どうせ他人と関わるのであれば、

他人も自分も高め合える関係性を作る

高め合うということは交差する相手と自分の最大公約数を定数にするということです。
(ここでいう交差とは現実世界での「出会い」と考えればわかりやすいと思います)

整理するために少し例をあげて考えてみましょう。

具体的事例

Aさんは現在専業主婦で、夫が働いているものの生活はカツカツ状態。もう少し金銭的に贅沢がしたいと思っている。家事もしなければいけないけど、健康維持のため睡眠時間も確保したい。
一方Bさんはある会社の採用担当者。会社は人手が不足している。特に早く手を打たないといけない仕事内容は、在宅でもできるPCを使った事務業務。

上記の場合、
AさんがフルリモートでBさんの所属している会社に入社することが、AとBの最大公約数ではないかと探ることができます。
定数、変数や最大公約数の視点がもしAさんに乏しいとすると、当たる確率が低い宝くじを買いまくり(マイナスサムゲームに参加し)、更に生活が厳しくなってしまう可能性がありますし、
Bさんは、「仕事は出社してもらわないと任せられない」という固定概念によって門戸を閉め、結局は誰も採用できずに終わってしまうかもしれません。

そしてここで大切なポイントは、他人も相手も高め合える関係性を作るには、自分のこともしっかりと認知しておく必要がありますし、他人のニーズもしっかり把握しておくことが重要です。

「彼を知り己を知れば百戦殆からず」という孫子の言葉は有名ですが、これは数学的にも真理なのかもしれません。

人間関係はプラスサムゲーム

そして、感覚的に陥りがちなこととしては「他人の得は自分の損」という考え方ですが、これは冷静に考えると、もったいない思考です。
世の中には、プラスサムゲーム、ゼロサムゲーム、マイナスサムゲームというものがあります。
参加者全員の利益と損失の合計がプラスになるのか、ゼロなのか、マイナスなのかという視点で考えます。
例えば、上記で宝くじの話をしましたが、宝くじは買った人の合計額より支払われる合計額が少ないためマイナスサムゲームとなります。
競馬、競艇、パチンコのようなギャンブルもマイナスサムゲームです。
ゼロサムゲームは、友達同士でやるマージャンやポーカーゲームなどがあげられます。
プラスサムゲームについてはどのようなものかというと、この資本主義経済においては、私の書籍 の第五章でも紹介しているような長期の米国株投資、あるいは全世界投資だったりします。
参考記事:ゼロサムゲーム・マイナスサムゲーム・プラスサムゲームとは

そして人間関係においても、プラスサムゲームと捉えることができます。良好な人間関係を構築することで、信頼、尊敬、相互理解が築かれ、全員がその関係から価値を得られることが多いからです。

最後に

上記を整理することで思ったことは、人との出会いは大変貴重なものだということ。出会いによって自己の関数は変わってくるので、それを生かさないことはないでしょう。
プラスサムゲームである人間関係構築をする中で、出会う人との最大公約数を見つけられるよう、私自身も日々精進だなと改めて感じております。
私の場合、具体的には、書籍でも紹介した「日記」によって引き続き自分の声を書き、関わる人にとって何が互いにいいことなのかということを観察し、最大公約数を提示できるような努力をしていければと思います。

数学的に人間関係を考えてみるのも面白いと感じたので、また気が向いた時にディグってみようと思います。

マイプロフィール:土橋昇平






この記事が参加している募集

新生活をたのしく

仕事について話そう

仕事のコツ

with 日本経済新聞

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?