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好きな水辺:西沢渓谷

きれいな水辺が好きです。
行ってよかった水辺の話をします。
無免許人間なので、私の旅行記は9割、電車・バス・自転車で行けるところとなっております。
(※残り1割は今回の記事に書いてあります)
徒歩旅仲間へ捧ぐ。
 
今回は、西沢渓谷!

※2022年5月の旅行


いざ、西沢渓谷!

西沢渓谷に行きたくて、トレッキングシューズを買ったのだった。
自分史上一番お高い靴だった。(17000円くらい?)
 
靴ならしと体力づくりのため御嶽山(東京)・鋸山(千葉)にチャレンジし、いよいよ大本命・西沢渓谷へ乗り込む自信と算段がついた。
 
例によって例のごとく、金曜日に休みをとって出発。
山梨市駅からバスで向かう。乾徳山へ向かうハイカーも多いこの路線、途中ちょっとスリリングな道(間違ったら崖下に落ちそうな)もあって好き。
終点で下りるとよもぎもちを売っていたので素直に買う。

とっても「よもぎ感」が強くてよかった


空気が……いい!
目に映るものすべてが美しい!

くもりでもこんなにきれい!
どしろうとのスマホ写真でも これなんですよ……!


まだコロナ禍(2022年春)だし金曜日だしで人もまばら(←重要)。
すばらしい!
 
川べりの岩に腰かけてノート(アナログ)を書く。
勢いよく流れる川の音。
ゆったり、岩場とコケを洗う水。
水の色は川底の様子や深さによって千変万化し、くもりがちの空からはやさしい光が。

透明度!

道は岩がゴロゴロしているところも。
登山慣れしている人はなんでもないかもだが、
鋸山程度の初心者では……
トレッキングシューズで本当によかった。
スニーカーとは安心感が全然違う、これは履いて歩いてみないとわからないことだった。

先行きが不安な道

奥まで進むと、通常の道が危険な状態ということで迂回路が設置されていた。
が。これがまたけっこうな激しさだった。(普段運動しない人には)

長めのハシゴを登ったら、あとは道なき斜面。細いロープだけをたよりに登る。このロープ切れたら一巻の終わり、と冷や冷やした。
……通行止めの道の方が楽で安全だったりしないかな? 
どのくらい危険か比べようぜ……
とりあえず次は正規のルートが通行OKになってから来たい。
(この登りのせいで翌日腹筋が筋肉痛になった)

先行きが不安になる迂回路の入り口

登りきったところのベンチに中高年5人組がいらして、そのうちお一人はどうも膝があまりよくなさそうだったが……あの迂回路登ってきたんでしょうか……それとも私の知らない道が?
 
ちょっとトレッキングをするようになって、50代・60代以上と思われる方がけっこう多いと知った。
年取ったらきついだろうと思っていたけど、励まされることだ。
 
西沢渓谷は全体が周回路になっているため、元来た道は戻らない。
あとはひたすら歩きやすい、明るい道である。

安心な道 緑を見上げる余裕も出てくる
トロッコ跡 昔〇〇さんが落ちた崖、みたいな標識?もあった そんなことで後世に名が残るとか


「バス停への近道(30分)」というのを見つけ、やや急な道を下って10分ほどで平地に。
そのタイミングで雨が降り出した。
本降りになる前に渓谷入り口付近のあずまやでレインウェアを装着。
上首尾上首尾。

雨に濡らされ、木々のにおい、土のにおいが強くなった。

昭和感あふれるお宿へ

帰りのバスは5人が乗車。みな日帰りなのか、私だけが途中下車した。
私だって帰宅しようと思えばできるのだが、一泊する。

お宿の窓から

川べりの宿「一之橋館」。
玄関には「歓迎」と、ちゃんと私の名字が掲げられていた。
昭和感がすごい。

西沢渓谷付近に大きめの旅館もあったが、一人客だと一泊2万円!! 
宿泊にお金を使いたくないので、半額以下のこちらを選んだ。
お客はその日、私ともう一人のおじさん(60歳前後?)だけだった。
つまり女湯貸し切りである。やっほーい!
 
旅館というより「民宿」って感じの宿だが湯舟は十分きれい。
男湯との間に開かなさそうな窓があり(開いたらたいへんだ)、
その曇りガラスの向こうの電気がついていると「いるな」とわかる。消えると、「出たな」と。
私が電気をつけたとき、おじさんも「来たな」と思ったかどうか。
謎の交流(の3歩手前)。
 

お寺を巡り、温泉に入る

翌朝。
「8:30なら送るよ」と宿のご主人に言っていただいて、お言葉に甘えることに。
これにより、午前の活動時間が大幅に増えた。
「朝から観光できるところってありますか?」
「お寺があるよ」
予定外だが、放光寺まで送り届けてもらった。
(※これが私の旅行手段の「電車・バス・自転車」以外の1割……人様のご厚意……ありがたや)
 
朝8時台、小雨が降る放光寺は私しかいない、静かなお寺だった。
蓮の葉に雫が浮いていた。
そこから少し歩いて恵林寺。
この寺、よく知らずに来たが、猫がたくさんいる。寺務所のパネルでメンバーが紹介してあってほほえましい。受付にもいらした。
猫様のご滞在費用に、猫グッズを購入した。みんな達者で暮らせよ。

お寺の雰囲気を好むタイプのクリスチャンです
下に敷いているのはもしや「ち〇~る」の空袋では

そこから近隣のはやぶさ温泉へ歩いていく。
お湯は透明、ぬるっとしている。
湯量は豊富、全てかけ流しで、「どこからでも飲めます!」とあり、私も飲んでみた。飲みやすい温泉。

焼き鳥休憩

自転車でぶどう郷を走る(オフシーズン)

午後は塩山駅からレンタサイクル。
勝沼ぶどう郷駅までこれで行くぞ! 
小雨がちだったが、ワークマンのレインウェア+帽子のおかげで問題なくサイクリングできた。
ワイングラス館、ハーブ園、カフェなどを楽しみ、
夕方には「ぶどうの丘」までたどりつくことができた。

カップル・ファミリーにおすすめ!
こういうところに一人で来て楽しい人
園内はお花と愛らしいオブジェがいっぱい
「つぐら舎」本物のプリンと本物の桃ジュース

電動アシストがなければ無理な坂もあったが、
そのぶん下り坂もたくさんで「ヒャッハ―――」てな具合(気をつけろ)。
しかしぶどうの季節ではない……なにもなってない……
シーズンのときに来たいけど、混むだろうなあ。
 
駅への道は途中途中ちゃんと看板があったため、方向音痴の私でもなんとかなった。みなさんなら大丈夫です(?)
 
 
ということで、西沢渓谷とぶどう郷エリアを満喫した2日間だった。

泊まったお宿は昭和だったが、ご主人の話を車の中で聞いて、
ご夫婦お二人だけでやっていること、
たまに子ども(私より年上だろう)が手伝ってくれること、
色々聞いていると、
お二人がもっとお年を召されて引退されたら、なくなってしまう、
もしかすると10年ちょっとのうちになくなってしまう宿ではないか、と思われた。
 
きれいでしっかりしたホテル・旅館は20年後にも多分泊まれるけれど、
昭和からそのまんま続いてきたようなこの「民宿」の雰囲気は、今が最後かもしれないのだ。
ケチにも良い面はある。体験の幅が思わぬ方向に広がるのである。



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