最近の記事

女の変化について 3

 少し時間を戻す。36才の夏、元々設定していた35才が春に過ぎており、量産系女子という役についてどうすべきか考えた。そもそも量産系女子の服を35才overが着ることに元々疑問があった。だから前述の通り、夫に宣言していたのである。そして実際、女の服には期限があることを思い知らされた。明らかに膝が出せない。気づいたらすべてがたるんでいるように見えた。  カンフル剤として、7月に私はブリーチをし、ミルクティーのような明るめの金髪のショートカットにした。人生で初めて前髪を伸ばすこと

    • 女の変化について 2

       ずっと待ち望んでいた妊娠。私は安堵と共に反省をしていた。1人目を産んだ後、自分の設定を「田舎街のお母さん」にしてしまったことを。自分の女自認が薄まるとき、パートナーへの性別自認も薄まるということが想定外だった。私自身もバランスを崩し、そのバランスのまま相手を見ることでまた崩す、足場のもろい場所ではすべてが簡単に崩れ去り、構築するのが難しかった。家族という一つに混ざりあうものだと思っていたこともあった。しかし、家族は一つになるものではない。元々他人だった個人同士がやはり個々に

      • 女の変化について

        私が自分を変化させたいと思ったのには、まず一番に女が好きという点があった。恋愛感情ではない、女という存在が好きだ。そもそも人間というものが好きだが、私の中で性別の区別というものは強い。基本的には男が嫌いで女が好きである。  女の好きなところは「無茶苦茶」であるというところにある。この時代において表現に気をつける必要があるが、私も女であることを免罪符とし、誤解を恐れずいうのであれば、「我が儘」で「可愛く」「強く」「小さく」「計算高く」「身体が魅力的で」「矛盾をはらんでいる」と

      女の変化について 3