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ビデオ会議と対面会議のどちらを選ぶか

プリセールスエンジニアのセールス入門、今回は、プリセールスエンジニアが商談に参加するにあたってビデオ会議と対面会議のどちらを選ぶべきかという話をします。これまでの記事はこちらをご参照ください。

お客様と打ち合わせをする時に、ZoomやTeamsなどのビデオ会議ツールを使ってリモートで会議をするか、あるいは客先に訪問したりして対面で会議を行うか。お客様に求められた場合や、自社の方針で決まっている場合などはもちろんそれに従うとして、ここでは営業担当との関係性で、選択できる場合にどちらを選ぶか、という好みの分かれそうなお話をします。

個人によっては対面会議の方がメリットが大きい、と思う方もいるかもしれませんが、私としてはプリセールスエンジニアは可能な限りビデオ会議を行うことを推しています。この記事では、メリットとデメリットを確認してみたいと思います。

ビデオ会議の一番良いところ

  • 移動時間がないこと 対面会議だと、幾ら近場の会議でも基本的に1時間の打ち合わせの前後1時間ずつあける必要がありますが、ビデオ会議ならその3時間で3つ打ち合わせを入れられます

商談が少なく、商談準備や製品の勉強などもし尽くして時間が余っている、というケースは別にして、対面会議が行われているということは例えば勤務時間8時間のうちの2時間を移動に使ってしまっているということになるので、対面にすることでそれ以上のメリットが期待できるかどうか、というところが軸になると思います。

もちろん、ビデオ会議よりも対面会議が優れているところもあります。幾つかあげてみましょう。

対面会議の良いところ

  • 画面を通してでは伝わらない非言語コミュニケーションで温度感を察したり親密度を高めたりできる

  • お客様がリラックスして、ビデオ会議よりも多くの情報を話してくれる

  • 打ち合わせ後、お客様と飲みに行って更に親密な関係を築ける(そもそも訪問してくれないことに不満を感じるお客様もいます)

私、実は相手の温度感をはかるのが苦手だったり、こちらからの伝え方としても非言語コミュニケーションが得意ではありません。逆に、ビデオ会議でもお客様にリラックスしてもらって色々話してもらうことは、こつをつかみやすいと感じています。対面だとエレベーターを待っている間にさりげなく大事なことを聞く、という手がありますが、ビデオ会議でも時間配分をちゃんとすれば同様のことはできると感じています。カメラで顔を映してくれない人には、差し支えなければと冒頭だけでもカメラをオンにして挨拶してもらうと良いですね。

飲みに行くの含め、営業担当と二人で対面コミュニケーションを行っても効果が二倍になるわけではないので、対面好きの営業担当と商談する時は、営業担当だけ現地に行ってもらい、プリセールスはリモートでつないでもらう、ということもしばしばしていました。

一方、移動時間が掛かること以外の対面会議の課題もあげてみます。

対面会議のいまいちなところ

  • 画面共有しようとした時に、会議室にプロジェクターがなくてすぐ見せられないことがある

  • 会議室が確保できず日程ずれ、次の人に会議室を追い出されてしまう

  • お客様のお話をメモするのが難しいことがある

  • お客様が映してくれたスライドをメモできない

  • 人の名前を覚えるのが苦手な人にはきつい

プロジェクターの件は、打ち合わせ前にお客様に確認すれば良いですし、場合によっては再度来る口実にする方法もありますね。会議室についても、5分前に追い出される文化の会社もあるので、冒頭でお客様に確認することが重要ですね(これはビデオ会議でも同様です)。
メモは、やはりビデオ会議の方が気兼ねなく沢山タイピングしやすいと思いますし、特にお客様が見せてくださったスライドをメモしづらいのが厳しいですね。ビデオ会議なら、一瞬でローカルPCにキャプチャーを取れるので、会議後に見直して理解を深めることもできます(その場だけとして共有してくださるケースもあるので取り扱い注意ですが)。
個人的には、最後の項目も重要で、初めて会った方は名刺を座った順に置くのでまだ良いのですが、次回以降同じ方に会ったのか新しい方がいらっしゃったかわからなくなるのですよね…。覚えるの得意な方がうらやましいです。

まとめ

その他、病気の感染リスクなどもあるかも知れませんが、私としては主に「3時間で3つ打ち合わせを入れられること」「画面のキャプチャーやメモをしやすいこと」「個人的に、非言語コミュニケーションや名前を覚えるのが得意でないこと」という三点で、ビデオ会議を推しています。

普段はビデオ会議で、対面会議を伝家の宝刀的にここぞというところで打診する、という方法もありますが、その場合もプリセールスはビデオ会議での参加で差し支えないと感じています。

振り返り

さて、リモート会議が多い方に強く薦めたいのが、当日の振り返りです。振り返りは営業担当とプリセールスとの認識合わせや、今後の進め方気になる点の確認などメリットが大きいのでぜひ行うべきです。対面会議の時は帰り道に営業担当と歩く道すがら振り返ることができますが、リモート会議だと、あえて実施しないと、Slackに「ありがとうございました」と書いておしまい、となりかねません。必要に応じて言いづらいフィードバックなどもできるよう、15分でも良いのでビデオ会議の時間を確保して振り返りましょう。

とはいえ、別の会議が入るかもしれないタイミングで振り返りの打ち合わせを設定するのはリズムも狂うので、当日の夕方にまとめて振り返りを行うのをお薦めします。意識せずわかりにくい説明をしていないか「私の説明で良かったところや気になるところはありませんでしたか」と営業担当に聞くのも良いと思います。

ちなみに老婆心ですが、対面会議の方は帰り道に振り返りすることもあると思いますが、電車内でお客様の社名をそのまま出して周りの人に丸聞こえ、などということはないようにしましょうね。お客様の会社の最寄り駅から、同じ電車にお客様と同じ会社の方が乗っているかもしれませんよ。

今回の記事は以上です。皆さんは、ビデオ会議と対面会議、どちらを選ばれますか?


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