ゴールデンチャイ等
「ロイヤルミルクティー」「チャイ」「ほうじ茶ラテ」などがメニューにあったら、迷わず頼む。コーヒーが有名な店でも。それほど私はミルクティー派だ。
好みに合うミルクティーに出会えることは稀だから、期待はしないようにしているけど「また飲みたい」と思えた時は宝を見つけた気持ちになる。
そんな心に残る一杯が国内外にいくつか紹介したい。
コクXロイヤルミルクティー
私が飲んできたロイヤルミルクティーの中で断トツ一位の旨さを誇る純喫茶は、中央線の高円寺と荻窪の間にある駅近くにある。
最初の一口で驚くのが、そのコク。
それでいて、紅茶もしっかり効いていて、バランスがいい。
生クリームの使用量が平均以上であることと、それに負けない量の茶葉を使っているからなのだろうと想像する。
飲み終わった時、おかわりしそうになり、思い止まったけど、それほど美味しい。
この店のロイミのコクが世の中のスタンダードになったらなー。
有名店で店内は混んでいたが、手書きの他のメニューもきっと抜かりないんだろうな。
「カレー屋の旨い」チャイ、希少。
カレー屋にチャイはつきものだけど、精製された砂糖の甘さがとんがり過ぎていたりすることが多いと思う私。
だから練馬にある南インドカレー屋のそれが、マサラチャイ専門店を開いてほしいほどのレベルだった時には、感動した。
温度、甘さ、ミルクのコク、スパイス、紅茶の葉の渋みが絶妙で「黄金比」という言葉が浮かんだ。
この稀に見るまろやかさはなんだろう。蜂蜜かな。
こちらの店は三種のカレーはもちろん、デザートに至るまで、ひいては落ち着いた色味の土壁からも醸し出されるラスティック・モダンな雰囲気までいうことない。
デザートまで頼むと¥2,000はするからカレーにしては高価な方かもしれないが、総合的な完成度を考えると希少価値があるため、特別な人を連れて再訪したい。
アーユルヴェーダ チャイ(ターメリック効果)
世界中のヒッピーやヨギーが集まるオーストラリア・バイロンベイ。このビーチタウンにあるベジタリアン飲食店「Heart and Halo」で初めてお目にかかった「アーユルヴェーダ・チャイ」(通称ゴールデン・チャイ)。
インドの伝統医学アーユルヴェーダの恩恵を受けていた私。普通のチャイより割高だったけど、注文しない選択はなかった。
チャイのアーユルヴェーダ版って?ありそうでなかったコラボに好奇心が刺激されワクワク。
出てきたのは、ターメリック(ウコン)が効いたマサラチャイ。これがまた、意外と合う。
ターメリック特有の香りと苦味が加わり、甘さが調和され、いい意味で栄養ドリンクっぽく、飲んだ瞬間、体にいいことしている幸福感が押し寄せた。
実は、店主はレシピを2019年、ブログで公開している。
西洋にアーユルヴェーダ・チャイを広めたのが、店主だったように読める。店主がレシピを受け継いだ1990年代以前からターメリックブームの認知度がじわじわと右肩上がりになっていたようで、私が2016年に初めて飲んだ時には、ターメリックブームは既に高騰していた印象を受けたのは、Ngramからも伺えて面白い。
ちなみにHeart and Haloのご飯も全部美味しい。バイロンにいる方・行く方は、ぜひ近所にあるファラフェル店「Orgasmic Falafel」と併せて、味覚の絶頂を体験してほしい。
チャイ「+ゴールデン・ミルク」
ターメリックといえば、サンフランシスコにあるチャイ専門店「サモヴァ・ティー・アンド・チャイ・バー(Samovar Tea & Chai Bar)」のチャイとゴールデン・ミルクも思い出の味。
私は2019年、フィルモア・ストリート店に初めて行って、虜になった。
メニューには、チャイとゴールデン・ミルク両方があり、欲張りな私が迷っていると「ハーフ・アンド・ハーフもできるよ」と言われ、それだ!と即決。
美味さに語彙力がついていかないほど、甘味、ミルク、スパイス、お茶、温度までバランスの良い一杯だった。チャイとゴールデンミルクを別々に頼んでも美味しいんだろうだな、と選ばなかった選択にも思いを馳せていた。
当時は気づかなかったけど、ハーフにしたことで結果的に、アーユルヴェーダ・チャイを飲んでいたことになる。ただ、バイロンベイで飲んだものより円やかなので、ターメリックをそこまで求めてないけどゴールデンを試したい人にも受け入れられ易すそうな味に仕上がっていた。
そして、飲みながら目の保養にもなってくれる、銅の寸胴。フランスから輸入したそうで、この中でマサラチャイなどを煮込んでいる。これがミニマルな内装の中で際立って絵になる。
サモヴァは現在、空港を含めSFに3店舗あるが、2022年時点では全店コロナで臨時休業らしい。
日本でもゴールデン・チャイやゴールデン・ミルク流行ったらいいなーと密かに期待しながら、自宅で作っている。
「無香料」ロイヤルミルクティー
国内で、もっと気軽に手軽にミルクティーを飲みたい時、もってこいな商品がある。
それは日本の大手乳業メーカーが作る無香料のロイヤルミルクティー。
出来合いのものにはだいたい「香料」が入っていてるご時世。不自然な風味と後味が鼻と舌に残るものだが、こちらの商品にはそれが無い。
原材料もシンプルで理想的:砂糖、乳製品、生乳、紅茶。
茶葉はスリランカ産のものを数種類ブレンドしているという。
「無香料」が早く売り文句のスタンダードになることを願って、香料入りの商品を密かにボイコットしている私は思う。
無香料でこれほど美味しいドリンクが作れるなら、他のメーカーも見習って欲しい!
ちなみにこの無香料のロイヤルミルクティーが買えるのは、南関東で展開しているディスカウントスーパーの〇Kストアだけ。色んなスーパーの品揃えを見ているが、他では見たことがない。
痒いところに手が届く品揃えと表記、最安値で提供してくれるサービス精神には、顧客満足度11年連続1位を獲得するのも納得。
ウチの「塩」ほうじ茶ラテ
ほうじ茶ラテに関しては、自分で作る「塩ほうじ茶ラテ」が一番好き。
塩アイスや塩コーヒー、小豆を煮るときに塩をひとつまみ入れると、甘みの角が取れキュッと絞まり奥行きのある仕上がりになる感じ。あれが、ほうじ茶ラテでも演出できる。
私が作る塩ほうじ茶ラテのレシピを紹介する。
ほうじ茶は、いい香りがすれば、お好みなもので大丈夫。
「弾ける」冷チャイ
世にも珍しいチャイが飲める、言わずと知れた都内屈指のチャイ専門店。
その店では、普段ホットを頼む人も、アイスを頼んでみてほしい。
初めての時、私は習慣からホットのマサラチャイを頼み、ツレはアイスを頼んだ。
私が頼んだチャイも美味しかったのだけど、彼のを味見させてもらった瞬間、衝撃を受けた。
シュワシュワと細かい泡が唇の側で弾ける。なんとも不思議な味覚体験をしたのだった。
私は彼のチョイスに嫉妬しながら、今度この店にきた時は迷いなくアイスチャイを頼もうと心に決めた。
そして、何年かぶりに再訪した際に、念願のチャイを頼んで、泡を存分に楽しむことができ、満足した。
国内外の「名もなきミルクティー」写真集の一部
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