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長野・黒姫へ

2018年8月。
もう来年は教員をやめてやるんだぜ、という先取りの解放感とともに茶ぶどうは上野を出発した。
向かうは長野、黒姫高原。
1泊2日の目的は、黒姫童話館。
ミヒャエル・エンデの常設展がある。
『エンデのメモ箱』をおとも本に、さあ行こう。


黒姫童話館

新幹線で長野へ。そこからしなの鉄道。電車のドアは手で開ける式だった。
列車は山を登っていく。木々の間を走り、黒姫に到着。
駅には宿泊する「ペンションもぐ」のご主人が迎えに来てくださった。
ペンションへ向かう道々、霧が濃くなっていく。到着し、荷物を置いて出たときには5メートル先が見えないくらいだった。黒姫童話館へは徒歩で行ける距離でよかった。

素敵なペンションもぐ
とっても霧ってる

童話館ではしっかりミヒャエル・エンデの展示を楽しんだ。
スペース的にはさほど広くないけど、入り口から凝っていて充実していた。
旅行ノートを書くためのペンがインク切れを起こし、お土産屋さんでペンを買う。「ブレーメンの音楽隊」柄!

 
昼過ぎ、その名も「時間どろぼう」というカフェでりんごのタルトをいただく。

雨が上がり、霧が晴れて黒姫山が見える!

童話館周辺。木陰にポスト……!

ランチはコスモス園近くの「茶房主(さぼうず)」。本当は「手打ちそば処 うえだ」を狙っていたが、人気すぎて入れなかった。でもおいしいハンバーグが食べられた。

ので、よしとする

コスモス園で空中散歩

コスモス園は童話館から歩いて8分程度。夏休みでそれなりににぎわっていた。リフト乗り放題で1300円。
ゆっくりゆっくり、花々の上をゆらゆら進む空中散歩はたいへんすばらしかった。晴れてきて日差しが強まるが、渡っていく風の涼しいことよ。高原の空気のうまさ、爽やかさよ!

わーい


広いねえ

コスモス園を一人うろつき、リフトで下降しようとしたら再び雨!
乗っている間に本降りになった。傘があったので助かったが、そのまんま雨に打たれている人たちも多くてかわいそうに。

童話館に戻り、今度はギャラリーで「上橋菜穂子と〈精霊の守り人〉展」を見た。
新ヨゴ皇国・タルシュ帝国の紋章スタンプがあり、旅ノートに押してみる。
(これは実は悪手であった。スタンプを押した裏のページは字がすっかり滲んでしまったのだ……)

童話館は周辺のおおらかさも含めて素敵

閉館の17時までたっぷり、童話館を楽しんだ。徒歩で宿に戻る。

コキアかわいい
立派なカタツムリも 車にひかれるなよ

雨もやんだため(高原の天気は変わりやすいのかな)、ペンションに戻ってからもうひと歩き。裏手の山道を散策した。「これぶら下げていって~」と渡されたのは蚊取り線香。これ手に提げて歩いたのは人生初だよ。おかげで虫にやられず。

日本の夏

素泊まりだったので夕飯は上野で買ったコンビニ弁当(周辺にコンビニなし)。
夕飯のお仕度中だったのに、レンジであたためてくださった。面目ない。
あまりによくしていただいているので、食堂でお飲み物を注文させてもらう。アルコール度数をジュース並みに下げたルバーブフィズ……おいしかった。

夏の高原の爽やかな夜と朝

部屋での夜。ひんやりしている。エアコンなどない、天然の涼しさ。小さな窓から爽やかな山林の香気が。いいよね、夜になると自然に気温が下がるの。首都圏の8月は熱帯夜どころじゃないから。
そして水道水が冷たいのがうれしい! 家ではお湯みたいなのしか出ないのに。
 
さて、翌朝。
朝のお散歩は御鹿池。ペンションのおかみさんが熊鈴を持たせてくれた。
霧の中を歩く。
下りていくと、池の向こう岸が見え、木々をうっすら覆っていた膜がとれ、黒姫山が姿を現した。
池を一周する。誰もいない。
ベンチに一人座って、本を読んでみたりする。幸福である。

一人旅でも自撮りは可能(池の柵とタイマーを利用)
散策路 好きな感じ

一茶記念館、そして……?

「一茶記念館」が駅近ということで、帰りはそちらへ送っていただいた。
入り口で「館長は……?」と尋ねてみる。
「館長」はゴロゴロと、乗っている椅子ごと連れてこられた。
うみちゃん、11歳。猫。
謹んでなでさせていただいた。なんにも、こちらのことを気にしていない。人慣れしているどころではなく、なんとも思っていない(笑)
 
一茶記念館を出て、12時前に長野行きの列車に乗った。
いくらなんでもこんなに早く帰るのはもったいない……
実は、帰りの新幹線は予約していなかった。
これはつまり。
もう一泊……?

13時半過ぎ。
茶ぶどうは戸隠行きバスに乗っていた。
長野駅の観光センターで色々聞いて、そこにあったPCで調べて電話して一部屋、戸隠に確保した。(当時、ガラケーだった)
昼はおやきを駅ビルで購入。余分に2つ買って、これは夕飯にしよう。

戸隠は初めてだ。戸隠そばが食べたいな。夢が広がる。
 
うねうねと、バスは山を登っていく。里山の風景。夏休みの空。
自由!! 最高!!
 

 
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