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猫様にまねかれた

年明けからの出来事だ。
知人宅の猫がご飯を食べなくなった。
猫は検査では異常はなかったが、入院を経て家で強制給餌となった。そこで知人が経験のある私に給餌を頼んできた。


そして猫様の強制給餌に出向いたら、何だか家が変だった。
猫の糞尿臭は想定内だが、そもそも家丸ごと“死に体”。何と言うか…生気がないように感じた。

というのも猫だけでなく、実は共にいる高齢者が弱っていたのだ。
そしてこの高齢者本人こそ私の知人だ。父と同じ程の年齢であり、私が仕事でお世話になった方だ。

その方は年齢なりの持病はあるものの、通常ならお元気であり介護はまだ必要でなかった。
しかし年末に炎症が起き、少し体調を崩したとは聞いていた。

ちなみにこの高齢者本人は、忙しい息子夫婦に迷惑をかけたくなくて、大丈夫だと家人には言っていたようだ。

我慢強いタイプの高齢者の『大丈夫』はたいてい大丈夫じゃない。
めんどくさいかも知れないが側にいるものは空気を読むしかない。

しばらく会っていなかった私から見ると、大丈夫だと言っているそのご老人は、ひどく弱ってすでにヨレヨレだった。


結局、その後家族が病院に連れて行き、適切な投薬と治療を受けることができ、2週間程で回復できた。

そして人間の回復と時期を同じく、猫も自分でご飯を食べるようになり、一山越えた様に見える現在である。



今回私がしたことは、このご老人が実はありえないくらいしんどくて、我慢をしていると、家族に伝え続けたことと、猫の給餌だけだ。

猫様の具合が悪くならなかったら、この家は意外と重大な危機だったかもしれないと思った。

話は脱線するが、ここの息子は仕事が忙しかったと言っている。

でもそれならば代わりを頼むよう、手を尽くすことも仕事だ。
もちろん、助けて、と声さえ上げられない人もいるが、少なくともここの家人はそうではないことを私は知っているので、厳しめに言っている。
実際には気が付いていたけど『私は大丈夫』をお守りにして逃げていただけなのだ。

実は今回呼ばれたのは私だけではなかった、私ではない方の方が現状を知ることによって、一気に改善されていった。


しかし圧倒的に仕事をしたのは『ここに大変な人がいますよ!』と声を上げた猫様だった。


私にはスピリチュアルな思考は全くありませんが、
でも生物の持つチカラみたいなものは信じています。
線虫くん、じゃないけど動物は色んなことや匂いを感じとるのではないかと思いました。

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