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ITニュースWEB 23/05/12(第059回)

インターネットで飛び交う、今週1週間のIT・科学・経済のニュースを 独自の視点で振り返る「ITニュースWEB」さて今週は、、、

G7サミットも始まる中、ついにgoogleの対話型AI「Bard」が正式に日本語対応、その性能はどうかchatGPTと比較してみた、、、

もはや日常的に聞くようになった「chatGPT」ですが、以前にも調べたところ日本ではまだ一般の12%程度しか使ったことがないという結果でした。でも私の関わっている業務では日常的に利用していますし、ついに妻もchatGPTでエクセルの表を作ってもらったりし始めています。

そんな中、遅れをとっていたgoogleの対話型AI「Bard」が正式に日本語対応になったというニュース。

グーグルの対話型AI「Bard」が日本語でも利用可能に、機能追加や対象国拡大も(05/11)
https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/news/1499536.html

調べてみると下記のURLですぐにBardにログインできました。

Bard
https://bard.google.com/

見た目はchatGPTとかなり似ています。chatGPTにない機能としては「ダークモード」「ライトモード」というボタンがあって、表示の見た目を「白地に黒文字」か「黒地に白文字」にするか変えることができます。ただ残念なのはchatGPTはログインしていれば自分が検索したり会話した内容を保存しているのに対し、Bardはいまのところ保存はしてくれないようです。

まずはどのくらい日本語に対応できるようになったか試してみたいと思います。何かBardに聞いてみます。

>Bardで画像を作成することはできますか?

<Bard>
いいえ、私は画像を作成できません。私は、テキストとコードの大規模なデータセットでトレーニングされた、会話型AIまたはチャットボットとも呼ばれる大規模な言語モデルです。私は大量のテキストデータでトレーニングされており、幅広いプロンプトや質問に応じて、人間のようなテキストを通信および生成することができます。たとえば、事実のトピックの要約を提供したり、ストーリーを作成したりできます。しかし、画像を作成することはできません。

Bardさんは「テキストとコードの大規模なデータセットでトレーニングされた、会話型AIまたはチャットボットとも呼ばれる大規模な言語モデル」なんですね。5月11日に行われたGoogleが主催する開発者会議「Google I/O 2023」では、「Bard」の基盤となる大規模言語モデル(LLM)の最新版「PaLM 2」が発表されたようです。

グーグル、大規模言語モデル「PaLM 2」モバイル端末で動作する軽量モデルなど計4サイズを発表(05/11)
https://ascii.jp/elem/000/004/136/4136311/

ここで英語以外に日本語と韓国語に対応したということのようです。このあと対応言語を世界の主要40言語に増やすとは言ってますがまず日本と韓国に使ってもらって、それ以外のヨーロッパやアジアはとりあえず英語でやってくれというわけです。そのくらい世界の中で利用者としての日本は重要な国なんですね。その割にchatGPTを利用したことある人12%はちょっと情けない。noteでもchatGPTの話題で持ちきりなのに、、、、。

AIどう活用?規制は?G7サミットに向け対応急ぐ 政府の戦略会議(05/12)
https://www.asahi.com/articles/ASR5C72KVR5CUTFK00H.html

G7広島サミットでは「chatGPT」などの「AIサービスの開発の振興、利活用の推進」について国を挙げて主要七カ国と議論しようと話しているのですから、まずは国全体でいろいろ試してみてほしいものです。それではひきつづきBardの性能について試していきたいと思います。いきなりchatGPTの弱みから聞いてみましょう。

>5月7日から5月12日まででアクセス数の多かったIT関連のニュースをまとめてください

<Bard>
5月7日から5月12日まででアクセス数の多かったIT関連のニュースをいくつかご紹介します。
・Metaがメタバースへの投資を加速、100億ドルを拠出
・マイクロソフトが買収するゲーム会社「アクティビジョン・ブリザード」、時価総額820億ドル
・中国のスマホメーカー「小米」、2022年第1四半期の売上高が過去最高を更新
・「LINE」がNFTマーケットプレイス「LINE NFT」をリリース
・「Amazon Prime Video」が日本でも5月27日から独占配信開始

(※1回5件の出力なので2回つづけてみたところ、、、)

・Google、AI搭載のスマートウォッチ「Pixel Watch」を今秋発売へ
・Apple、ノートパソコン「MacBook Air」を大幅刷新。M2チップ搭載でデザインも一新
・Microsoft、AndroidアプリをWindows 11で利用可能に。Windows App StoreにもAndroidアプリを追加
・Meta、仮想通貨「Diem」の開発を中止。暗号資産事業からの撤退を表明
・Twitter、買収を検討していたElon Musk氏の提案を拒否。法的手段に訴える可能性も示唆
これらのニュースは、いずれもIT業界の最新動向を反映したものであり、今後のIT業界の発展に大きな影響を与えるものと考えられます。

おっと!!!Bardはこの1週間の知識も学習しているようです。ちょっと古いニュースだったり間違ってたりしていますが、これはけっこう便利です。とりあえず、、、

Googleがスマートウォッチ参入。「Pixel Watch」今秋発売(05/12)
https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1408513.html

