海外在住者が日本で見かける不思議な光景について、その2️⃣
横断歩道。赤信号。見通しの良い道路。車一台も走っていない。その状況で信号の前で身動ぎもせず待つ人々。
これぞ世界に誇れる日本の勤勉・実直・礼儀正しさ。
その通りだが、これこそまさに海外から見れば「フシギの国ニッポン」である。ルールを守ることは大事であり、軽々しく犯してはならないことは承知している。しかし、敢えてこの問題点を指摘したい。
日本以外の国では「信号は守るべきだが、安全を確保すれば各自の判断で渡ってよし」と理解している。もちろん、そんなことは誰も言わないし、どこにも書いていない。「暗黙の了解」というやつだ。
ここでの問題は「日本人とその他の国々との認識のズレ」だ。世界の人々のなかで日本人だけが違う反応をしてしまうことが問題である。
こういう「意識のズレ」が国際競争で日本が負けてしまう要因になる。「何をそんな大げさな」と言いたくなるだろう。でも大抵の国では「何かあったらごまかしてしまおう的な文化」に対して「品行方正が命の日本人」とでは勝負にならない。
赤信号を渡るという行為は「リスクをおかして早く目的地へ着くための判断力を養うこと」なのだ。「信号が赤で渡っても大丈夫なことくらいわかってるよ」とあなたは言うだろう。しかしほとんどの人はそうしない。
みんなが待っているから自分だけ渡れないのだ。
もうひとつおかしな光景をよく見るので指摘したい。それは「赤信号で渡らない日本人が信号のない道路では車が来ないのを見計らって小走りに道を横断する(Jウォーク」ことだ。
赤信号では渡らないが、信号のない道路は横断平気というのは理解し難い。これは外国で当たり前の「リスクをとって自分の判断で渡る」であり世界基準といえる。しかし「赤信号で渡る行為は明らかにルール違反」だから渡らないのか?潔癖主義の日本人なら徹頭徹尾渡らないのが筋ではないのか?
罪の意識が「赤信号で渡る」>「Jウォーク」なのか?まったく理解できない。
日本でこの問題を指摘すると「赤信号で渡るのはアリか否か」と議論になりそうだ。これまたブー。たとえばアメリカだとこういう話は議論にすらならない。話し合うも何も、当たり前すぎて。
日本人同士で商売して食べていける時代はとうに終わっている。日本人はもっとタフなメンタリティーを身につけねば生き残れない。
他人の目を気にしているようでは話にならない。
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