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まだまだ間に合う! 「PRODUCE 101 JAPAN SEASON2」の楽しみ方

文/吉田可奈

<前回記事はこちらから>

グローバルボーイズグループ・JO1を生み出した韓国発祥のオーディション番組、『PRODUCE 101 JAPAN』。JO1がデビュー後、圧倒的な快進撃を続ける中、ついにSeason2が本格始動。まだ現段階(※4月21日現在)で2回のみの放送だが、すでに国民プロデューサーは毎日投票に取り組み、眠れない日々が続いていることだろう。

今回はコロナ禍でのオーディション開催のため、最初に選ばれた101人は歌やダンス、PR動画などをネット上に公開。それを見た国民プロデューサーが投票し(前回記事参照)、初回放送の段階で60名までに絞られてからのスタートとなった。

過去2回の放送では、放送時点での全員の順位が発表され、さらに練習生をA、B、C、D、Fにクラス分けしたところまでを放送。各々が練習したパフォーマンスを見せ、トレーナーがどのクラスに振り分けるか判断するのだが、まさに波乱の展開! 世界的に有名なアーティストのバックダンサーとして活躍していた木村柾哉やテコエ勇聖、福田翔也らは実力・人気があるにもかかわらずBチームに。逆に、踊り始めた瞬間にオーラが炸裂した小林大悟はAチームに。しかし、その後の余裕のある態度が指摘され、トレーナーのKENZOに「君の心の評価は低い」と注意を受けるなど、ドラマの連続に画面に目が釘付けになった国民プロデューサーも多いだろう

それらの評価を下した今回のトレーナーは、前回にも増してかなりの個性派揃いだ。
“パッション”という言葉は彼女から生まれたのではないかと思うほど情熱的で、惜しいパフォーマンスには涙を流し、キュートなグループには『I Love it!』と叫ぶ、仲宗根梨乃

中途半端なパフォーマンスには周囲が驚くほどの怒号を飛ばし、練習生への想いが強いからこそ涙を流しながらレッスンをするとにかくアツいDA PUMPのKENZO

そして的確なアドバイスと冷静な判断で場の雰囲気を和ませる聖母“マーテル”こと青山テルマに、マジメさと優しさ、そして圧倒的なスキルと説得力のある言葉を持つラッパーのKEN THE 390。クラス分けには不在だったが、Season1でメンバー並みの人気を誇ったASAYAN時代からオーディション番組には欠かせない存在であるボイストレーナーの“菅井ちゃん”こと、菅井秀憲も、2話から登場。菅井氏の人気はすさまじく、1話で不在を知った国民プロデューサーが“菅井ちゃんは…?”と次々と呟いたため、トレンド入りしたほどだ。そんな彼らがバッサバサと厳しく評価を下したクラス分けの時間は、練習生の気を引き締めることとなった。

この後、課題曲である『Let Me Fly~その未来へ~』のパフォーマンス動画を撮影するための再評価で、あらためてクラス分けが行われる。ここで注目されるのが、彼らの人間性の部分。これまでパフォーマンスしか見てこなかった国民プロデューサーだが、クラス分け後に見せた態度や他の練習生との過ごし方、課題曲に取り組む姿で、彼らの人間性がさらけ出されるのだ。積極的に他の練習生に教えるタイプ、馴染めずに戸惑うタイプ、1人黙々と練習するタイプなど、まさに多種多様。そういった姿を見ているうちに、次第と“推し”が変わっていくのもサバイバルオーディションの興味深いところだろう。協調性のなさや努力のできない姿が露呈してしまえば、国民プロデューサーは投票することをやめてしまう。アイドルになるには、実力と、より魅力のある人間性を兼ねそなえていないとならないのだ

そして、この再評価でのクラス分けがされた後は、国民プロデューサーである、私たちの出番。毎週公表され、順位発表ごとにリセットされる投票数は、彼らの運命を左右する。少しでも推しの投票数を上げたいがため、家族全員のスマホで投票したり、なかには細いツテをたどって知り合いの知り合いに頼み込んだり、会社のそこまで仲良くない人までを巻き込み、“友達をなくしかけた”という国民プロデューサーの話もちらほら(笑)。その塩梅には十分に注意しながら投票することにしよう。

ここでは、筆者の独断と偏見で、今回の注目すべき練習生を紹介する。

圧倒的パフォーマンスと繊細さで練習生を牽引
木村柾哉

課題曲『Let Me Fly~その未来へ~』ではセンターを務めていたが、最初のクラス分けではBクラスへ。これまでSEVENTEENなどのバックダンサーを務めるなど実力は確かなのだが、アピールの場で積極的に前に出ていくメンバーとはまた違った繊細な部分が見受けられた。課題曲での再評価を待つ場面では体育座りになり自分で自分を抱きしめるように不安を纏っていたが、すでに公開されている課題曲の映像で彼がセンターになっていることが明かされているので、画面に向かって大声で「大丈夫だよ!」と声をかけた国民プロデューサーも多いはず。


アイドル仕込みの愛嬌&韓国仕込みのパフォーマンス
田島将吾

元ジャニーズJr.の人気メンバーとして活躍後、渡韓。韓国の有名事務所の練習生として2年間鍛え上げたダンスとステージ度胸はさすがのひと言。小さなころからエンターテイメントの世界に身を置き、切磋琢磨してきたため、そのパフォーマンスは抜群の安定感を誇り、文句なしのAチームへ。一見クールな彼が結果発表の後、安心したのか崩れ落ちる姿が印象的だった。彼は初回の放送では2位だったが、2週目で見事1位を獲得。Season1出場者で現JO1メンバーの豆原一成と川尻蓮のように、今後、1位を争う木村とどんなドラマを見せるのか。


