育休、終わってほしくないなぁ
2月に第一子になる息子が生まれて、早5ヶ月。
周りに子供を産んだ友人も少なく、SNSで得た子育て知識は「子育ての大変さ」を表現するものが多かった。正直、産休の時は、少し怯えていた。
そして息子が産まれて、育休生活がはじまった。
育休、終わってほしくないなぁ
息子が5ヶ月を迎えて抱いた感想がこれである。
「赤ん坊はずっと見てても飽きない!」と聞くと、
「そんなわけないやん」とひねくれた私は思っていたのだが、マジだった。
ぷにぷにとした足を天井に向かって伸ばしている姿も、
指をこれでもか!と口に含んでは、よだれでベトベトにしている姿も、
寝返りしまくって布団から転げ落ちて、キャッキャ楽しそうにしている姿も、
すべてがかわいい。
1人で遊んでいる姿もかわいいが、たまらなく胸が締めつけられるのは自分の姿を捉えた時だ。
私を見ると、「あ!」と気づいて、腕をバタバタさせ、目が細くなり、口が笑顔の形になる。
こんな風に「嬉しい」を全力で表現してくれる。しかも見ている対象が自分なのだ。こんな幸せなことってない。
赤ん坊が、こんなに愛しさのかたまりみたいな存在だと知らなかった。
今にも落ちてしまいそうな、やわらかなほっぺに口づけを落としたり、
小さな小さな体を、壊れないようにやんわりと抱きしめたり、
そんなことをしていると、胸が温かくなり、幸せな心地になる。そして思う。「育休、終わってほしくないなぁ」と。
育休延長や幼稚園に入れる選択肢
1歳の子供を育てている友人が言った。
「わざと保育園に落ちて、育休を延長した」
そんなワザがあるのかと驚いた。聞くと、裏技でもなんでもなくて、市がきちんと作った制度としてあるらしい。
保育園に入るためには高い点数が必要になる。祖父母の助けが借りられない、就業時間が長い、介護が必要な家族がいる……加点の条件は様々だ。
友人曰く、市に申請して、これらの点数をすべて0にするらしい。
そして人気の保育園を1つだけ選択し、わざと保育園に落ちるそうだ。
「ふへーそんなワザが」と唸ってしまった。
自分はどうだろう。
ワザと保育園を落ちて、育休延長する。
そもそも仕事を辞めて、幼稚園に入れる。
いろんな選択肢があるなぁと途方に暮れそうだ。
仕事は好きじゃない。
でも専業主婦は、私には向いていない。
息子には保育園に行って、いろんな人との関わりを持って欲しい。
ぐるぐると逡巡していると、放置されて怒ったのか、息子が「おぎゃあ」と泣いた。
未来を考える私、今を生きる息子
「ごめんごめん」と謝りながら、息子を抱っこする。
生まれた時から2倍以上の重さになった。手首が腱鞘炎になりそうだ。
赤ん坊は毎日を必死に生きている。今を生きて、すくすく成長している。
自分はどうだろう。
保育園に入れるかどうか、
そもそも早生まれだから保育園に入れないかも、
仕事はどうしようかな。
未来のことばかり想像しては、憂うつになっている。
思わず苦笑した。未来のことを考えるのは大切だ。だけど考えるすぎるのも、どうなんだろう。目の前の息子は、今を必死に必死に生きているのに。
体を揺らして、息子をあやした。楽しそうに笑い、私の胸は喜びであふれる。
「育休、終わってほしくないなぁ」と考えるのは、なるべく、もうやめよう。
「息子がとてもかわいい」。とてもシンプル。それでいいじゃないか。
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