これはちゃんと今週のニュースのようです。同じことをchatGPTに聞いてみると、、、

<chatGPT>
申し訳ありませんが、私はリアルタイムでの情報取得はできません。私は2021年9月までの知識しか持ち合わせていないため、5月7日から5月12日までのIT関連のニュースに関する情報を提供することはできません。しかし、他に何かお探しの情報があれば、お手伝いできるかもしれませんので、お気軽にお問い合わせください。

chatGPTはこういう最新ニュースの知識は学習していないんです。ここでは一歩Bardが踏み出したかもしれません。つづいてこんな質問をしてみましょう。最近話題のDXに関連したマーケティング用語なのですが、たまたま単語のスペルを入力間違えて聞いています。

>アドボアシーマーケットについて教えてください。
※正しくはアドボカシーマーケティング(advocacy marketing)

<Bard>
アドボアシーマーケットとは、特定の製品やサービスを購入することで、社会的または政治的な目的を支援したい消費者の集まりです。これらの消費者は、企業が環境や社会にプラスの影響を与えているかどうかに注意を払っており、その影響を評価した上で製品やサービスを購入するかどうかを判断しています。
アドボアシーマーケットの具体的な例としては、フェアトレード製品やエコフレンドリーな製品などが挙げられます。これらの製品は、通常、通常の製品よりも高価ですが、消費者は、その高い価格を支払うことで、社会的または政治的な目的を支援していることを知っています・・・つづく。

どうやらBardは「アドボアシーマーケット」ということばをそのまま引き受けて適当に関係ありそうな知識を混ぜこぜにして紹介しているようです。これをchatGPTに聞いてみると面白い結果が出ました。

>アドボアシーマーケットについて教えてください。

<chatGPT>
アドボカシーマーケティングは、製品やサービスの販売において、直接的な広告宣伝や販促活動に頼るのではなく、顧客に向けた情報発信や相互交流を通じて、製品やサービスをより魅力的に見せる手法です。
アドボカシーマーケティングは、既存の顧客やファン、影響力のある人物(インフルエンサー)などから、口コミやシェア、レビューなどを通じて広がります。これにより、製品やサービスを支持する人々のコミュニティが形成され、そのコミュニティが拡大することで、製品やサービスの認知度や信頼性が高まります。

ちゃんと「アドボカシーマーケティング」というマーケティング用語を認識して対応してくれました。このあたりはまだBardは日本語対応という意味で学習不足のようです。ほかにもいろいろ聞いてみましたが紙面の関係上最後の質問、いわゆるコーディングについてどのくらい賢いかやってみます。

>htmlとjavascriptを使ってログイン、パスワード、リセットボタンで動作するプログラムを書いてください。

<Bard>
はい、HTMLとJavaScriptを使用してログイン、パスワード、リセットボタンで動作するプログラムの例を次に示します。

<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<meta http-equiv="X-UA-Compatible" content="IE=edge">
<meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0">
<title>ログイン</title>
</head>

<body>
<h1>ログイン</h1>
<form action="login.php" method="post">
<input type="text" name="username" placeholder="ユーザー名">
<input type="password" name="password" placeholder="パスワード">
<input type="submit" value="ログイン">
<input type="reset" value="リセット">
</form>

<script>
    function login() {
        //ユーザー名とパスワードを取得します。
        var username = document.getElementById("username").value;
        var password = document.getElementById("password").value;

        //ユーザー名とパスワードが空かどうかを確認します。
        if (username == "" || password == "") {
            alert("ユーザー名またはパスワードを入力してください。");
            return;
        }

        //ユーザー名とパスワードをサーバーに送信します。
        $.ajax({
            type: "POST",
            url: "login.php",
            data: {
                username: username,
                password: password
            },
            success: function (response) {
                //レスポンスが200の場合、ユーザーはログインしました。
                if (response.status == 200) {
                    window.location.href = "home.php";
                } else {
                    alert("ユーザー名またはパスワードが正しくありません。");
                }
            }
        });
    }

    //このコードは、リセットボタンをクリックしたときに実行されます。
    function reset() {
        //ユーザー名とパスワードをクリアします。
        document.getElementById("username").value = "";
        document.getElementById("password").value = "";
    }
</script>
</body>
</html>

※プログラム表示後解説が出ましたが省略します。このプログラムを実行しても初期画面が表示されるだけで実行できません。

それらしいプログラムにはなっていますが、残念ながら、html/javascript以外の指示のないphpプログラムを呼び出すようになってしまっていて、このままでは実行もできませんでした。因みにchatGPTだと上記の質問だけで見事なログインサンプル画面が作れました。プログラムは掲載しませんが表示画面を見ていただければちゃんと動作できていることがお分かりになると思います。

index_cahtGPT.htmlの表示画像

というわけで日本語対応「Bard」のほんの一部の機能を試してみましたがいかがでしたでしょうか。我々はこれからchatGPTやBardのほかさまざまなAI人工知能ツールを活用して日常生活をしていくことになります。そのためにもそれぞれのAIの特徴や長所短所を事前に知っておくことは大事かもしれません。


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