まわりを明るくするコミュ力おばけ日本代表
西洸人

過去にはSHINeeのTAEMINのバックダンサーを経験し、色気のあるモデルのようなルックスと、洗練されたパフォーマンスで魅了する西洸人。クラス分けで組んだテコエ勇聖や村松健太と披露した『U.S.A』ではステージを盛り上げ、KENZOから「センスある」と大絶賛を浴びたが、気になるのはその内面。PR動画からもわかるように、関節からチーズを出したり、未公開カメラでは年下のチームメイトからも慕われている様子が。スタイリッシュな雰囲気からは想像できない、突き抜けた明るくひょうきんな姿とのギャップに沼落ちするPが続出。その実力と人間性でどう盛り上げていくのか注目だ。


届かなかった夢を、いまこそ叶えたい!
尾崎匠海

もともと大手事務所に所属し、これまでにいくつかのユニットでメンバーとしての活動歴があるものの、いずれもデビューという夢を掴むことは叶わなかった。その情熱を絶やすことなくアーティストとしての夢に向かって努力してきた尾崎は今回、意を決してこのオーディションに参加。これまでの経験値と、絶対に夢を叶えたいという気持ちが前に出て見事Aクラスへ。やっと努力が認められたと感じたのか、「過去をないものにしたくなかった」と言いながら号泣する姿が視聴者の心を掴んだ。


特技は総合格闘技。ギャップで魅せるみんなの弟枠
大久保波留

「えくぼは僕の恋のスタートボタン! みんなも押してみない?」の掛け声に、仲宗根が秒で「押したい~!」と叫んだ“なるくん”こと16才の大久保波留。パフォーマンス後は国民プロデューサーの母性を大きく刺激し、“かわいい”以外の語彙力をなくさせた彼だが、実は総合格闘技の大会で優勝経験あり。座右の銘は「勝つまでやる」なんだとか。今後、どう這い上がっていくのか、楽しみで仕方がない。


美しいビジュアルは世界レベル、沖縄が生んだ動く彫刻
松田迅

一度観たら忘れられない美しすぎるビジュアルを持つ松田迅。ダンスも歌も未経験のためパフォーマンスはまだまだ発展途上だが、その表情管理は秀でており、今後の成長が期待される。クールな美貌を持つ彼だが、沖縄出身で、どこかおっとりのんびりとした空気感も魅力的。クラス分けのあと、メンバーにもらい泣きする姿があったが、その姿があまりにも美しく国民プロデューサーの間で話題となった。


ラストチャンスに賭けた心優しき最年長
松本旭平

これまで2.5次元の舞台などに出演し、芸能活動を続けてきた彼。27歳という年齢でありながら、諦めきれなかったアイドルの夢を掴むために参加。クラス分けではDクラスになるが、仲宗根は泣きながら、同じグループだった飯吉流生や枝元雷亜、そして松本の3人に対して「持っているものがあるが、レベルがついて行ってない。練習して!」と懇願。トレーナーに悔しいと言わせるポテンシャルを秘めた彼の、本来の実力が今後見られることに期待したい。


S1の金城碧海のようにFクラスから這い上がれるか
篠原瑞希

元ジャニーズJr.として過去にアイドル活動をしていた篠原。しかしパフォーマンスはふるわずFクラスに。その後、ダンス経験者であることからFクラスを牽引していた彼だったが、再評価の練習を見たKENZOに「エンターテイメントをなめるなよ!」「もっと練習しろよ!」と泣きながら叱責され、KENZOが退出後にしゃがみこみ、声を上げて大号泣。自分のふがいなさを感じ、意識を正された彼が、今後どう成長するのか楽しみだ。


そのほかにも、圧倒的な歌唱力で魅了する藤牧京介や、ビジュアルとキャラクターで票を集める佐野雄大爆発的な成長が期待される飯沼アントニーや、家業のお寺を継ぐはずだったが祖父に懇願して参加した寺尾香信BTSが所属するBig Hit(現HYBE)の日本事務所の練習生として活躍した過去を持つ俳優のような完璧なビジュアルを持つ髙橋航大など、注目すべき練習生は多いが、サバイバルオーディションはまだ始まったばかり。これから行われるパフォーマンスで、国民プロデューサーに見つかり、一気に何十位も順位を上げる練習生や、何かのアクシデントで一気にデビュー圏内から脱落ということもありえるのがサバイバルオーディションの“あるある”だ。

Season1では、トレーナーから“態度がよろしくない”と指摘されていた鶴房汐恩が順位発表後に父親とのエピソードを泣きながら話し一気に票を集めたり、與那城奨の地元の友だちのお姉さんが、「いつも弟にパンを分けてくれた」というナチュラルにいい人なエピソードで急に話題となったりと、今後、何が起こるかわからない。グループバトルなどでの練習態度や、オーディション中の成長度、本人の垢抜け度などで今の順位がひっくり返ることも全然あるのだ。その証拠に、Season1の1話の順位発表で、デビュー圏内だったメンバーのなかから、JO1としてデビューしたのはたった4人。そう思うと、今後の展開が楽しみで仕方がないだけでなく、どんな可能性にも満ちているのだ。

そんな彼らのデビューを左右するのが、国民プロデューサーである我々の毎日の一票。ぜひ、推しを見つけ、その成長をバックアップするべく、毎日大切に1票を投票してもらいたい。

次回放送は明日(4月22日)21:00〜GYAO!にて配信!


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